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sayonara

この話を読む前に
まずはコチラをどうぞ

https://note.com/techii_sammy/n/n4378b25cdbcd


ワタシは
超常現象とか
心霊現象とか
そう言うものは
一切信じていません

なぜ信じないのかは
特に語る事はしませんが
あえて言うのなら

自分で見聞きし
体験したモノが
まずは全てで
そこからがスタートになると
思っているから

と言う感じでしょうか


けれどこれから
ここに書き示す事は
ワタシが体験した
偽りのない事実

この事実を
どう受け止めたらいい?
と考えた時に
答えられるのは
実際に体験した事です
と言うだけで
それ以上でもそれ以下でも
ありません

それらを総じて
超常現象や
心霊現象と言うのであれば
きっとそのような現象は
あるのでしょう
としか言えませんが


+++++

先にお話しした
ノリコと言う
女の子の話

この子に関してワタシは
少し不思議な体験を
いくつかしています

それは
ノリコが亡くなって
最初の夏の事


ワタシは
長い夏休みを利用して
2ヶ月間フルに
アルバイトをしていました

毎日朝の8時から
夕方の5時まで

一人暮らしをしていたワタシは
その間実家に帰り
実家からアルバイトに
通っていたのですが

その際に
一人暮らしのアパートから
ノリコが映った写真立てを
実家に持ち帰っていたんです

部屋に入って1番奥に置いてある
ステレオの上に
写真立てを置きました


そんなある日
アルバイトを終え部屋に戻ると
写真立てが落ちていました

風でも吹いて落ちたのかな?
その時は特に何も気にせず
元に戻して


するとその日以来
部屋に戻ると毎日写真立てが
落ちているんです

部屋も閉め切って
風なと入らない状況であっても

両親に
部屋に入ったか聞いても
入っていないと

・・・なんでだ?
全く理由が分かりません

友人にその事を話したら
その時はまさにお盆期間
ノリコが墓参りに来いって
言ってるんじゃないのか?

ハッとしました
それまでの人生で
お盆の墓参りなんて
そんなものを意識して
考えたことなどなかったから

ワタシはすぐに
ノリコのお墓参りに行きました

実家にもお邪魔して
ことの顛末を伝えると
両親は

あの子寂しがりやだから
きっと写真で
知らせようとしたのね


でも正直
ワタシはそれでも
単なる偶然が重なっただけと
そう思っていたんです

けれども
部屋に戻り
今までの事が
偶然ではなかったのでは?
と思う事態に遭遇します

部屋のドアを開けると
写真立てが
入り口目の前に
立っていたんです

今まではこんな事
一度も無かった

今までは
ステレオの下に
写真が見えない状態で
伏せる様な感じで
落ちていたのに

ステレオから
2〜3m離れた場所に
しかもキチンと立っているなんて
こんな事あるのでしょうか?

しかもそれ以来
写真立ては1度たりとも
落ちてはいないんです

これは一体
どう解釈したらいいのでしょう



それからまた
しばらく経って

ワタシは当時バイクに乗っていて
ポケットにはいつも
ノリコからクリスマスにもらった
猫の手のキーホルダーを
入れていました

ある時橋の上を走っていて
信号待ちしていた時
横に止まったトラックの運転手が

あんちゃん
ポケットから色んなもん
こぼしてたで

と教えてくれて
上着のポケットに手を入れると
何も入ってない

慌ててワタシは引き返すと
ポケットから落としたものが
散乱していました

ガソリン入れた時のレシート
コンビニのレシート
小銭入れ
ガム
噛み終わったガムの包み

・・・ない
キーホルダーを付けてた
部屋の鍵だけがない

ワタシは焦りました
鍵を無くした事ではなく
キーホルダーを無くした事に

あれはまさに
ノリコの形見の様なモノ
だからこそ部屋の鍵と言う
大事なものに付けていたのに

ない
ない
どれだけ戻っても
どれだけ探しても
何処にもない

ワタシは思いました
これはきっと
無くしたのではなく
元々持って来るのを
忘れていたのだ

幸いバイクのキーに
いつもスペアを付けていたので
そのまますぐに
部屋に帰りました

すると
キーホルダーは
テーブルの上に
置いてあったんです

やっぱり!
良かった!
忘れていただけだったんだ!

ワタシは安心して
キーホルダーに手を伸ばした瞬間
良くも悪くもゾッとしました

そのキーホルダー
泥まみれになっていたんです
しかも部屋の鍵と
キーホルダーを繋ぐ鎖が
引きちぎれていました

ワタシはキーホルダーを握りしめて
まじまじと見つめました

汚した記憶などない
そもそも冷静に考えたら
部屋を出る時に
スペアなんて使っていない

いつものこの猫の手キーホルダーの
鍵で閉めていたじゃないか

これはノリコが
届けてくれたのか?
そんな事起こりうるのか?

答えは分からないけど
こうして手元に
汚れて千切れたキーホルダーがある
という事実のみ

実際のキーホルダーがコレです


それからさらに数年後
ワタシに最後の
不思議な出来事が起こります

ワタシは
ある日を境に
金縛りに合う様になりました

それまでの人生で
金縛りなんてあった事ないから
これはまたノリコが
墓参りに来てと言っているのだろうか?

そう思って
また墓参りに行きました

ちょうどその時
ノリコの実家に
霊感が強いという人が
たまたま居たので
今まで起こった事
全てを話してみました

その人が言うには
ノリコはずっとワタシのそばに居て
見守っていると
しかもワタシのご先祖さまと
一緒に居ると
そう言っていました


今までだったら
にわかには信じがたい発言だけど
さすがにこれだけの事が起こると
本当に近くに居るのかなと
そんな風に
その時は思ったんです


ノリコ
そばにいるのなら
出てきてよ

ワタシはそう思いました


しかし後に
ワタシのこの思いが
良くない方向に
向いてしまう事を
この時は知るよしも
ありませんでした


その日を境に
ワタシはてっきりもう
金縛りに合わなくなると
そう思っていたのに

逆にその日以来
ある意味遠慮なしに
金縛りし放題になりました

それまでは
金縛りに合うだけだったのが
何か人影の様なものが現れて

時には猫を抱きながら
(ワタシもノリコも猫が大好きだった)
猫はワタシの腹に
乗り放題

人影は
最初は遠慮がちに
部屋の隅っこに立ってただけなのが
段々近づいてきて
最終的には
ワタシに馬乗りになる程に


でもね
不思議と恐怖感とか
そう言うのないんです

多分コレはノリコなんだろうな
寂しくて相手して欲しいのかな
なんて

そんな事を考えていました

それに決まって
朝になるとおさまるし


それが正解なのかどうか
ワタシには分かりませんが
後にこの体験を
先の霊感が強い人に話したところ

ノリコは
ワタシがノリコと同じで
自分に会いたがっていると思い
より強めにアピールした結果
なのだとか



その日は
金縛りに合うと
いつもの様に
まず猫が寄ってきて
次に人影が馬乗りになり

そしていつもと違ったのが
その体制のまま
人影は耳元に口を近づけると
何か念仏の様な
聞き取れない何かを
呟き始めたんです

ぶつぶつと何かを言っている
でも聞き取れない

すると呟きは
段々大きくなり
部屋中に響き渡るくらいに

わたしはあまりの大きさに
耳を塞ごうとしましたが
金縛りで動けない

すると突然
叫びは止み

一瞬の静寂の後
人影は言いました

一緒に行こう

発するやいなや
人影はワタシの腕を
信じられないくらいの力で掴み
ワタシを壁に引き摺り込もうと
引っ張りました

ゴン!
ガン!

何度も壁にぶつかりながら
ベットの上をのたうち回るワタシの身体

見ると腕の一部が
壁にめり込んでいる?
かの様に見えて
流石にこれはまずいと思い
動かない身体を
必死で壁とは反対方向に
動かそうと試みました

すると

バンっ!!!
と何かがハジけるような音がして
白い光と共にワタシは
ベッドの外に
吹き飛ばされました


次に気がつくとワタシは
普通にベッドの上に寝ていました


・・・
夢?
だったのか?

ワタシはだるい身体を起こし
ベッドから降りて
ギョッとしました

左腕に
誰かに握られた様な
手形のアザが
クッキリと残っていたんです


+++++


コレがワタシが体験した
不思議の全てです

これ以降は
似た様な体験は
一度も有りません


やはり後日
この話を例の霊感が強い人に話したところ
いわゆる一般的に言う
成仏をして
あちらの世界に旅立ったのだと

そして
生身のままであちらの世界に行く事は
余程のことでもない限り
かなわぬことだと
そう言っていました


本来ならば
金縛りは
ノリコの最後の挨拶の
つもりだったのに
ワタシが現れて欲しいと
願ったが故に
今回のような事になったのだとも
言っていました




この世の仕組みのことなど
何も分かりません

この宇宙の事も
法則も成り立ちも
どうなっているかなんて
知りようもない

けどワタシが体験したことは
ワタシだけが知る事実

どう受け止めるかも
ワタシ次第

この世はまだまだ
謎に満ちているのですね

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