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キャリコン2級受験のきっかけ、理由【20代後半男性】

 どうも、限界矛盾キャリコンマンと申します。20代後半、キャリアコンサルティング技能士2級(第29回)総合合格してます。
 この記事では私がキャリコンに興味をもったきっかけや、キャリアコンサルティング関連資格から「国家資格キャリアコンサルタント」ではなく「キャリアコンサルティング2級技能士」の受験を選択した過程について記述します。
 願わくばこの記事がキャリアコンサルティングに関する勉強を行おうとする方(特に20代)の参考になれば幸いです。なお、記事中に登場する資格に対する受験資格等については本記事で詳述しません。

職務遍歴

 私の初配属は職業相談ではない、定型的な事務処理及び対応を行う業務でした。その後、職業相談業務を3か所で、支援対象者を変えながら連続して担当し、気づけばアラサー、平社員ではなくなってしまいました。
 弊所属組織は「幅広い業務を若いうちに経験させる」ことが一般的なキャリアパスと言われており(少なくとも採用パンフにはそのように記載)、具体的には概ね10年の間に5つの部署を経験することとされています。一方私は採用後10年弱の在籍期間の中で、某定型業務と職業相談の2分野しか経験できていません。このことについて「限界矛盾キャリコンマンにはぜひ職業相談をさせたい♡」なのか、「限界矛盾キャリコンマンには職業相談以外はやらせたらいけない(怒)」なのか、人事の誰か説明してくれ、割と最近の心配事です。
 このようなキャリアを歩んでいる現在、弊組織内の同年代、あるいは管理職未満の先輩方と比較しても職業相談業務に多く触れている職務遍歴だと振り返りました。


キャリコンに興味を持ったきっかけ

 前章で述べた通り、20代前半から職業相談を担当することになり、様々な経験をさせてもらいました。周囲の先輩方からは職業相談へ配属が分かった際に「職業相談は人生を扱うことになるのだから、家庭を持ってからじゃないと相談に厚みがない」とか、「若いと相手に舐められるから、大変だよね」といった大変ありがたいご意見を頂戴しました。実際に業務を行ううちに、先輩方のご懸念は的中し、辛い時期が続きました。このつらい状況をブレイクスルーするための手段が、私にとってキャリアコンサルティングを学ぶことだったと今は思い返します。本章ではキャリアコンサルティングに興味を持つことになった印象的な経験を記載します。

同じ説明をしてるのに伝わらない?

 職業相談に初配属された際は正規職員の自分と、非正規職員Aさんの2人で業務を運営していました。職業相談や説明をクライアントに行っていく中で、「自分が説明してもクライアントは腑に落ちない様子なのに、Aさんが対応すると納得、理解するんだろう?」というケースが何度かありました。
 Aさんは国家資格キャリコンサルタント資格を所持していることを知り、資格取得についてAさんに相談すると、「資格なんてなんの意味もないよ!経験がすべてだよ!」と仰り、資格取得が自身のスキルを育てたのではないと主張されました。
 それを聞いて「経験は何事にも代えがたいのだな」と考える一方で、知識も経験もない自分にはまずは手に入れやすい知識を得ることが、クライアントへ価値を提供する上で必要なのではと考えるようになりました。


「話す側」を体験して

 弊組織ではキャリアコンサルタントを増やすことが昨今の話題となっており、折を見てキャリアコンサルティングに興味をもつような研修が企画されています(それもいいけど受験費用の補助とかしてくれ~)。
 よく覚えているのはクライアントの役になってロールプレイを行ったことです。自分の悩みについて話をする過程で、コンサルタントが伝え返しをする。それを繰り返す演習だったのですが、悩みについて話す中で次第に自分の中に埋もれていた解決策が表面化される過程を経験することで、「解決策はコンサルタントが提供するのではなくてクライアントが気づくことなんだ」と後に私の軸となるヒントをここで得ました。


技能士2級の受験を決心した理由(国キャリを選ばなかった理由)

 まず、キャリアコンサルティングに関する資格、試験は大きく2つに分類されます。

  1. 国キャリ(国家資格キャリアコンサルタント)

  2. 技能士(キャリアコンサルティング技能士2級及び1級)

 それぞれ受験に必要な条件、位置づけが異なります。ここでは詳述しませんので、詳細は以下のリンクを参考にしてください。

https://www.career-shiken.org/lp/

 上のリンクによると、難易度は国キャリ<2級技能士<1級技能士となっていることから、受験の順番もその順番になるのが自然です。また、弊組織においても国キャリの資格取得者が最も多く、ネットの受験記録を参考にしても国キャリに関する情報は十分にヒットする一方、2級については情報量が少ない状況です。それでも私は以下の理由から国キャリをスキップして、2級技能士を受験する判断をしました。

技能士試験合格者の姿を見て

 前述の通り、弊組織には国キャリ資格所持者が比較的多数います。一方、技能士2級以上となると合格率はぐっと下がり、何度かチャレンジするも、合格をあきらめた先輩の声も聞こえていました。というのも国キャリと技能士2級では合格率に大きく差があり、前者が60%程度、後者が10%代となっています(記事執筆時点の数字)。
 具体的には私の合格した2022年12月第29回2級技能士試験の受験者数は2,325人、総合合格者数が251人であることから合格率が10%程度です。

https://www.career-kentei.org/wordpress/wp-content/uploads/40_toukei_2022koukiS_1445.pdf

 国キャリの方では、2023年7月第23回キャリアコンサルタント試験では学科実技同時受験者の合格率59.8%とあります。

https://www.jcda-careerex.org/files/result/510summary.pdf

 加えると、国キャリは実務経験がなくても受験可能な試験である一方、2級技能士は実務経験が必須となっていることから受験者のレベルも高いことが想定されます。それでも10%程度の合格率というのは、相当の難易度があるとみることができます。
 …前置きが長くなりましたが、国キャリと比較して数が少ない2級技能士を合格した先輩方を見ていると、キャリアコンサルティング、仕事に限らず、あらゆる面でレベルが高く、人間的に魅力的な方が多いように思いました。そのように考えると、私の中で自然と2級技能士を受験する意欲が高まっていきました。

実務経験が有り、技能士受験のハードルが低かったこと

 国キャリと2級技能士の受験要件において最も大きな違いは、実務経験の有無ではないでしょうか。国キャリは養成講習を受講すれば実務経験がなくても試験の受験が可能です。一方で、実務経験等を有している場合、国キャリと2級技能士の受験資格を得るタイミングが変わらないケースも存在します。私の場合、実務経験+研修の受講があったため国キャリは「3年の実務経験で受験可能」であり、2級技能士は「4年の実務経験で受験可能」な状況でした。急いで国キャリを取得する理由やモチベーション、インセンティブが当時の自分には無かったため、国キャリをスキップする判断をしました。

費用面の懸念

 国キャリ、技能士のいずれにしても1回の受験毎に3~4万円程度が飛んでいきます。少なくとも私には小さくない金額です。当時、私生活では結婚、妻の退職や出産を見越していたこともありキャリアアップのためといえど、自分のことばかりに出資するのは気が引けてしまいました。よって、受験回数をできるだけ少なくして費用を抑えたいことも、国キャリをスキップした理由でした。


まとめ

 私は急いで国キャリを取る必要がなかったこと、費用をあまりかけたくなかったこと、なにより2級技能士を取りたい理由があったから国キャリ受験をスキップして、2級技能士からチャレンジしました。
 特に20代でキャリアコンサルティング関係資格の受験資格を得られるケースは少ない(第29回試験は30歳以下の受験者が全国で34人、総合合格6人)ことから、そもそも受験するかしないかを相談することも難しいと思い(私がそうでした)、この記事を作成しました。年代を問わず、少しでも意思決定の参考になれば幸いです。

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