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[Talk]ちょっと手間が、ちょっとうれしい。(1)

お湯の温度。茶葉から抽出する時間。
おすすめの淹れ方はあるけれど、
肩ひじ張らずに好きに楽しめばいい。

そんな台湾茶のスタイルに魅せられた
喫茶時光のスタッフ(阿尾・佐和)によるトークです。

お湯を沸かせて、急須に茶葉を入れ、お湯を注ぐ。
そんな「ちょっと手間が、ちょっとうれしい」こと、ありませんか?


阿尾 寿司は職人さんが握ってくれるのが嬉しいよね。回転寿司でも注文すれば目の前で握ってくれるお店は多い。クチに入れたら簡単にほぐれるシャリと、ネタとの密着具合が絶妙で。ひと手間かける美味しさがあると思うんだ。機械で握った寿司と食べ比べたことはないけれど、美味しいと思う。

佐和 機械にはない何かがある気がするね。力加減だけなら似たようにできるのかもしれないけれど。クチ当たりとか温度とかも影響して、美味しいのかな。それと、味だけじゃなくて、職人さんがハツラツと注文を取ってくれたり、目の前で握って出してくれるのも大きい。

阿尾 そう。食事って、人が接客してくれたり、目の前で手間をかけてくれるのって大きい。寿司は、ほかの料理に比べればちょっとした手間に見えるけれど、その「ちょっと」がうれしいんだ。もちろん味を良くする手間もうれしいけれど、人がやってくれるのは当たり前に思えるうれしさなんだと思う。

佐和 大型チェーンの寿司だと、カウンター越しに職人さんが握ってくれなかったりする。でもキッチンでは人が握ってくれていたりしないのだろうか?

阿尾 どこかのチェーンでは、シャリを成型する機械を導入してるという記事を見たことがあるよ。それでもネタを乗せたりするのはお店の人がやっているんじゃないかな。鮮魚を切るのも機械では無理な気がする。

佐和 せっかく人が手間をかけてくれているなら、カウンター越しにやってくれても良いのにね。

阿尾 これは想像でしかないけれど、経験を積んだ職人ではなくて、アルバイト店員さんでも簡単に作れるような方法になっていて、両手で握っていないかもしれない。それに、衛生面も配慮して手袋をつけて寿司を用意してくれている可能性だってある。

佐和 なるほど、もしそうだったら目の前で握ってくれるうれしさは半減するね。その代わりリーズナブルに楽しめるのが価値になっているわけか。「ちょっと手間が、ちょっとうれしい」というのも、価格に影響してしまう。

阿尾 だから、最安値を狙っていくとたどり着けないんじゃないかなと思うようになったよ。職人が握ってくれる寿司は、「ちょっと手間が、ちょっとうれしい」を体現していると思う。


本日のお茶

凍頂烏龍茶

阿尾 今日のお茶は台湾四大銘茶の一つ、凍頂烏龍茶です。
佐和 香りがよいのに加え、すっきりした味わいで飲みやすいのがうれしい  ですね。


阿尾
仕事の合間にお茶でひと息つきたいスーツ組。
たばこ休憩ならぬ「お茶休憩」が浸透することを願う。
オフィスワークのストレスはお茶で流せると信じている。


佐和
同じ茶葉で何度も抽出を繰り返すめんどくさがり屋。
長年、ペットボトルでミネラルウォーターと烏龍茶を愛飲してきた。
氷河期世代が抱える怨念はお茶で流せると信じている。


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