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【材料】

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東洋の美術作品に使われている材料や、関連する内容を紹介します。
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記事一覧

【Event】6月の展示・イベント ―文化財保存・東洋文化関連―

 6月は、文化財保存、東洋文化関連のイベントが目白押しです。  無事に熊本での現地開催とな…

【材料】虫から抽出する赤 コチニールカイガラムシ

 今回は、虫由来の赤色染料 コチニールです。顔料化したものは、日本画絵具店で販売されてい…

【技法・材料】重要無形文化財保持者   前田昭博氏、十四代今泉今右衛門氏のお話を…

 5月8日、石川県立美術館にて、「白磁」の重要無形文化財保持者 前田昭博氏、「色絵磁器」の…

【材料】墨  膠文化研究会公開研究会「膠 玄と色」

 前回のnoteで文房四宝(筆墨硯紙)のうち「筆」について取り上げましたので、今回は「墨」に…

【材料】「膠を旅する――表現をつなぐ文化の源流」

 昨年、武蔵野美術大学美術館・図書館で開催された「膠を旅する――表現をつなぐ文化の源流」…

【材料】紫草(日本ムラサキ)

紫根(紫草の根)の深紫  先日、日本民藝館で岩手県鹿角の紫根の絞り染(明治期)を目にしま…

【文化財】「ヨーロッパ古典絵画の輝き―模写に見る技法と表現」茅ヶ崎市美術館

 神奈川県湘南の茅ヶ崎にやって来ました。鎌倉・藤沢・逗子・葉山も近い人気観光地です。  今回のお目当ては、茅ヶ崎市美術館の「ヨーロッパ古典絵画の輝き―模写に見る技法と表現」です。  ヨーロッパ古典絵画の謎を材料・技法の面から解読する展覧会です。原画と同じ材料・技法にこだわって制作された模写作品は、一点一点見応えがあります。解説も豊富な図版と詳しい文章で分かりやすく、驚きの連続です。材料や道具は一部異なっていても、東洋絵画と共通する考え・狙いに基づくものもあり、絵画系の方は

【技法・材料】藤岡雅人先生の「日本画の絵具学」講座

 絵画の命は、色材といっても過言ではないでしょう。日本画の色材には、飛鳥天平時代、あるい…

【材料】『延喜式』研究に役立つサイト

 平安時代に編纂された法制書『延喜式』は、日本の古代を知る基本史料です。日本絵画の材料の…

【材料】20世紀の和紙 ―寿岳文章 人と仕事―

 令和3年(2021)10月16日(土)にオンラインで開催された、国際シンポジウム「20世紀の和紙…

【材料】唐源の「江戸唐紙」

紹介されている唐紙職人は、(株)唐源の小泉幸雄氏、雅行氏、哲推氏。 【 唐紙とは 】 もとは…

【材料】喜壽園の墨づくり

紹介されている職人は、喜壽園の小林新一氏、小林優介氏、吉田壽公氏。 喜壽園  創業より15…

【技法・材料】「染司よしおか」の植物染め

映像① YouTube 吉岡更紗氏の講演 第68回しんらん交流館公開講演会 2021年10月20日 映像② …

【材料】日本茜の発芽

日本茜栽培  昨年冬、大学の工芸科の庭で栽培されていた日本茜の黒く光沢のある種を集め、黒ポットに直播きしました。一時期は大変な積雪でしたが、4月に入って金沢もずいぶんと暖かくなってきました。そしてついに、日本茜が発芽しました🌱  日本茜は、その根が赤色の染料としてかなり古い時代から利用されてきました。絵画に使われたか気になるところですが、染料の特定は現在の調査ではなかなか難しいようです。  日本茜は現在市販されておらず、貴重な染料となっています。しかし、ちょっとした里山