鶏卵内の目の色で性別を判断
徳島大学の研究チームは、ゲノム編集の技術を使い、鶏卵の中にいるヒナの性別を「目の色」で判定できる新手法を開発した。
採卵用のニワトリは、卵を産むメスだけが飼育される。大半のオスはふ化後間もなく殺処分されて飼料などに使われる。その数は国内で年間1億羽を超えるという。
「ニワトリの胚が痛覚を持つとされる産卵13日目より前に性別を判定できないか」と考え、研究が始まった。
オスのニワトリの遺伝子の一部をなくすゲノム編集により、網膜色素の関連遺伝子を取り除くと、オス胚の場合だけ目が黒くなり、殻の外から発光ダイオード(LED)などの強い光を当てれば、産卵7日目でもヒナの性別が判定できるようになる。
ちなみに、ゲノム編集は自然界で起きる突然変異を人為的に起こす仕組みで、外から別の遺伝子を入れる「遺伝子組み換え」とは性質が異なる。
『参考資料』
https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/56930.html