【エッセイ】続けること

先月ダイビングでスポーツダイバーライセンスを取得し、水深30mまで潜る事ができるようになった。そうは言っても器材のセッティングや中性浮力など、まだまだ出来ない事がてんこ盛りなので精進あるのみである。

今日も伊豆へダイビングに出かけた。初めて行った頃は、東京から伊豆までから見える新幹線の車窓を見るだけで快感だったが、今となっては月に一回のルーティンになってしまったこともあり、寝過ごさないように読書するだけの移動時間に変わっていた。

ビーチに到着し、インストラクターに指摘されながら器材をセッティングしていく。以前より指摘箇所が少なくなったような気がした。

インストラクター見習いをやってる方がコース決めを完了し、いよいよ海へ。夏はただ海に入るだけで本当に気持ちが良い。現在外はサウナに入っているかのような暑さなので、さながら水風呂に入る感覚になる。

潜水して10mを過ぎるとグッと冷たさが体を突き刺してくる。いくら夏とはいえ、寒がりだとこの冷たさに耐えられないた人もいるらしい。

20m付近に目標のオブジェがあった。ここからは20mをキープしながら進行する予定になっていた。私は中性浮力をとるため、BCDに空気を溜めた。中性浮力とは、空気を溜めて水中で沈みもせず浮きもしない状態を保つことである。溜めた空気が少ないと体が接地してしまい、岩肌を傷つけてしまう場合がある。また、空気を溜め過ぎてしまうと浮き過ぎてしまい、手を離して飛んでいく風船のように海面まで体が押し上げられてしまう。空気量の調整は初心者にとって死活問題であった。

今日はインストラクターから中性浮力の指摘を受けなかった。何やかんや上手くなっているんだろうか。それとも単に注意されなかっただけだろうか。私の中で勝手に都合の良い方で解釈した。センスが無くとも何事も続ける事がそれなりの成果がついてくる。まだまだ出来ない事は多いけど、ちょっと進歩した事が嬉しかった。

中性浮力が取れていると、同じ水位を保ちながら移動しやすい。浮力のバランスが取れてる事を確認しながら進む事できれば、それは自分がずっと同じ高さにいることになる。それがインストラクターの指摘無しでできているという事実が一皮向けた証になった気がする。でも油断しないようにしよう。すぐ忘れるから。

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