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【感想】地球外少年少女 後編

今更「地球外少年少女」の記事を上げることになってしまった。本当は後編も映画館で見たかったけど上映期間が短かったこともあり、結局最近になってNetflixを登録して見た。

結末の予想は半分も当たっていなかったかな。誰か死ぬだろうとは思ってたけど外れてしまったし。6話しか無いためちょっと物足りなさもある。でも非常に前向きなお話だった。もう一回見直そ。そういえばこのアニメOPが無いな。以下ネタバレ注意。

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やはり見直した方が色々発見が見つかるアニメだ。6話しかないからこそ、色々詰め込んでいる。再生と一時停止を繰り返しながら「おっ、これは?」と思う場面を見返す。見返して見ると那沙の行動が意外と伏線になってることがわかった。3Dプリンタでキブスじゃなくて銃を作ってたり。

1話目の伏線

まずは1話目。これから起こる出来事の予知夢を登矢が見る。ちなみにこの後ベッドから落ちた登矢がダッキーに話しかけるんだけど、ダッキーの最初の言葉が「う〇ちー!」て聞こえるのは私の空耳?

登矢「地球人はみんな地球の外に出るべきなんだ。」と冒頭で言っていたけど、その後最終話で人類の約30%が月に移住していることがわかった。

1話目で緑色の回線をダッキーが確認し、それを追っている。知能リミッターが外れていないため、その回線はUNDIFINEDとなり、ダッキーが首をかしげている。(首無いけど。)後にこの回線はICS接続であることがわかり、この時点でセカンドセブンの存在が示唆されていた。

那沙はリハビリ中の登矢がハッキングしている事を見ただけで判断している。最初見たときは登矢の行動を見慣れていたからわかったのかと思ったけど後の伏線になってた。そもそもただの看護師で介護士ならハッキングがわかるはずが無い。

心葉が「声が聞こえる。」と言っている。この後も危機が訪れるたび、度々数秒先を予知している事がある。

セブンポエム

セブンポエムに乗っ取って、セブン側観点で物語を追ってみる。基本的にセブンポエムはAIで計算された予知された未来が書かれているという設定なんだけど、そこには何らかのロジックがあるんじゃないかと思って書き綴ってみた。

1話目

あんしん通信障害のシーン。那沙は「大丈夫よ心葉ちゃん。セブンポエムによると今すぐ私達は死にません。」と言っている。つまりセブンはこの事故を予知し、この障害では誰も死なないということを計算していることになる。「今すぐ」という表現から、この後誰かが死ぬことが予期できる。

2話目

那沙が衝撃波で腹部を損傷したシーン。那沙「これは...セブンポエムに書いてなかったかな。」。もしかするとセブンはセブンポエムにあえて書かないことで那沙が被害者になるように仕向けていたのかも。この時点で那沙は自身の死期を予知していたかもしれない。

心葉の「雪が降ってる」「穴が開いてると言ってる」といった、皆には見えないものが見えたり聞こえない声が聞こえたりしている。もしかするとどうしても人間の知能では回避できない場合、セブンが心葉に情報を送っていたのかもしれない。

3話目

Sパターンについて那沙がセブンポエムで知ったと説明している。もしかすると那沙はセブンポエムで知ったというよりハッカーだったから知っていたのかな?

心葉が彗星が来るのを予知する。

那沙「やはり、セブンコードは未知の分岐に突入している。」と言っている。今まではセブンポエム通りに物事が進んでいたという事。

心葉が那沙にセブンが死んだときを例えながら自身の死について語る。「きっとなにもかもが透き通った水みたいに全て見通せて 曇りのない気持ちで死んだんだと思う。そう思うと私も死ぬのが怖くなくなる。」

4話目

那沙がセブンコードを見ながら「タイムラインが収束してきた。もうすぐだわ。」と言っている。これは那沙自身が行動を起こす前振りだったのかも。

スマートに「彗星」「EMP」「核攻撃」が表示される。UN2が彗星を核攻撃することをセブンが予測している。彗星はセブンで開発された製品だったため、元々地球へぶつける軌道になっていたんだろう。

スマートに「美衣奈」「TWELVE」「閉じる」と表示される。さらに精度がよくなり個人名レベルの予測が可能になった。

「美衣奈」「隔壁」「閉じる」の予測通り美衣奈がTWELVEによって隔壁を閉じられてしまう。もしここで心葉によって阻止されていたら、ダッキーの知能リミッターを外すタイミングが一つ失われただろう。

美衣奈のネットが接続できなくなった。接続できなくなった理由について考えられるのは、那沙が自身の情報を外部に流されないようにハッキングしたとかかな。真意がわからないけど。

そしてセブンポエム最終章に入る。スマートに「EMP」「Sパターン」「量子暗号通信」「心葉」「登矢」「インプラント」「ジョン・ドー」が表示される。(ちなみにジョン・ドーは日本で言うところの「名無しの権兵衛」)

スマートに「客星」「箒星」「復活」「セブンコード」が表示され、彗星がセブンであることが示唆される。

那沙がセブンに核兵器のセキュリティホールを教える。これをしないと登場人物皆死んじゃうからね。

セブンポエム最後の予言「人類はこのままだと増え過ぎて滅亡するから彗星を地球にぶつけて30%滅亡させる。」を叶えるために那沙がセブンとダッキーの交渉を全力で邪魔しICSを破壊する。しかしこれによって大洋に最後の知能リミッターを外させるチャンスを与えること、そしてICSが無いため心葉が直接Sパターンに触れることになる。

5話目

部屋の真ん中の地球儀「人類はゆりかごを出るべきだ」と表示されてる。恐らく那沙もしくはセブンに回線を浸食されてセブンポエムが表示されるようになっている?

那沙死亡。「セブンポエムによると、今日一人だけお別れをしなくてはいけない人がいます。」

心葉がインプラント経由でセブンとの対話を行う。心葉はこの後自分が死ぬことを予期している。

最終回

心葉は登矢に「ゆりかごから出るんだ」と言われ、運命に逆らって生きることを決意する。

半年後、セブンが子供達とメールで待ち合わせる。

「地球から30%人類がいなくなる」というのは「人類は「地球」というゆりかごから出る」ということを暗示していたことがわかった。1話目の登矢の発言が真実になるという…。

改めて振り返るとセブンが計算できていなかったのは、心葉が「自分が死ぬ」という選択をしなかったことくらいかな。でもこれは那沙自身が死ぬことによって心葉を助けたと考えるのが自然な気がする。本来は那沙が生きて心葉が死ぬ未来だったんじゃないだろうか。セブン観点で物語を見ると那沙の存在が異質過ぎる。ジョン・ドーの一員であることとセブンポエム信者であること、人類を救いたい事以外本当の事が何もわかっていない。「子供が嫌い」と言いながら全力で子供達を守っているし真意がわからない。那沙って何者だったんだろうね。

<追記>
那沙の考察が凄い記事見つけた。なるほど〜。

上記の考察を参考にすると、4話での会話の中で確かこんなやり取りがあった気がする。

那沙「心葉はもう見えてるでしょ?」
心葉「那沙ってもしかして…」

この後の心葉に繋がる言葉は「私達と一緒なの?」みたいな感じだったのかも。心葉も那沙も同じ未来を透視していたとしたら熱い。


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