シュレーディンガーの猫ちゃんたち
言祝ぐわたし
よくぞ、狭くも広くもない門をくぐり抜け生き延びた、猫よ、君に名前をつけよう
決めた、君の名前は、アパラチア
長い尻尾は河川のよう
もう箱の中に入ることのないように
弔うわたし
なにゆえ、その門をくぐること能わず
それでも、猫よ、君に名前をつけよう
よいか、おまえの名前は、ギモーヴ
うなだれた青い姿のやわらかい
摘まれた花で梱包しよう
今日もどれだけ試された
イマジナリーキャット
名前のない猫たちよ、ここへおいで
名前よりもチュールがほしい
あげる、あげる
さあ、おいで、ほら君は
ノクト 大きな瞳
アンファンテリブル たそがれ色の肉球
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収録:真昼に落ちた流れ星
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