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誰かのターニングポイントに関われたらーー#Techmateメンターピックアップ 西川慎吾さん

プロジェクト伴走型メンタリングサービス「Techmate(テックメイト)」では、プロジェクトや業務でテックスキルを必要とする課題に本気で立ち向かっている方に対して、経験豊富な各ジャンルのスペシャリストをマッチングし、プロジェクトや業務の成功をサポートしています。

今回は、Techmateのメンターとして登録しているDXプロジェクトマネージャー西川慎吾さんに、これまでの経歴や、これから出会うメンティー(教わりたい人)へ伝えたいことなどを伺いました。

【プロフィール】
西川 慎吾(nishi)

DXプロジェクトマネージャー

1984年生まれ。北海道出身。会津大学コンピュータ理工学部ハードウェア学科卒業。株式会社クラスフォックス代表取締役。
在学中、産学連携の医用ソフトウェアプロジェクトに参画。2012年に独立し、様々なWebシステムやスマホアプリ、業務システムの開発プロジェクトにエンジニア、プロジェクトマネージャ/リーダーとして参画。2016年以降、AI・IoT・DXをテーマとしたプロジェクトの「マネジメント」「開発」「教育」領域におけるサポートに注力。

いきがっていた若かりし頃

ー西川さんは最初からエンジニアだったんですか?

西川:そうですね。大学3年生の時に大学の研究室に入り、そこで医用画像処理の研究をしていました。新卒で地方のメディカル系の会社にエンジニアとして入ったのが最初です。

学生の頃から、プロジェクトマネジメントには強い興味がありました。マネジメント論は独学でも勉強していたり、産学連携プロジェクトにPM(プロジェクトマネージャー)として参画させていただき、色々活動していました。

新卒で入った会社でも、お恥ずかしながらすぐにPMになりたいと思っていました。

ところが、新卒社員では会社のマネジメント研修を受けさせてもらえず、部長に「君が受けられるのは15、16年後くらいかな」と言われました。大規模な会社で愕然とした若かりし私がおりましたね。今思えば、非常にいきがってきた訳です(笑)。

結果として、1年後にその会社は辞めることになるのですが、その後は暗黒時代に突入します。

ー暗黒時代ですか!?

西川:はい、プー太郎状態になります。まず、自分は「すぐにフリーランスで食っていける」と思っていました。

しかし、現実はそう甘いものではなく、どうやっても周りに全然仕事がないんですよね。都会と違い、地方にいましたので当時は今よりさらにWebの仕事は見つかりにくく...。ようやく見つかってもコンスタントな仕事にはなりません。

そこで初めて、「起業するって本当に大変なんだ…」ということを体験しました。

それでも、何とかして生きていかなければならないので、親切にしてくださった近所の方にご飯を御馳走になったり、コンビニや家庭教師のアルバイトをやったりもしながらしばらく過ごしていました。

そんな経験もあり、これはもう一度社会人としてしっかり自分を見つめ直そうと思い立ち、24歳の時に上京しました。サラリーマンとして、約4年ほどエンジニアとして活動しました。

ーその4年間ではどんなお仕事をされていたんですか?

西川:システムエンジニアの仕事をしていました。
最後に行った会社ではアプリエンジニアとしてソーシャルゲームのアプリケーションを作ったり、企画・設計をしながらフロントエンド、バックエンドの開発を主に経験しました。

周りに優秀な方たちが沢山いらっしゃる環境でしたので、これまで自分が知らなかった開発のことを意識する機会もあったりして、環境には恵まれていたと思います。
物凄いハードワークではありましたが、貴重な経験でした。

独立、そして起業

ー濃厚な仕事経験をされたんですね。

西川:その後、27歳で改めて独立し、フリーランスになりました。先程お話したとおり、一度大失敗していますので、今度は都会だからと言っても非常に不安ばかりでした。
しかし、やってみるしかないという意気込みを強く持ってスタートしました。

その翌年に、株式会社クラスフォックスという会社を作り、受託開発と自社サービスを開発、運用しながら今に至ります。

おかげさまで、今年で10期目に入りましたが、本当にあっという間に時間が経ってしまったなという感想です。

ー10期ってすごいですよね。会社を作ってから、実際に事業が軌道に乗り始めたのってどれくらいからだったんですか?

西川:2〜3期目くらいまではエンジニアとして企業に常駐しながら、その後オフィスに戻って、合間合間で他のお仕事案件をやるというのを続けていました。

しかし、事業の動き方として「これはいかがなものか?」というのを感じ始め、常駐の安定的な収入がなくなるという点では不安もあったのですが、そこはもう思いきって常駐案件を止めました。

自社オフィスで開発を多く確保したかったのが大きな理由でした。常駐スタイルを完全に辞めたのが3〜4期目の間くらいのことでした。

そこから様々な方々との出会い・機会もあり、お陰様でだんだん事業が安定していき、徐々にエンジニアの仲間も増えてきました。

最近思うのは、エンジニアに重要なのはもはや開発力、ITの知見だけではないと感じることが多くなりました。

簡単に言うと、コミュニケーションスキル、説明力のような人間味も合わさった総合的なスキルが大事になってくるのかと感じています。

世界に先を越されるという危機感

ー西川さんはDX推進事業にも力を入れて取り組まれていると思うのですが、DXという流れは西川さんの中でいつごろからあったんですか?

西川:DXという言葉が私にとって多く触れはじめたのが2018年頃からでした。
その当時、シリコンバレーのGoogleの本社に行ってカンファレンスに参加したり、ヨーロッパ、中国の上海や深セン、ベトナム等にも何度か行き、海外の最先端のものを見たり視察をする機会が増えました。

そうした世界の最先端を知っていくと、日本は遅れているな、これはもう先を越されてしまっているなという強い危機意識を感じていきました。

DXというキーワードも出てきた中で、また新しい時代へのシフトが来ているもっと日本でもやらないとダメだ、という意識が強まっていきました。

最近は企業に対して、DX推進やプロジェクトマネジメントの研修をオンライン開催させていただいたり、セミナー動画を制作・配信したり、そうした教育活動も少しずつではありますが、増えてきており、大変有り難く思っています。

株式会社クラスフォックスで提供しているサービス(一部抜粋)

自分を1番にしてくれた先生

ーTechmateに関わっていただく前から、西川さんの中では教育に対する意欲がありましたよね。

西川:そうですね。非常にざっくりですが、20代の頃に自分の中での人生設計を決めていました。20代は起業する、30代はさらにそれをスケールさせて10年やっていく目標で、今30代なのでそれを頑張っているところです。

そして、40代では「教育に携わる」という目標を掲げていました。

現在もその目標は変わらずで、それらのゴール設定に向けてひたすら活動しています。ロボットか!と思われるかもしれませんが本当です(笑)。

ー教育に携わるということを決めたきっかけは何だったんですか?

西川:私が中学や、高校、そして大学の時にお世話になった恩師たちがおりまして、その先生たちがすごく親身に色々教えてくれたことは今でも忘れません。

中学の恩師には、毎日授業の後に職員室に行くと、他の仕事も忙しいだろうに私の学習ノートをチェックして色々アドバイスしていただきました。

高校の恩師に教わるまで、学校の中では真ん中くらいの成績順位でした。
でも教えてもらったことをひたすらコツコツとやっていたら、とあるテストで自分でも1番になることができました。嬉しかったですね。

大学の頃には、英会話の相談をしていた教授にも教育の面もそうですが、プライベートでも仲良くしてくださり大変お世話になりました。

各教科の教育ももちろん恩師たちにはお世話になりましたが、精神面でも非常に鍛えられましたし、自分にとってそれぞれがターニングポイントでもあったと今も改めて感じています。

そういう事もあり、「教育の力」というのは凄いということを実感していました。

もしそうした教育がなかったら、ただのポンコツの私であったことは自明で、それらの恩師との出会いと教えがあったおかげで「自分の道が開けた」という感覚があったと思います。

ですので、そうした教育に恵まれた影響もあり、自分もいつかは何かしら教育に携わりたいと思うようになっていきました。

誰かのターニングポイントに関われたら

ー実際にメンターをやってみていかがですか?

西川:今までビジネスマンに対して、ワントゥーワンで教えるという体験はそこまで多くありませんでしたので、1つ1つのメンタリングに本当に多くの学びがあると感じています。

メンティーさん一人一人が困っている課題はそれぞれ異なります。それらに対して、自分が最適なアドバイスをしていくことができるというのが非常にありがたい機会だと思っています。

メンタリングの中では、「何かしらの解決策をお伝えできるように」というのは特に意識しています。

単純に一方通行にレクチャーするだけではなく、メンティー達からの様々な反応をいただきながら、聞きながら、軌道修正しつつ、フレキシブルな流れで進行できていけるのが理想的な教育フローであると感じています。

今後も、Techmateでメンタリングを受けたことがきっかけで起業しました、エンジニアリングが出来るようになりました、など、そうした誰かのターニングポイントに自分も関わっていけたらと思っています。

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