MCU映画感想その⑱「ブラックパンサー」

※このnoteには映画本編ならびにMCU他作品のネタバレが含まれているのでご注意ください。

MCU映画全作品を公開順に見ていくチャレンジの18本目は先日地上波でも放送してたらしいブラックパンサー。
そっちで見るのも考えたけれど、カットされてたり、CMで腰を折られるのが嫌だったのでDisney Theaterで見ることにした。
MCU作品一通りみたら3月末で解約するつもりだったんだけど、チェックしたらこれピクシー作品も全部なのかな、見れるじゃないですか。
MCUのドラマ作品もあるし、継続しようか悩み中。
Netflix+Amazon Prime+Disney Theaterで月額2000円ちょっと。
全然安いじゃんって思った時点で完全に沼にハマってるな・・・。

話をブラックパンサーに戻すと、とにかくこの作品はヒーローが黒人であるという点が注目されてて、自分もそういうある種の先入観に流されてみることに臨んだ。
見終わった感想としては、そういう黒人ならではだったり土着性みたいなものはほとんど感じなかった。
良くも悪くもMCU作品のフォーマットに沿った印象の方が強かった。
ただ音楽をケンドリック・ラマーが担当してたり、ウンジャダカの部屋にPublic Enemyのポスターが貼ってあったりするのはブラックカルチャー大好き人間としては嬉しかった。

まず気になったのがワカンダの言語。
街の至る所に土地固有の文字が見えたり、ティ・チャラが王につく儀式で固有の言語が使われている一方、通常の会話は英語だ。
アメリカの映画だからっていう突っ込みはさておき、あらゆる民族が英語を使用している点にかなり近代化が進んでインターナショナルな国の姿が伺える。
そもそも「シビル・ウォー」で国際会議の開催地になるくらいだからさもありなんだけど。
多様な民族が1つの国家を築く上で英語みたいな共通の言語を持つのってめちゃくちゃ便利だよなと改めて感じた。
ただワカンダが共通言語にしているのが英語ってことは英語圏の国に植民地化された可能性が高くて、それがウンジャダカのパパウンジョブが過激化した動機につながってる可能性が高い。
何世代も前の出来事が現在の争いの原因になってることって、現実でも驚くほど多くって、ほんともうね。

「シビル・ウォー」では復讐のスパイラルを食い止めたブラックパンサー(ティ・チャラ)も側近のズリが殺されることで、そちらに落ちかけると思ったけどそうはならなくって、そこにブラック・パンサーっていうヒーローのアイデンティティというか魅力みたいなものを強く感じた。
先の作品は見てないからなんとも言えないけど、この点はアベンジャーズにおいても周りに影響を与えてほしいところ。

ブラック・パンサーのルックス、最初からどうも違和感なく馴染むと思ったら理由がわかった。
動物がモチーフなのが仮面ライダーと、ボディラインがはっきりしてるスーツが戦隊モノとリンクしてるからだ。
日本人には馴染み深い3大ヒーロー(もう1つはウルトラマン)の2つのハイブリッドなんだ。
ウルトラマンっぽいMCUヒーローも今後登場したりするんだろうか。

個人的に印象に残ったシーンはウンジャダカが王に就任してカメラが上下逆さまから回転するところ(説明下手すぎる)と電車でのアクションシーンかな。
前者はウンジャダカの苦難に満ちた人生が一変する象徴的な場面だと思うし、後者は電車が通る瞬間だけヴィブラニウムの不活性化で人間の姿に戻る映像が斬新で面白かった。

公開された2018年から2年たった2020年現在。
黒人ヒーローがハリウッド映画としてはマイノリティの位置づけにあることは、公開当時からほとんど変わってないように思える。
黒人のヒーロー(あるいは東洋人、ネイティブアメリカンetc)が当たり前の存在で、そういう区分をすることすら不自然な時代が生きてるうちにきてほしいというのがこの映画を見て一番感じたことになる。
そういうの見たいならローカルで作ればいいじゃんって思うけど、やっぱりハリウッドの豊富な資本や人材を生かしたアクション映画は他の比じゃないし、ハリウッド映画で見たいんすよ。人種に限らず多様なヒーローをね。

鈍感な自分でも近作でのスタン・リーのカメオ出演はあからさますぎて即わかるようになってきた。
話の展開上、全く必要ない場面で出てくるもんだから笑っちゃう。
ご本人の演技も回を重ねるごとにノリがよくなってるように思うのはたぶん気のせいじゃないはず。

最後までお読みいただきありがとうございました。
#MCU #映画 #ブラックパンサー

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