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冬日(とうじつ)

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常識の違う世界で生きる人々の話です。
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2023年12月の記事一覧

冬日(とうじつ)第8話

【第1話はコチラから】 それは、この社会において言い憚ることであった。 それを打ち明けた…

teepei
4か月前

冬日(とうじつ)第7話

【第1話はコチラから】 覚悟を決めるのに時間が掛かったのも事実だが、医師の厚意に甘え続け…

teepei
4か月前

冬日(とうじつ)第6話

【第1話はコチラから】 二名だけでなく、今や部下にも何が起きたのか分かっていた。 彼女は…

teepei
4か月前

冬日(とうじつ)第5話

【第1話はコチラから】 だっていいじゃん、思いを託して贈り物をするなんて。 予感が脳裏を…

teepei
4か月前

冬日(とうじつ)第4話

【第1話はコチラから】 統治下に置いたはずのヲ地区が、増加率を管理できないままだった。 …

teepei
4か月前
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冬日(とうじつ)第3話

【第1話はコチラから】 「考えすぎですよ。室田さんは苦労性だからなあ」 憐れむような山下…

teepei
4か月前
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冬日(とうじつ)第2話

【第1話はコチラから】 「正規登録の信憑性なんて、今更悪い冗談くらいにしか聞こえないぜ」 「確かに」 と、山下が鼻で笑い飛ばしながら苦笑いを混ぜる。 「でも、そのお陰で取引がまとまりました」 「調整廃棄を引き取ったって言ってもタダじゃないだろ」 「ええ、それでも対価は市場価格の五十分の一です。損害賠償から比べれば蚤の毛ほどの損失ですよ」 「損失には変わらんからな」 「しかし全てを管理下に置けるなんて、それこそ幻想に過ぎないはずでは」 いたずらっぽい笑みを含み、山下が見返して

冬日(とうじつ)第1話

  残酷なほどに青い空。  凍てつく空気。  容赦なく刺さる日の光。  目を潰すほどに眩い、…

teepei
5か月前