個人の時代にチームで戦う!これからのインフルエンサーマーケティングを支えるVAZのマーケティングトレース
今回は、日本のMCNである株式会社VAZについてマーケティングトレースしていきます。
会社概要
MCN(マルチチャンネルネットワーク)であるVAZは、動画プラットフォームやSNSで活躍するクリエイターを抱え、支援する企業です。
若年層への影響力の高いクリエイターが多いのが最大の特徴と言えます。
事業内容としては、大きく分けて3つ。
①インフルエンサーマーケティング
②エンターテイメント事業(アーティスト支援・イベント・グッズ・ゲーム)
③Mel(21世紀の女の子たちに送るWeb Media)
となっています。
もっとも収益が大きいのが、インフルエンサーマーケティングによるものではないでしょうか。
とは言え、イベント→グッズ収益という部分も見逃せない収益ポイントでしょう。
フレームワークを使って分析!
フレームワークを使用した分析をしてみます。
上の画像のような形で分析してみました。
各フレームワークでの分析から、ポイントを書き出してみます。
・PEST分析
SNS等での誹謗中傷に対する情報開示など、法改正や規制強化が進むため、クリエイターたちを守りやすい環境になっていくでしょう。
しかし、本人たちの発信内容には気をつけていかないといけないことには、変わりありません。
また、コロナウイルスによる影響で広告出稿量の減少、イベント中止による収益減などの影響が、年内は続くのではないでしょうか・・・
・競合
直接競合としては、日本のMCNを代表する"UUUM"が真っ先に挙げられます。
価値競合としては、各種タレント事務所、芸能事務所などが入ってくるでしょう。
・STP
企業理念にもある通り、ターゲティングは若年層とみて間違いありません。
主に10代〜20代前半の女性を狙っているのではないかと思います。
ポジショニングに関しては、UUUMはオールジャンル対応の網羅性を重視したクリエイターを集め、様々な年齢層へのアプローチをしていると仮定。
最近の動き(吉本興業との業務提携など)を見ていると、クリエイターのタレント性、元々の知名度にも頼ろうとしていることから、最速で収益化できるクリエイターを集めようとしていると仮定しました。
一方VAZは、タレントのストーリー性・・・タレントが成し遂げたいビジョンや夢を一緒に作っていくような動きをしていると仮定。
特に、代表取締役の森さんの下記noteから、その辺りを感じ取りました。
ジャンルも、全てを網羅するわけではなく、若年層が興味を持ちそうなことに重きを置いています。
ただ、この四象限の項目の分け方で良いかは微妙なところですね・・・笑
・4P
マーケティングミックスは、上記画像をご覧ください。多分こんな感じ。
他にもあったら教えてください・・・
・成功要因
やはり、他MCNよりもターゲットを明確化し、企業理念の基、若者にとってのカリスマを生み出そうとしている動きが、最大の要因ではないでしょうか。
自分がVAZのCMOだったら・・・?
もしも自分が、VAZの次の展開を考える立場だったら・・・
まずは下記画像をご覧ください。
打ち手としては、【ニッチ領域での圧倒的なカリスマを生み出そう】という動きをします。
ターゲットは、ニッチ領域であり若いユーザーを増やしたいと思っている業界。
ニッチ領域は、様々な理由で若い人が新しく入っていくのが難しかったりします。(例えばクルマ業界とか・・・)
とはいえ、そんな領域にも若いユーザーがいるし、インフルエンサーのような人も存在します。
個人の時代となってきた今、ニッチ領域で数百人〜数千人のファンがいるだけでも、充分収益を得られる個人が増えてきています。
そんな若いインフルエンサーたちを所属クリエイターとして迎え入れ、プロとして育成していきます。
YouTubeやSNSアカウントのグロース力に長けているVAZだからこそ、YouTubeやSNSと今まで親和性がないと思われていた領域を掛け合わせることで、物凄い影響を与えることができるのではないでしょうか。
激動の現代社会において、わたし達の社会を支えてきた既存の価値やしくみは不安定になり、錯綜する情報と、環境の違いによる若者の機会格差は広がっています。
なにかを知るものだけが、どこかに居るものだけが、望む未来の選択の機会を得られる。
こうした当然と考えられている格差を解消し、すべての若者が必要な情報を手にし、望む環境に身を置き、自由に将来を選択できる社会を作りたい。
上記のように企業理念に記述がある通り、環境や地域に関係なく、正しい情報が届くことで若いユーザーが増え、ニッチ領域のメジャー化だって夢じゃないはずです。
収益インパクトとしては・・・
仮にすでに月間再生数が300万回のチャンネル(=Googleからの広告収益が40万円くらい?)を10チャンネル新たに抱えたとします。
それらのチャンネルのタイアップ動画製作費を1本50万円に設定したとして、月に1案件以上の受注で500万円の売上となります。
これくらいの製作費なら発注側にとっても良心的な価格と言えるかなぁ・・・と。
超ざっくりな収益計算ですけどね・・・w
まとめ
このnote記事中でも紹介したVAZ代表取締役の森さんのnoteにもあった通り、個人がタレントや企業と戦わなければならない時代が来ます。
そんな中で、VAZはクリエイターたちの味方であり、パートナーであり続けなければないでしょう。
そして、そうあろうとしていることは、下記noteでも感じ取ることができます。(本note記事内で2度目の登場ですw)
大きなMCNになればなるほど、所属クリエイターとのコミュニケーション不足に陥ることが多くなると思います。
そんな中で、クリエイター1人1人の特徴や個性を引き出し続け、少数精鋭のチームをいくつも作って、たくさんのプロフェッショナルを生み出していけたら素晴らしいのではないでしょうか・・・
さて、僕が参加しているマーケティングトレースのサロンでは、6/14にVAZの代表取締役、森 泰輝社長を迎えてのミートアップを行います!
このマーケティングトレースは、その会に向けた事前調査で行いました。
僕個人の見解ですので、あくまでもその辺はご承知おきを・・・
サロンの詳細は下記をご覧ください!
・今回のテーマ企業の情報
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