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外国人の銀行口座開設

日本で生活していく上で日本の銀行に口座を開設する事は重要だ。

我々夫婦の場合、私が日本人であり、既に日本の銀行に口座を持っているので、銀行を介した手続きが必要な場合(不動産購入等)は私の口座を利用してきた。

いよいよ日本に腰を落ち着けて、ここを本拠地として仕事をしていこうと決めた段階で夫本人の銀行口座を開設しようということになった。

外国人の銀行口座開設が日本人のそれよりも厄介であろう事は覚悟していたが、想像以上に難しい事が判明した。まず、開設の条件として日本に入国した日から6ヶ月以上経過している必要がある。この事実を知った時点で夫はまだ入国して1、2ヶ月しか経っていなかったのでそれから4ヶ月待った。ゆうちょ銀行は6ヶ月ではなく3ヶ月らしいが、海外からの送金など受け取る事ができる大手都市銀行に口座を開設したかったので待つことにした。

いよいよ6ヶ月経ったので銀行の店舗に出向いた。日本人ならば来店せずにオンラインで口座開設の手続きが出来るが外国人は店舗まで行く必要がある。

新規口座開設を希望する旨店舗の案内係に告げるとこう質問された。
「口座開設にはタブレット操作とコールセンターのオペレーターの質問に対する受け答えをご本人様に行っていただく必要がありますが、日本語はおできになりますか?」

夫が理解する日本語はせいぜい簡単な挨拶と一から十までの数字、左、右、まっすぐ(運転免許切り替えのための実地試験用に必死に覚えた)程度だ。「すみません」「そうですね」「はい」の3つの単語も完璧なイントネーションで発することができる。

我々夫婦は常日頃行動を共にしているので必要あらば私が通訳をして事足りている。銀行の案内係の女性にそう説明して私が横で通訳しながらそのタブレット操作とオペレーターとの会話を行う事は可能かと尋ねた。個室に入ってご本人様お1人で行っていただく必要がありますと言われた。

「それではどうしたらいいんですか?」
と情けない声で訴えると
「窓口での対応になりますのでお待ちいただけますか?」
もちろん待つ事にした。

30分ほど待った時点で別の銀行員が現れこう言われた。
「外国人の方の口座開設には相当な時間がかかりますので本日お受けするには時間が遅過ぎます(その時点で午後2時だった)。ちょっと先にはなってしまいますが本日はご予約だけお受けしますので再度ご来店いただけますか。」

10日後の午前9時に再来店することに。
口座開設はそれまでお預け。

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