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法務翻訳つれづれ

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こんにちは、株式会社テクノ・プロ・ジャパン法務翻訳担当です。社名からはちょっとイメージしにくいのですが、弊社の専門分野の1つに「リーガル翻訳」があります。このマガジンでは、法務系… もっと読む
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2023年1月の記事一覧

(2)接続詞と階層構造:「あるいは」という逸脱

こんにちは、株式会社テクノ・プロ・ジャパンの法務翻訳担当です。前回、法律文の接続詞について少し書きました。ルールはそれほど難しいものではありませんでしたし、最初は難しいと感じた方も、たくさん読んでいくうちにいずれ慣れます。しかし、実際の翻訳では悩む場面も少なくありません。 「英文契約書、1文が長くなりがち」問題その原因の1つが、「英文契約書は、日本語の契約書よりも1文が長くなりがちだ」という問題です。たとえば、以下の条文をご覧ください。長いです。 このくらいになると、「及

(1)接続詞と階層構造:基本のはなし

こんにちは、株式会社テクノ・プロ・ジャパンの法務翻訳担当です。社名からはちょっとイメージしにくいのですが、弊社の専門分野の1つに「リーガル翻訳」があります。このコラムでは、法務系の翻訳に関するあれこれを書いていく予定です。よろしくお願いいたします。 さて、法律系の文書を書くときに真っ先に挙げられることが多いのが、接続詞の問題です。具体的には、「及び」「並びに」「又は」「若しくは」の使い分けです。既にさまざまな書籍、サイトで取り上げられている話ではありますが、軽く整理してみま