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テレビとの複雑な関係

このところ毎日ほとんどの時間をテレビの前で過ごしている。

テレビを見るより本を読みたいのだが、夫の側にいるためにはテレビがほぼ1日中つけっぱなしの部屋にいる事になる。その中で本を読む気にはなかなかならない。

1週間前に紹介したお気に入りの米国人エッセイストElisa GabbertがOtherpplというPodcastに出演した時に自分の家にテレビがない事をこんな風に説明していた。

No, no. I’ve watched plenty of TV in my life. I know what TV is like, but I don’t like it. I don’t feel it’s good art ever. When people are like, “TV is good now,” TV has always been entertaining. It’s not that it isn’t entertaining; the problem is that it’s too entertaining and super addictive.
翻訳:そうじゃなくて、今までの人生でテレビは十分見てきたわ。テレビがどんなものなのかはよくわかっているけど好きじゃないの。良いアートたり得ないと思うの。人がよく『今のテレビはいいよ』とか言うけど、テレビは今までもずっと面白かったわ。面白くないわけじゃないの;むしろ問題は面白すぎることと中毒性があることなの。

そうなのだ。テレビがオンになっていると、こちらの意識が人質に取られたような状態になるのだ。そんなに面白くないものを見ている時はそこまででもないが、ある程度興味をそそる内容であれば私の意識は画面に集中してしまう。

片やテレビ好きの夫はテレビがつけっぱなしの状態でも画面に意識を集中させる事はほとんどない。どんなに面白い番組を見ていてもスマホかタブレットで何かを検索したりAmazonで次に買うものを物色している。だからこそテレビが一日中つけっぱなしでも気にならないのだろう。

つい最近知ったのだが、夫の生まれ故郷の南アフリカでテレビ放送が始まったのは1976年。日本は1953年。つまり、私は物心ついた時から家にテレビがあるのが普通だったが、夫がテレビを見るようになったのは大人になってからだ。

夫は子供の頃見れなかった分埋め合わせをしようとしているのだろうか?その割には、子供の頃からたっぷりテレビを見てきた私の意識ばかりがテレビに奪われているのはおかしくないか?

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