38個のメッセージキューシステムの用途、違い、具体的なメリット、デメリットを調べた。
新しい順にすべてのメッセージキューシステム(データやメッセージを順序通りに安全に送受信するための仕組み)の用途、違い、具体的なメリット、デメリットを調べてみました。たくさんあるんですね。(ほぼ無料で読めます。スプレッドシートのみ有料にしています)
1. BitMQ (2021)
用途: 軽量・高性能のメッセージブローカー
違い: 新興メッセージブローカー、軽量・高性能
メリット:
高スループットと低レイテンシー
シンプルな設計
デメリット:新興サービス、コミュニティサポートが限定的
長期的安定性不明
2. SAP Event Mesh (2020)
用途: SAPエコシステム統合のイベントドリブンアーキテクチャ
違い: イベントドリブンアーキテクチャ、SAPエコシステム統合
メリット:
高可用性
高スループット
エンタープライズ向け機能
リアルタイム
デメリット:SAP依存
サービス使用料が発生
初期設定が複雑
3. EventBridge (AWS) (2019)
用途: AWSサービス間のイベント配信
違い: フルマネージドなイベントバス、AWSサービス間のイベント配信
メリット:
高可用性
高スループット
他のAWSサービスとの統合が容易
デメリット:AWS依存
サービス使用料が発生
高度なカスタマイズが難しい
4. Redis Streams (2018)
用途: Pub/Subとストリーミング
違い: Redisのストリーム機能、Pub/Subとストリーミング
メリット:
高スループット
低レイテンシー
Redisとの統合
シンプルなAPI
デメリット:機能が限定的
スケーラビリティに限界がある
高負荷時のパフォーマンス課題
5. Apache ActiveMQ Artemis (2016)
用途: 高性能メッセージブローカー
違い: 高性能メッセージブローカー、ActiveMQの次世代版
メリット:
高スループット
低レイテンシー
JMSサポート
豊富なプロトコルサポート
デメリット:設定が複雑
高度な機能の学習が必要
6. Apache Kafka Streams (2016)
用途: リアルタイムデータストリーム処理
違い: Kafkaのストリーム処理ライブラリ、リアルタイム処理
メリット:
高スループット
Kafkaとの統合が容易
リアルタイムデータ処理
デメリット:学習曲線が急
設定と運用が複雑
7. Pulsar (2016)
用途: 分散メッセージングとデータストリーミング
違い: ブックキーピング、マルチテナンシーサポート、統合型
メリット:
高スループット
低レイテンシー
マルチテナンシー
データ永続性
デメリット:学習曲線が急
設定と管理が複雑
8. Red Hat AMQ (2016)
用途: エンタープライズ向けメッセージング
違い: エンタープライズ向け、ActiveMQベース
メリット:
高スループット
低レイテンシー
エンタープライズ向け機能
Red Hatサポート
デメリット:サービス使用料が発生
特定のエコシステムに依存
9. Apache Flink (2015)
用途: 分散データストリーミングとバッチ処理
違い: 分散データストリーミングとバッチ処理
メリット:
高スループット
リアルタイムデータ処理
分散環境に最適
デメリット:学習曲線が急
設定と運用が複雑
10. Google Cloud Pub/Sub (2014)
用途: リアルタイムメッセージングとイベントストリーミング
違い: フルマネージド、リアルタイムメッセージングとイベントストリーミング
メリット:
高可用性
高スループット
他のGoogle Cloudサービスとの統合が容易
デメリット:サービス使用料が発生
Google Cloud依存
初期設定が複雑
11. Apache NiFi (2014)
用途: データフロー自動化
違い: データフロー自動化、視覚的データフロー設計
メリット:
視覚的なデータフロー設計
多様なデータソースとの統合
リアルタイム処理
デメリット:学習曲線が急
高負荷時のパフォーマンス課題
設定が複雑
12. Apache Samza (2014)
用途: 分散ストリーム処理
違い: LinkedInが開発、分散ストリーム処理
メリット:
高スループット
低レイテンシー
他のLinkedInツールとの統合が容易
デメリット:学習曲線が急
設定と管理が複雑
13. Amazon Kinesis (2013)
用途: リアルタイムデータストリーミング
違い: リアルタイムデータストリーミング、AWS統合
メリット:
高スループット
低レイテンシー
他のAWSサービスとの統合が容易
デメリット:サービス使用料が発生
学習曲線が急
初期設定が複雑
14. Nanomsg / NNG (2013)
用途: 高性能・軽量メッセージング
違い: 高性能・軽量設計、ZeroMQ派生
メリット:
高スループット
低レイテンシー
シンプルなAPIと設計
デメリット:学習曲線が急
複雑な設定
15. NSQ (2013)
用途: 分散リアルタイムメッセージング
違い: 分散リアルタイムメッセージング
メリット:
高スループット
簡単にスケールアウト可能
柔軟なデプロイメントオプション
デメリット:学習曲線が急
設定と管理が複雑
16. Apache RocketMQ (2012)
用途: 分散メッセージングとデータストリーミング
違い: 高スループット、低レイテンシー、分散環境適用
メリット:
高スループット
低レイテンシー
豊富な機能セット
デメリット:学習曲線が急
設定と管理が複雑
17. IronMQ (2011)
用途: クラウドネイティブメッセージング
違い: フルマネージド、クラウドネイティブ
メリット:
高スループット
低レイテンシー
複数のクラウドプロバイダーに対応
デメリット:サービス使用料が発生
カスタマイズが限定的
18. NATS (2011)
用途: 軽量メッセージング
違い: シンプル、高性能、軽量
メリット:
高スループット
低レイテンシー
シンプルな設計
デメリット:学習曲線が急
複雑なメッセージングパターンには不向き
19. Kafka (2011)
用途: 分散ストリーミングプラットフォーム
違い: 高スループット、低レイテンシー、トピックベースのルーティング
メリット:
高スループット
低レイテンシー
大規模データストリーミングに適している
デメリット:学習曲線が急
設定と運用が複雑
20. Azure Service Bus (2010)
用途: エンタープライズ向けメッセージング
違い: エンタープライズ向け、.NETとの高互換性
メリット:
高スループット
低レイテンシー
エンタープライズ向け機能
デメリット:学習曲線が急
設定と管理が複雑
21. Azure Queue Storage (2010)
用途: シンプルなクラウドキューイングサービス
違い: シンプルなキューイングサービス、クラウドアプリ適用
メリット:
シンプルなAPI
他のAzureサービスとの統合が容易
デメリット:機能が限定的
特定のAzureエコシステムに依存
22. Amazon SNS (2010)
用途: Pub/Subと通知メッセージ配信
違い: フルマネージドなPub/Sub、通知メッセージ配信
メリット:
高スループット
低レイテンシー
多様な配信方法
デメリット:特定のAWSエコシステムに依存
高度なカスタマイズが難しい
23. HornetQ (2009)
用途: 高性能メッセージング
違い: 高性能なメッセージング、JBoss統合
メリット:
高スループット
柔軟なクラスタリングとフォールトトレランス
JMSサポート
デメリット:現在はActiveMQ Artemisに統合
学習曲線が急
複雑な設定
24. Beanstalkd (2009)
用途: シンプルで高性能なリアルタイムジョブキュー
違い: シンプルで高性能、リアルタイムジョブキュー
メリット:
高スループット
低レイテンシー
シンプルなプロトコル
デメリット:機能が限定的
大規模な使用には適さない
25. Celery (2009)
用途: Pythonベースの分散タスクキュー
違い: Pythonベース、分散タスクキュー
メリット:
高スループット
RedisやRabbitMQとの統合
豊富なドキュメント
デメリット:学習曲線が急
設定が複雑
26. Redis (Pub/Sub) (2009)
用途: インメモリデータストアベースのPub/Sub
違い: インメモリデータストアベース、シンプルなPub/Sub
メリット:
高スループット
低レイテンシー
他のRedis機能との統合
デメリット:持続性がない(デフォルト設定)
スケーラビリティに限界がある
27. Kestrel (2009)
用途: 高スループットのScalaベースのメッセージング
違い: 高スループット、Scalaベース
メリット:
高スループット
シンプルな設定と導入
デメリット:メンテナンス不足
大規模使用には適さない
28. RabbitMQ (2007)
用途: 柔軟なルーティングを提供するオープンソースメッセージブローカー
違い: オープンソース、柔軟なルーティング、プラグインで拡張可能
メリット:
高スループット
柔軟なルーティング
豊富なプロトコルサポート
デメリット:学習曲線が急
高負荷時のパフォーマンスが課題になることがある
29. ØMQ (ZeroMQ) (2007)
用途: 高性能で軽量のメッセージングライブラリ
違い: 高性能で軽量、ブローカーレス
メリット:
高スループット
低レイテンシー
シンプルな設計
デメリット:持続性がない
高度な機能の自己実装が必要
30. Apache Camel (2007)
用途: 統合パターンを提供するメッセージングルーティングライブラリ
違い: 統合パターン、プロトコル・データフォーマット対応
メリット:
柔軟な統合とデプロイメント
豊富なコンポーネントサポート
デメリット:学習曲線が急
設定と管理が複雑
31. ActiveMQ (2004)
用途: JMSサポートのオープンソースメッセージブローカー
違い: JMSサポート、多プロトコル対応
メリット:
高スループット
柔軟な設定と拡張性
豊富なプロトコルサポート
デメリット:高負荷時のパフォーマンスが課題になることがある
32. Amazon SQS (2004)
用途: フルマネージドのシンプルなメッセージキュー
違い: フルマネージド、シンプルなメッセージキュー
メリット:
高可用性
シンプルなAPI
自動スケーリング
デメリット:特定のAWSエコシステムに依存
高度なカスタマイズが難しい
33. TIBCO EMS (2001)
用途: エンタープライズ向けのJMS互換メッセージング
違い: エンタープライズ向け、JMS互換
メリット:
高可用性
高スループット
エンタープライズ向け機能
豊富なプロトコルサポート
デメリット:高コスト
34. IBM MQ (1993)
用途: エンタープライズ向けメッセージング
違い: エンタープライズ向け、キューマネージャーとチャネルを使用
メリット:
高可用性
高信頼性
トランザクションサポート
多言語サポート
デメリット:高コスト
スケーラビリティが限定的
設定と管理が複雑
また各メッセージキューシステムの利用ケースをまとめます。
1. BitMQ (2021)
利用ケース: 軽量で高性能なメッセージブローカーが必要なスタートアップや中小企業向け。
2. SAP Event Mesh (2020)
利用ケース: SAPエコシステム内でのリアルタイムなイベントドリブンアーキテクチャが必要な企業向け。
3. EventBridge (AWS) (2019)
利用ケース: AWS上でのイベント駆動型アーキテクチャを実現するため、マイクロサービス間のイベント配信や統合が必要な企業向け。
4. Redis Streams (2018)
利用ケース: 高速なインメモリデータストアが必要なリアルタイムアプリケーションや分析プラットフォーム向け。
5. Apache ActiveMQ Artemis (2016)
利用ケース: JMS準拠の高スループットメッセージングが必要なエンタープライズアプリケーション向け。
6. Apache Kafka Streams (2016)
利用ケース: ストリームデータ処理やリアルタイム分析が必要な大規模データプラットフォーム向け。
7. Pulsar (2016)
利用ケース: マルチテナンシーサポートが必要なクラウドネイティブアプリケーションや分散データストリーミングプラットフォーム向け。
8. Red Hat AMQ (2016)
利用ケース: エンタープライズ環境での高信頼性メッセージングが必要な大規模な企業向け。
9. Apache Flink (2015)
利用ケース: リアルタイムデータストリーミングとバッチ処理が必要なビッグデータ分析プラットフォーム向け。
10. Google Cloud Pub/Sub (2014)
利用ケース: Google Cloud上でのリアルタイムメッセージングが必要な分散システムやマイクロサービスアーキテクチャ向け。
11. Apache NiFi (2014)
利用ケース: データフロー自動化とリアルタイムデータ処理が必要なデータ統合プラットフォーム向け。
12. Apache Samza (2014)
利用ケース: リアルタイムストリーム処理が必要なデータパイプラインやLinkedInツールとの統合が必要な企業向け。
13. Amazon Kinesis (2013)
利用ケース: AWS上でのリアルタイムデータストリーミングが必要なデータ集約アプリケーション向け。
14. Nanomsg / NNG (2013)
利用ケース: 高性能で軽量なメッセージングが必要な組み込みシステムやリアルタイムアプリケーション向け。
15. NSQ (2013)
利用ケース: 分散リアルタイムメッセージングが必要な大規模なウェブアプリケーション向け。
16. Apache RocketMQ (2012)
利用ケース: 高スループットの分散メッセージングが必要な金融サービスや大規模データ処理システム向け。
17. IronMQ (2011)
利用ケース: 複数のクラウドプロバイダーに対応したフルマネージドメッセージキューが必要なクラウドネイティブアプリケーション向け。
18. NATS (2011)
利用ケース: 高性能で軽量なメッセージングが必要なIoTデバイスやマイクロサービスアーキテクチャ向け。
19. Kafka (2011)
利用ケース: 大規模データストリーミングとリアルタイム分析が必要な企業向け。
20. Azure Service Bus (2010)
利用ケース: .NETアプリケーションと高互換性のあるエンタープライズメッセージングが必要な企業向け。
21. Azure Queue Storage (2010)
利用ケース: シンプルなクラウドキューイングサービスが必要なAzureアプリケーション向け。
22. Amazon SNS (2010)
利用ケース: 高スループットのPub/Subシステムが必要なAWSアプリケーション向け。
23. HornetQ (2009)
利用ケース: JBoss統合の高性能メッセージングが必要なエンタープライズアプリケーション向け。
24. Beanstalkd (2009)
利用ケース: シンプルで高性能なリアルタイムジョブキューが必要なウェブアプリケーション向け。
25. Celery (2009)
利用ケース: 分散タスクキューが必要なPythonベースのウェブアプリケーション向け。
26. Redis (Pub/Sub) (2009)
利用ケース: 高速インメモリデータストアとPub/Sub機能が必要なリアルタイムアプリケーション向け。
27. Kestrel (2009)
利用ケース: 高スループットのメッセージキューが必要なScalaベースのアプリケーション向け。
28. RabbitMQ (2007)
利用ケース: 柔軟なルーティングと高スループットが必要なエンタープライズアプリケーション向け。
29. ØMQ (ZeroMQ) (2007)
利用ケース: 軽量で高性能なメッセージングが必要なリアルタイムシステムや組み込みシステム向け。
30. Apache Camel (2007)
利用ケース: プロトコルとデータフォーマットの統合が必要なエンタープライズ統合パターン向け。
31. ActiveMQ (2004)
利用ケース: JMSサポートの高スループットメッセージングが必要なエンタープライズアプリケーション向け。
32. Amazon SQS (2004)
利用ケース: フルマネージドでシンプルなメッセージキューが必要なAWSアプリケーション向け。
33. TIBCO EMS (2001)
利用ケース: 高信頼性と高スループットのエンタープライズメッセージングが必要な企業向け。
34. IBM MQ (1993)
利用ケース: 高信頼性とトランザクションサポートが必要なエンタープライズメッセージングシステム向け。
大規模、中規模、小規模の利用ケースに適したメッセージキューシステムを分類しました。
大規模システム向け
大規模システムでは、高スループット、低レイテンシー、スケーラビリティが重要です。
Kafka (2011): 大規模データストリーミングとリアルタイム分析に最適。
Apache Pulsar (2016): 分散メッセージングとデータストリーミング、マルチテナンシーサポート。
Apache Flink (2015): リアルタイムデータストリーミングとバッチ処理に最適。
Google Cloud Pub/Sub (2014): 大規模分散システムやマイクロサービス向けのリアルタイムメッセージング。
Amazon Kinesis (2013): リアルタイムデータストリーミングに最適。
Azure Service Bus (2010): エンタープライズ向けの高スループットメッセージング。
Apache RocketMQ (2012): 高スループットの分散メッセージング。
IBM MQ (1993): 高信頼性とトランザクションサポートが必要なエンタープライズシステム向け。
中規模システム向け
中規模システムでは、スケーラビリティと容易な管理が重要です。
RabbitMQ (2007): 柔軟なルーティングと高スループットが必要な中規模エンタープライズアプリケーション向け。
Apache ActiveMQ Artemis (2016): JMSサポートの高性能メッセージブローカー。
Red Hat AMQ (2016): エンタープライズ向けの高信頼性メッセージング。
Apache Kafka Streams (2016): 中規模のリアルタイムデータ処理と分析向け。
EventBridge (AWS) (2019): AWSサービス間のイベント配信を簡単に実現。
Azure Queue Storage (2010): シンプルなクラウドキューイングサービス。
NATS (2011): 高性能で軽量なメッセージングが必要な中規模システム向け。
小規模システム向け
小規模システムでは、シンプルな設定と低コストが重要です。
Redis Streams (2018): シンプルなAPIと低レイテンシーが必要な小規模アプリケーション向け。
Beanstalkd (2009): シンプルで高性能なリアルタイムジョブキュー。
Celery (2009): Pythonベースの小規模分散タスクキュー。
IronMQ (2011): 複数のクラウドプロバイダーに対応したフルマネージドメッセージキュー。
BitMQ (2021): 新興メッセージブローカー、軽量で高性能な小規模アプリケーション向け。
Nanomsg / NNG (2013): 軽量で高性能なメッセージングが必要な小規模アプリケーション向け。
HornetQ (2009): JBoss統合の高性能メッセージング。
Amazon SQS (2004): フルマネージドでシンプルなメッセージキュー。
ØMQ (ZeroMQ) (2007): 高性能で軽量なメッセージングライブラリ。
Kestrel (2009): シンプルな設定と導入が容易なScalaベースのメッセージング。
その他のケース
特定のニーズに基づく選択肢:
Apache NiFi (2014): データフロー自動化が必要な場合。
Apache Samza (2014): リアルタイムストリーム処理が必要な場合。
SAP Event Mesh (2020): SAPエコシステム内でのイベント駆動型アーキテクチャが必要な場合。
長いのでスプレッドシートにメリットデメリットをまとめました。
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