大手メーカーで25年。経験を活かしてクラウド領域での「セカンドキャリア」に挑戦
大学卒業後、大手メーカーに入社。
事務処理向けオフィスコンピューター開発や、CATV向けの組込み機器、地上デジタル放送向けアプリケーション開発など幅広く経験を積み、クラウドシステムの部門立ち上げに関わった後、2018年テクノプロ・デザイン社入社した野々山 明広さんにお話しをお聞きしました。
プログラマーから幅広い経験を積み、「臨機応変の対応力」という武器が身についた
大学卒業後、80年代にプログラマーとして大手総合電機メーカーに就職しました。ここでは、実にさまざまな経験を積むことができました。たとえば、新卒のときには事務処理向けオフィスコンピューターに使うOS開発からスタートし、CATV向けのセットトップボックスの開発、地上デジタル放送向けのPCアプリケーション開発などにも従事しました。また、ソフトウェア開発プロセスでのISO9001規格取得で企画品質部門での業務も経験しました。
その後社内でのキャリアチェンジとなりSI事業に参画することとなりました。SI事業では仕様の要件定義についてクライアント側との折衝や、PCやネットワーク機器の監視システムのシステム設計、構築作業を行っていました。
今思うと、新卒で入社してから25年、その時代時代のニーズに先駆けたプロジェクトに多く入らせてもらった実感があります。
ソフトウェアから組込み機器、SI事業などさまざまなプロジェクトを通して知識や人脈、ノウハウを身につけることができ、エンジニアとして大きな武器を手にできたと思っています。とても充実したエンジニアライフを送ることができていましたが、その後のクラウド環境構築プロジェクトに配属されたのが、転職のきっかけになりました。
「クラウドをもっと知りたい」という想いを叶えるプロジェクトが、ここにあった
前職の大手メーカーでの経験はエンジニアとして多くの成長につながったと思っています。とは言え、熟年期に差し掛かる年代になってきたこともあって、「これからは組織から与えられる環境で働くのではなく、自分がやりたいプロジェクトにチャレンジしたい」という想いが募っていきました。
前職の最後の数年間は、クラウド関連のプロジェクトに従事していましたが、そこでもクラウド技術の可能性やおもしろさを知っていくうちに「もっと知りたい!」という欲求が膨らんできたのです。
そこで早期退職制度を活用して「クラウド関連のプロジェクトに深く従事できる環境」を条件に転職活動に踏み切りました。
いくつか候補の企業を見つけていく中で、テクノプロ・デザイン社はちょうど、大手計測機器メーカーにてクラウドのプロジェクトをスタートアップさせていると知り、「あ、ここに入ってみたい!」と強く思いました。
テクノプロ・デザイン社自体は当時あまりよく知りませんでしたが(笑)、やりたいプロジェクトが目の前にあったから飛び込んだ、というのが私の入社動機です。
入社後はすぐに、この大手計測機器メーカーのクラウドプロジェクトへ配属されました。
要件定義から入り、クラウドによるビジネスの変化を垣間見る
前職でのクラウド関連のプロジェクトでは、従来のオンプレミス技術からの移行が主でクラウド上に仮想サーバーの構築作業を行っていました。構築作業が主体となるので作業手順書に沿って、メンバーで役割分担を行いながら作業を進めていくというものでした。
それはクラウド技術の一部分にすぎません。アプリケーションなどさまざまな要素も絡んでくるものだからこそ、私としては満足できず、できれば要件定義から深く知りたいと思ったのです。
今回は計測機器メーカーということもあり、今までクラウドを活用していないシーンに導入することを目的としているので、クラウドを導入することでどのようにビジネスや製品開発の流れが変わるのかをそばで感じられる機会になると思いました。
具体的には、従来の計測器システムとインターネット通信に対応した計測器を組み合わせて、クラウド上のシステムでリアルタイムに共有できるシステムを構築しています。ここで大切なのは、計測機器を扱うユーザーの使いやすさです。
計測器を導入した施設で使うものでもあるのですが、現場で日常保守作業されている担当者はスマートフォンなどの利用に不慣れな場合もあるため、ユーザビリティを考慮した設計を考えなければなりません。たとえば操作ボタンのサイズなど手袋越しや手の大きさなどを配慮することが求められました。システム設計では、クラウド技術の適用について手探りだった面もあり、技術的な対応について一つひとつ具体的なイメージを共有した上で開発を進める配慮も求められます。
2023年2月現在で入社して4年目になります。当初は一人でしたがその後お客様と会話しながらテクノプロのメンバーも増員してもらい、技術チームとしてマネジメント業務も兼任して行っています。まだまだ組織としては小規模かもしれませんが、クライアントの事業拡大をけん引するチームになっていると自負しています。
計測機器の世界は、計測器などのハードウェア領域のノウハウは豊富にありますが、アプリケーションなどのソフトウェア領域は、まだまだ大きな伸びしろがある世界です。私が配属されている部門では、新しい分野のサービスを生み出していくことを目標としていることもあり、自分がその場に参画していることに非常にやりがいを感じています。
「こうしたい」ではなく「どうするか」と考えるところから始まるキャリアパスもある
私自身の経験から顧みて考えると、「こんなスキルを身につけたい」「こういうプロジェクトでスキルアップしたい」と自主的に動ける組織にはいなかった分、「どうすればチームがうまく稼働できる体制になるのか」「どのような手順でスタートすれば良いか」といった、目の前の課題をチームで乗り越えることを重ねながら「臨機応変に対応できる力」が自然と身についていたと思います。
これはおそらくメーカーなど大きな組織がある企業には共通して言えることかもしれません。
「やりたいプロジェクトに配属されない→キャリアパスが描きづらい」ということを感じている若手エンジニアも多数いることでしょう。しかし、今配属されているポジションだからこそ、自分にしかできない付加価値が身につくチャンスと捉えることも、今後のキャリアパスにつながっていくと思います。
そこで、なにか一つ、技術的な大きな強みを持つことができれば、新しい技術が生まれたときにもその強みを発揮できるのではないでしょうか。
今、私のチームもまだまだ人材不足です。クラウドコンピューティングと言うと、IT系のプロジェクトをイメージしがちですが、さまざまな現場で用いられる計測機器のように、今まで使われていなかったフィールドこそ需要が眠っています。
エンジニアとして、自分だけの付加価値をどのように身につけていくかを考えながら日々の業務を行うことで、向かうべきキャリアパスも描けるものになっていくのかもしれません。
※こちらの記事は2023年月時点の情報となります。
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