見出し画像

「40-32÷2=4!」をGoogle スプレッドシートで確認してみよう!

この記事はGoogle Workspace 標準機能 Advent Calendar 2023の8日目の記事です。

こんにちは!ゆるふわクラウドおじさん こと、Teeda と申します。『Google アプリの教科書シリーズ』という本を毎年Amazon で販売していたり、YouTube チャンネルUdemy で学習用動画を公開しています。

だんだんと記事を書くのが疲れてきます。
読んでくれている人も、疲れてきますよね。
気分転換したくなってしまいました。
みなさんは気分転換、どんなことをしますか?

私は、表計算ソフトの編集画面を眺めたり、
業務で使用しているデータを整理するなどしたり、
簡単な数学的な問題を解いたりすると気分転換ができます。

「40-32÷2」は?

この問いを小さな子どもにしてみて、
40-32÷2=4!
と、回答されたとき、あなたはどう反応するでしょうか?

数学にあまり関心がない方は、
40-32÷2=4!
「うんうん、まだ難しいかぁ…。そう間違えるよね」
と思うかもしれません。

数学に関心がある方は、
40-32÷2=4!
「うんうん、やるじゃん!わかってるねぇ」
と思うかもしれません。

正解はなんなのでしょう?Google スプレッドシートで計算してみましょう。


Google スプレッドシートで計算!

Google スプレッドシートで、
40-32÷2=4!
の左辺である、
40-32÷2 を求めてみましょう。
どこかのセルに半角で

=40-32/2

と入力して、入力を確定すると、
24
が表示されます。

左辺の値を右辺と比較しましょう。
比較の演算子「=」を使用します。
どこかのセルに半角で

=40-32/2=4

と入力して、入力を確定すると、

FALSE

が表示されます。
40-32/2 の値と、「=」より右の「4」という値が一致していたら
TRUE を表示し、
一致していないならFALSE を表示します。

40-32 を先に計算し、その計算結果である「8」を「2」で割ると「4」となります。
この処理と、右辺の元気のいい「4!」の「4」を比較します。
どこかのセルに半角で

=(40-32)/2=4

と入力して、入力を確定すると、

TRUE

が表示されます。

割り算より先に引き算を計算するように( )で括る。
計算結果を比較したイメージ

数学にあまり関心がない方は、
40-32÷2=4!
を、左から順に計算の処理をして、
掛け算と割り算が、足し算と引き算よりも先に計算するというルールを知らなかったから「4」と元気よく答えたんだな、と考えるかもしれません。

FACT を求めよ

真の正解は「4」ではなく「24」です。
24を分解して考えてみましょう。
24=1×2×3×4
と表すことができます。
1から、ある整数値まで連続して掛けることを「階乗」といいます。
階乗は数学記号で「!」を使用します。

40-32÷2=4!
の右辺は「4」ではなく、
40-32÷2=1×2×3×4
だと解釈できれば、
40-32÷2=4! =24
であり、
40-32÷2=4!
が正解となります。

このようになるFACT をGoogle スプレッドシートで求めてみましょう。
突然FACT(ファクト)とか、英単語を使ってみましたが、
階乗を求める関数は「FACT」関数なのです。

どこかのセルに半角で

=FACT(4)

と入力して、入力を確定すると、

24

が表示されます。
この処理と、左辺を比較します。
どこかのセルに半角で

=40-32/2=FACT(4)

と入力して、入力を確定すると、

TRUE

が表示されます。40-32/2 の値と「=」より右の FACT(4)の値が一致していたら
TRUE を表示し、
一致していないならFALSE を表示します。

4! をFACT 関数で階乗として求めて検証。

数学に関心がある方は、
40-32÷2=4!
の左辺は、割り算、引き算の順に計算されていて、
その答えの24を、右辺では階乗を用いて表現しているのかな、と考えるかもしれません。
※まぁ…とはいえ小学校の計算ドリルとかで
 「3×2=3!」「30-6=4!」とか回答されたら「×」にしちゃいますけどね。

まとめ

Google Workspace 標準機能 Advent Calendar 2023の8日目の記事でした。

FACT 関数というGoogle スプレッドシートの見慣れない関数を使用して、有名な算数の寓話の解説をしてみました。

40-32÷2=4!
について、数学記号の意味を知っているか、そうでないかで、正解か不正解かの判定が異なってしまいます。

  • どうしてこういう回答をしたのだろう?

  • この回答、このやり方は正しいのかもしれない。

  • 自分が正しいと思っていること以外にも、いいやり方があるかもしれない

と、疑問を持つことさえせず、自分が正しいと思っている答え以外は不正解だ!と決めつける。そして、自分が正しいと思っている答え、やり方が実は正しくないのかもしれないということに気づけないということが起こるのです。

自分が得意とする領域でだけ知識を深めてしまうと、視野が狭くなり、真の正解とかけ離れた自分の中での正解を正しいことだと信じ込み、自分の周囲にも同意を強要してしまうことになりかねません。

階乗の存在、FACT 関数の存在を知らないけど、Google Apps Script というプログラミング言語に詳しい人が、
1から指定した数値までの掛け算(例えばFACT(4))の答えを求める関数を使用したいと思ったら、きっとGoogle Apps Script で関数を自作します。

関数や標準機能の存在を知っていたら高度で複雑な開発なんていらないのに!
すでにある標準機能を適材適所で上手に活用することで、一瞬で要望をかなえて、そして自分以外の人も理解しやすいものを作れたらいいのに、そういう考えができなくなってしまうのです。

そうならないためにも、広い領域での教養が必要で、多様な観点で事象をとらえて考えられるようにならないといけません。
特定の領域での高度な専門性の習得の前に、標準機能の存在を知り、活用方法を知ることで、複雑に入り組んだ解決策に陥らないように注意しましょう。

Google Workspace 標準機能 Advent Calendar 2023のご参加者さん、お待ちしています。

25日目の記事のネタとしてアンケートにご協力ください

25日目の記事では、Google フォームの効率的な編集の仕方、集計データの便利な使い方などを解説します。読んでいただいた記事の満足度や、どのアプリケーションの記事があったらいい、などの数秒で終わるアンケートを作成しました。

この記事が面白かったら、ぜひ、ご協力ください。
面白くなかったら、こうやったほうがいいよ、というのをぜひアンケートでお伝えください。

この記事からの回答画面はこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?