【イベントレポート】データサイエンティストの真の価値とは何か? 課題の定義からAI実装・支援へとつなげる、DXコンサルティングを体験!
イベント概要
テクノプロ・デザイン社は、大手製造業や情報通信業などを中心に、ビジネス変革(DX)をさまざまな技術で支援しています。その領域は、AI、制御システム、ソフトウェア、ハードウェアなど多岐にわたります。これらの技術を組み合せることにより課題のヒアリングからコンサルテーション、開発、導入まで課題の解決をワンストップで対応しています。
その最先端で活躍しているのがデータサイエンティストです。テクノプロ・デザイン社のデータサイエンティストの仕事の役割・醍醐味を少しでも知っていただくために、「DXコンサルティング」のオンラインイベントを企画いたしました。
2023年6月11日(日)・6月24日(土)、 架空の顧客課題とデータを題材に、「ヒアリングした顧客の声からどのように課題を整理し、解決策を立案・提案するか」をテクノプロ・デザイン社のDXソリューション統括部/データサイエンティストの中井 克典のほか、複数名のメンター社員同席の上で、2日間合わせて36名の参加者の皆さまに体験していただきました。
※ イベントは株式会社リクルート運営の「サンカク」で開催いたしました。今回は6月11日(日)開催のイベントの様子をレポートいたします。
テーマ・課題について
「テクノプロ・デザイン社のデータサイエンティストは幅広い業務を行っています。今回のワークショップでは、データ活用プロジェクトの要件定義から提案部分にフォーカスし、実際に皆さまにその一部を体験いただきます」との趣旨説明の後、テーマ・課題が発表されました。
それは……多くの“ねじ”を取り扱う仮想企業(N社)からの問い合わせとして、以下の課題をどのように応えていくかというものです。
◆本日の課題
N社「当社は数万点の部品を取り扱っており、その数は世界でも有数だと自負しております。さまざまなメーカー様に当社商品を納めていますが、時々、現物を見せられて『コレと同じものが欲しいのだけど』という相談が来ます。新人営業だと『これなんだ?』 というようなものもあり、時には当社の商品ではないものも含まれていたりして困っています。スマホか何かで画像を取ったらどの型番なのかわかるようにならないでしょうか?」
参加者の皆さまには、「テクノプロ・デザイン社のデータサイエンティスト」となっていただき、N社へのヒアリングおよび課題整理を実施し、改善提案を行っていただきます。
◆グループディスカッション
参加者はあらかじめ分けられたABCDの各チームへと別れて、チームごとにディスカッションを進めていきました。
以下のような雰囲気で、ディスカッションが進んでいきました。
グループA/
グループB/
グループC/
グループD/
◆主催者(部長役)との質疑応答
ディスカッションの途中で10分間の質問タイムを設けました。
参加者の皆さまから「部長役」である中井に質問をしました。
その一部を以下に紹介します。
Q N社のネジは特殊なものなのか、汎用品が多いのか
A どちらも扱っています。汎用品についてはWebサイトにカタログもありますが、そこからなかなか購入してくれないという課題もあります。
Q どのような用途をイメージされているのか
A お客様にお渡しして、お客様が使えるシステムを想定しています。
Q 現状のシステムはどのようなデータが載っているのか
A 通常のカタログスペックと同様のデータは揃っています。
Q 製品データは画像と図面がすべてそろっているものなのか。
A 同じ系統のようなものが写っている画像はあります。後、図面はCAD図面があります。
Q システム開発のスパンと予算を知りたい。
A これから予算取りをしにいくというイメージです。スパンについては最長でも2年と思っています。
◆グループ発表
休憩をはさみつつ、約2時間のディスカッションを終えて、グループごとに提案(発表)を行っていただきました。
(ここでは発表内容をまとめたフォーマット形式にて紹介します)
グループA/
講評:ネジにこだわらず「現状の課題はWebサイトになるのではないか」という視点での改善提案ですね。
お客様から見れば「そういう視点があったか!」という気づきも与えられるでしょうし、Webサイトを持っていてもうまくいかないというお客様も実際にいると思います。
とても良い視点ではないかと思います。
グループB/
講評:私たちもこの課題をお客様からいただいたときに提案させていただいた方向性と同じです!製品の画像化を図り、種類を見分けられるようにするというシステムですね。
しかし、実はネジをサイズ感が判別できるように撮影するのはなかなか難しいのです。
どの角度から撮れば良いかといった試行錯誤を重ねたことがあります。
でもこの発表の方向性はとても良いと思います!
グループC/
講評:先ほど、お客様の課題についてしっかりとご質問いただいたチームですね。
確かに、「お客様にとって何が困り事なのか」「お客様の何がメリットとなりうるか」を深堀することは非常に重要です。
テクノプロ・デザイン社自身はECサイトの構築というよりもデータ分析などを主軸に提案していますが、非常に現実的な提案なので、こういった方向性はありかもしれません。
グループD/
講評:チャットポットのようなものを上手に活用しましょう、ということなど、人の代わりができるような精度での技術を使っていくという視点はとてもおもしろいです。
今後もさまざまな業界で広がっていくでしょう。
しかしながら、技術的な提案も大切ですが、データサイエンティストとしての立場で言えばさらにお客様の課題の深堀りを行い、データ分析・解析手法などを見出していくのがデータサイエンティストの仕事です。
たとえばチャットボットを活用しながらも、チャットボットだけでは実現できないような「付加価値」をもってお客様の課題を解決していくことが大切だと考えています。
◆総括
最後にテクノプロ・デザイン社の中井より全体総括を行いました。
皆さま、大変お疲れ様でした。わずか数時間ではありましたが、データサイエンティストとしての体験をしていただきました。
いかがでしたでしょうか。
データサイエンティストの仕事というのは、技術の力はもちろんですが、それ以外にビジネスの力なども必要になっていきます。
たとえば今回のテーマであるネジ製品は、一般的なネジの形状をした製品であればだいたいわかりますよね。しかし実際には丸いもの、長いものなどネジには見えない形状の製品も多数あったり、町工場などで使用される場合でも職人の皆さまからは「そこにイモムシ取って」など、およそ正式な製品名で呼んでいないことも多いのです。
こうした現場での課題をどのように分析し、お客様が本当に解決したいことは何なのか、何が課題の本質なのかをさまざまなヒアリングなどを通しながら考え抜いていく。
それもデータサイエンティストとしての大切な仕事になっていきます。
つまり、単にシステムを提供することで効率化につながる、という側面だけではなく、どのようなデータに基づいて、どう分析し、何を提供するべきかといった「付加価値」を考えて行動していくことが、私たち、テクノプロ・デザイン社のデータサイエンティストが日頃心がけていることでもあります。
今回のワークショップではそのあたりを少しでも感じていただければとてもうれしいです。
今日はご参加いただきまして、ありがとうございました。
※こちらの記事は2023年7月時点の情報となります。
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