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瞬きの間に

ためしにと思って
ずっと目をそらさずに
見つめていたら

キミは帽子を
目深にかぶったままで
こっちを見ているのか
見ていないのか
わからないまま






でも

それでも


つばの先から覗かせる
艶のある唇が

ワタシの心を
掴んで離さない













ある時キミは
急に髪を短く切って
帽子も浅めにかぶるようになると

今度はいつも
ほんの一瞬だけ
ワタシを方を
見るようになった




ワタシは
ちょっと恥ずかしくなって
目をそらす










まるで
中学生のように
一喜一憂して

ほんのささいなことに
気持ちが左右されて


ワタシはまだ
殻のまま












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