もう絶対にデータサイエンティストになりたいんですーー#Techmate体験談 野上智嗣さん
プロジェクト伴走型オンラインメンタリングサービス「Techmate(テックメイト)」では、プロジェクトや業務でテックスキルを必要とする課題に本気で立ち向かっている方に対して、経験豊富な各ジャンルのスペシャリストをマッチングし、プロジェクトや業務の成功をサポートしています。
今回体験インタビューをしたのは、外資系航空会社に勤める野上智嗣さん。
現在、ビジネスデータサイエンティストとしてひとり立ちすることを目標に、Techmateのメンターサービスを利用しています。
本社がある北欧の働き方やテクノロジーへの取り組みを見てきた野上さんは、コロナ前からこれから日本の生活も仕事も変わっていくのではないかと思い描いていたそうです。
コロナ渦になり、会社の事業そのものを変えていかなければならない状況にある中で、残りの人生を会社勤めだけで終えていいのかということを同時にすごく感じたと言う野上さん。
野上さん自身の「人生のストーリー」と「テクノロジーの学び」がどのようにつながってきたのか、お話を伺いました。
予見していた世の中の変化ーー学習のきっかけ
ー今メンタリングでAIの学習をされていると思うのですが、学習を始めようと思った一番最初のきっかけは何だったんですか?
野上:外資系航空会社に勤めておりまして、思い返すと2014年に東京の日本支社に転勤になってから、本来の仕事であった法人営業だけじゃなくて、毎年毎年全く新しいことを上司からタスクとして与えられてたなっていうのがありますね。
本社が北欧にあるんですけど、北欧って働き方とかテック系のこととかが前衛的で進んでいるので、本社のプロジェクトに関わっていく中で、これから日本の生活も仕事も変わっていくんだろうなっていうのはなんとなく思い描いていました。
アベンジャーズのサノスじゃないですけど、パチンてしたらバッと世界が変わるんじゃないかなみたいな(笑)
ーもともと世の中の変化を感じていたんですね。
野上:そうですね。そしたら予想もせずにコロナが来ちゃいまして。
これまでの「人が当たり前に移動する」っていう概念が覆されて、我々の方から需要が作れなくなってしまったので、もっと違う商売でアプローチしていかないとこれから厳しいんじゃないかなと思っていました。
そんな中で、これまで蓄積されたデータを使って何かできないかというアイデアも出してはいたのですが、それを実践しようと思った時に、どうやってその知識を得て、どうやってビジネスの場で使えばいいのかっていうのが全く糸口がなかったんです。
社内でもリスキリングをしようっていう人がやっぱりいなくて。
でも誰かがいずれリードしていかないといけないと思ったので、じゃあまずは自分がそういう知識を得て、実践して周りに共有していくっていうことが問われるのかなと思ったっていうのが最初に学習を始めようと思ったきっかけですね。
ーAIというアンテナがたち始めたのはいつぐらいから、どういうきっかけだったんですか?
野上:コロナ禍でリモートワークにての勤務となり、通勤時間がグッと短縮、なくなったことで、去年の春ぐらいから時間の概念がすごく変わったんです。
今までは仕事が忙しいからという言い訳をして、コンピュータースキルに関する書籍をゆっくり見る時間がなかったんですけど、「今、勉強する時間はあるぞ」と。自己投資もかねて、何ができるかを調べ始めていました。
そんな中で安宅和人さんが書かれた「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成」という書籍を偶然拝見するタイミングがありまして。全く否定する内容がなく、読むたびに感動しました。
昨年9月にデジタル庁も発足しましたけども、日本も段階的に変わっていくなっていうのを凄く痛感しました。
ー運命的なタイミングですね。
野上:具体的に専門特化した本を読み始めたのは去年の秋ぐらいからですね。
深層学習や機械学習に関してのこれまでの経緯や、どんな研究者がどういうことをしていたかっていうところは本を読んで頭には入っていました。
統計学やAI、データサイエンスの本を色々読んでいた時に、やっぱり数学はある程度できないとだめなんだなという事もわかりました。
あとはAIについてオンラインで検索して調べたりしましたね。
ー学びたいと思ってから独学でどれくらいの期間学んでいらっしゃったんですか?
野上:これまで英語ばっかり勉強してきた文系の人間でしたので、まずは一時期ずっと、YouTubeで中学から高校くらいまでの数学の授業を見ていて。そこである程度昔やってたことを頭の中に戻すことはできました。
あとは年末年始頃から1か月間くらい、オンライン授業を受講していました。最初は凄いハマりましたね。HTMLとかも一緒に学んでいたので、自分でページが作れたりしたときはうちの長男を呼んで、すごいだろ!って(笑)
学習しながら得た情報でイメージを膨らませてはいたのですが、じゃあ自分が今している仕事でどういうふうに実践していけば良いのかっていうところまでは正直わからなかったんですよね。回を追えば追うごとに、すごくイメージしづらくなってきたというか。
聞けば良かったんですけども、聞く内容もまとまりきれないぐらい難しかったのが当時の印象としてはありました。
オンライン授業はお互い一方通行で、継続的に楽しく学習する中での背中を押してくれる人も当時自分の周りにはいませんでしたし。
でも逆に言うと最初のステップとしてオンラインで学習したことは良かったのかもしれないです。もっと知りたくなったので。
ー独学期間のモチベーションはどんなところにあったんでしょうか?
野上:AIやデータサイエンスの著書を読んでいた時に、ネガティブな要素とポジティブな要素があるなとすごく思いまして。
ネガティブな要素っていうのは、よく聞くこれまでの仕事が機械に奪われていくとかですね。
でもそうではなくて、常に人間が機械を凌ぐぐらいのポジションにいないと、これからますますダメだなと思いましたので、近い将来に向けていろいろなツールが導入されて行く中で、それをうまく理解しながら駆使できるようになりたいなっていう思いが、モチベーションに繫がっていたかなと思います。
もう自分としてもデータサイエンティストにすごくなりたいなっていう思いはありましたので。
ーメンターサービスでメンタリングを受けるという選択肢を選んだのはどういう理由からですか?
野上:専門の学校に行くには休職しなきゃいけないけど、それは現実的に厳しいかなっていうのを考えていたので、仕事をしながら学習できるものはないかなって探していたんです。
あとやっぱりメンターがいるっていうところが大きいですね。
独学していた時に、メンターがいるかいないかで全然変わってくるなっていうことを凄く感じていましたので。
背中を押されたメンターからの言葉ーー体験セッション
ー最初にメンターさんにお会いした時の印象を教えてください。
野上:最初の体験セッションの時に、メンターの田村先生から
「プログラミングとかRとかPythonはもちろん大事ですけど、それを100%必要とはしません。」
「むしろ今の会社でなされていることを応用して、これからどのようにビジネスドライブして意思決定していけばいいのかっていうことを学ぶことはできますよ。」
「データサイエンティストじゃなくてなくてビジネスデータサイエンティストになられてみてはいかがでしょうか」
っていうあらかじめシナリオがあったかのようなお言葉を頂きまして。
すごくモチベーションがあがったというか、もっと違うアプローチで理想の自分に近づくことができるのかもしれないと、凄く背中を押されました。
田村先生の実績が自分がこれからやっていきたい内容とマッチしていたのと、「全くの文系人間をだいたい1年半~2年ぐらいでひとり立ちさせた」という育成経験もお持ちでしたので、すごい心強かったなっていうのもあります。
ー継続してメンタリングを受けることに不安はありませんでしたか?
野上:やっぱり続けられないっていう方ももちろんいらっしゃると思いますし、これまでの仕事と全然違うことを始めるっていうところで、不安になるところはあるかなと思うんですけども。
僕の場合はメンターの田村先生の印象がすごく大きくて。
田村先生が、何も焦ることもないですし、心配することもないですし、全然大丈夫ですよって感じで受け入れてくださったので、飛び込むような感じではありましたがやってみようと思いました。
あとメンタリングは1対1なので、一方通行じゃなくて、今の自分のポジションがどの辺かっていうことをしっかり教えていただけるかなという期待もありました。
先生が今日も待っているーー継続メンタリングスタート
ー実際メンタリングをスタートしてみて、1カ月目ってどんな感じでしたか?
野上:最初は田村先生が準備してくださった基礎的な教材をもとに数学を解いていきましょう、それを応用させてこういう式で解きましょうっていう感じでやっていました。
もう、ここだけの話にしてほしいですけども、妻に聞いたら「あなた授業の30分前になるといつも部屋をいったり来たりしてたよ」って。かなり緊張してたみたいです(笑)
本当に最初の一か月は背中から変な汗がずっと出ているような感じでした。
実は3ヶ月目ぐらいの時にちょっと逃げ出したいなって思ったときも正直あったんです。
ーそれはどういうプレッシャーだったんですか?
野上:田村先生は数学の見解から全てをナレッジとして注ぎ込まれるので、どうしても全部数学で関数が絡んでくるんですよね。
これまで数学が自分のバックグラウンドに全然なかったので、聞く余裕もなくずっと関数の授業を受けていたんです。
復習していてわからない所があったらYouTubeとかネットでもいろいろ調べてはいたんですけど、自分で復習しきれないくらい難しくて、ワーって拒否反応みたいなものも出てきてしまって。
今思うとすぐに聞けば良かったんですけど、「お腹が痛くなりました」って言って欠席してしまおうか、なんて思うこともありました。
でもそれは先生に本当に失礼だなと思ったので、勇気を振り絞ってオンラインに接続して、堂々と冒頭から「実は先生、前回のここなんですけど」って聞くことにしたんです。
そしたら「時間が許す限りでしたら何でも聞いてください。それがマンツーマンのメリットですからね。他にわからないところはありますか?」って応えてくださって。
最初は本当に関数の解き方がわからなかったので、再度ゆっくり教えていただいてかなりクリアになりました。
それ以降はわからないところは星印をつけて極力ノートに残すようにして、復習したときに自分で解けなかったら、もう先生に冒頭で聞くようにしています。
ー自ら壁を乗り越えたんですね。
野上:田村先生は何を質問しても顔色が変わらないのがすごいなと思います。
普通人間は顔に出てしまうことがあると思うんですけども、そこがないのが、本当に凄い先生だなと。すべて褒めてくれるんですよね。それに甘んじてたら駄目なんですけども。
もう絶対にデータサイエンティストになりたいんですーー最近のメンタリング
ー最近はどんなメンタリングを受けているんですか?
野上:最近は私の方から、ビジネスに置きかえたときに今しているこの計算とか関数ってどういうふうに現れるんでしょうか?っていう質問をしたんです。
そしたら早速先生がクラウドにExcelを入れてくださって。ニューラルネットワークの数字を任意で入れていって数字遊び的なことやってます。やっているとゲームみたいに夢中になりまして、かなり面白いです。
田村先生は、ビジネスに置きかえるとこういうことですよね?っていう僕の質問に対しても適切に答えてくださいますし、こっちがこういうふうに実践してみたいんですって言うとすぐに返してくださるので、すごくありがたいですね。
ーもう緊張はされていませんか?
野上:今も1時間前頃になるとやっぱり落ち着いてないみたいですね。
どうしても数学的な頭脳がないので、未だにすごく緊張はします。でもある程度緊張しながら先生と面会する方がいいというか(笑)
来週また授業があるんですけども、もう欠席したいとかは一切思わないです。人間って不思議なもので、ずっと数式見てると慣れてくるんですよね。
始めたばかりの頃の自分がその数式を見たら「先生ありがとうございました」って言って逃げちゃってたと思うんですけど、今は「これはすごいのが出てきましたね」って先生に言えるくらい余裕が出てきました。もう毎回ラスボスがくるんですけど、ラスボスも何回も見るとやっぱり慣れてくるっていうか。どう攻略しましょうかねっていう。
ーメンターの田村さんとはメンタリング以外のお話もされるんですか?
野上:そうですね。僕モータースポーツが大好きで、モータージャーナリストの方のYouTube動画をいつも見ているんですけど、田村先生がその人と仕事をしたこともあったみたいで。すごい縁を感じて、やっぱりこの先生でよかったなって思いました。
他にも、実際現役の時にお仕事されてた時のエピソードとかも聞けたりします。
大体5分ちょっとぐらいですけど、その時々の話題の事とか、世間話もできるようになってきたので、楽しくさせていただいてます。
ー学習に対するモチベーションの維持方法で工夫していることはありますか?
野上:例えば授業があった次の日は極力勉強から遠ざかるようしています。そうしないと多分、継続できないっていうのが自分の中にあるので。
例えば家事をしたりとか。料理をすると、料理の事しか考えなくなりますので、すごくいい切り替えになりますね。
あとは先ほど申し上げた通り車が好きですので、家族のみんながご飯食べてお風呂入ってる間に「ちょっとドライブ行ってくる」って小一時間くらいドライブして帰ってきたりとかもしていますね。
データサイエンティストの件に関しては、去年の夏の前ぐらいに上司には、はっきりと「自分のキャリアプランとしては、もう絶対にデータサイエンティストになりたいんです」と宣言しましたので。そこからのやめました、っていうのも…。もう後戻りできないのも現状ではありますね(笑)
「逆家庭教師」で実感した成長ーー継続メンタリングを受ける前と比較して
ーメンタリングを受ける前と現在地点を比較した時に、野上さんの中で今自分がどこまで成長できたなと思えますか?
野上:「これまでインプットしてきた情報を第3者に自分が伝えることができるかどうか」。田村先生が「逆家庭教師」と表現されていたんですけど、すごくいいなと思って、丁度お盆前後の2、3週間で時間が空いたので、ノートを振り返りながら試みるようにしていました。
例えば会社の人たちに、電話会議の際に、学び得たことを伝えることができるかどうかっていうことを物差しとして考えた時に、結構おしゃべりできるようにはなっているなと感じました。
あと本社の方にも、今こういう学習をしていて、将来的には今航空会社が持っているデータを元に実践できるようしたいっていう話をしたのですが、本社の方も予想外に前向きに検討してくれていまして。
ビジネスプランの中でそれを交渉するにはやっぱり自分がどれだけわかっているのかということもいずれ話をしないといけないなと思いました。
ーすでにビジネスデータサイエンティストの入り口に立ってらっしゃるなと感じます。
野上:何をゴールとして、それをいかに現実に近づけるかっていうのを今勉強してるんです。
端的に言うと会社の収益をあげるっていうのももちろん大前提としてあるんですけど、じゃあそれを達成するには、どういうデータでどういう結果を出せるようになればいいかっていうのは、いろんな考え方がたくさん出てくるかなと思いますので。
そのあたりが具体化してきたらまたちょっと違う局面になって面白いかなと思います。
これからのライフスタイルーー今後の目標
ービジネスデータサイエンティストとしての今後の目標を教えてください。
野上:まず一つ本業の、今所属している企業に対して貢献したいなというのがあります。今得ている知識を、もっともっと想像力を膨らませて、日本支社でも本社でもいろんな事業展開ができたらなっていうのを考えています。
あとは僕と同じようにデータを使って何かをしたいという志を持っている方に対して、「全然諦める必要はないですし、毎日継続して手を動かして、何度もチャレンジすることで次第に今の世の中と、未来について把握できる」っていうことは伝えることができると思いますので、もし同じような事例があれば、フリーランスみたいな形であらゆる企業、地方の企業の方々などへ知見を共有することができたら、なんていうのはすごく思います。
ーすばらしいですね。求めていらっしゃる方は多いと思います。
野上:でもすごく不安ですね。
こんなこと言いながら果たして自分はちゃんと、中小企業とか地方の方に対して、的確なアドバイスができるのかなっていうのはあるんですけど、向かわないと前には進めないかなと思いますので。
すごく大変な仕事だと思いますけど、答えが見つかった時はみんながハッピーになるんじゃないかなと思いますね。
ー野上さんが今イメージしてらっしゃる今後の世界はどんな感じですか?
野上:なんでもできる世の中になりつつあるんじゃないかなっていうのは感じています。やったもん勝ちっていうか。自分勝手に生きてもありなんじゃないかなとか。
時間が足りないですよね。もう週末とか祝日とか関係ないですもんね。これもコロナ渦で変わったことなのかもしれませんけど。
ー個人としてプライベートの充実はかなり増えましたよね。
野上:それこそ趣味のバイクに乗ってYouTube とかやってみても面白いんじゃないかなと思いますし、子供との時間が増えましたので、みんなが全員集合の時はどっか連れて行ったりしたいなとも思いますし。長らく単身赴任だったので、毎日子供の顔が違うなってわかるのが以前には無かった事でしたので、面白いです。
野上:あとは全く今まで会うことなかったような人と、こうやってオンラインで話ができるようになったのは面白いですね。まだまだ色んな出会いがあるし、やっぱり人ってすごく大事だなっていうのは、すごく感じます。
正直今、先行きがどうなるのかもわからないし、急に前みたいに戻る可能性もあるかもしれませんけども、働き方、生き方が大きく変わるのは間違いないかなと思っています。
会社の定例MTGでも、とにかく体を大事にして、家族との時間を増やしてくださいとか、そういうことばかり言ってますね。
家で生活して最善でできることをすべきかなっていうのが、コロナ渦の生活のあり方かなと。あまり無茶せずに。あまり焦る必要もないかなと思いますね。
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ビジネス経験が豊富な中で、まずは自分が率先してスキルを身につけて次世代に繋げていこうという決断は、なかなかできないことだと思います。今回お話を伺っていて、大変勇気をいただきました。野上さんのこれからのご活躍が楽しみです。
野上さんの担当メンター田村さんのインタビュー記事はこちら
※インタビューは2021年8月に実施したものです。
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