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整体師の整体師による整体師のための整体のコラム

【はじめに】

なぜあなたは整体師になったのですか?
どれくらい続けてきましたか?やってみてどう思いましたか?
こんなはずではなかった、と思っていますか?


私は28歳の時に、新橋にある整体の学校に通いました。仕事をしながら夜間と土日の授業に出席していました。当時は整体の学校もとても沢山あり、選ぶのが大変なほどでした。


整体師になって今年で16年目、自分のお店を持って12年目になります。
私自身、こんなに長くやるとは思っていませんでしたよ。学校で同期だった人たちは、みんな辞めました。通っていた学校も閉校となりました。


お客さんも変わって行き、時代が変わってきたことを肌で感じています。
整体の学校を卒業した当初は、リラクゼーションの大ブームだったと思います。スーパー銭湯はあちこちにでき、リフレクソロジーのお店も沢山ありました。卒業生たちが就職先としてずいぶん行ったと思います。

私は治療系と呼ばれる整体院に就職しました。就職と言っても歩合でお給料が決まります。会社員として六年勤めていた私からすると、社会保険も厚生年金もなく、頂いたお給料から自分で各種税金を納めるということにとても驚いたものです。整体師=個人事業主になるとは思ってもみませんでした。

30歳目前にしてやっと社会について知ったようなものです。


そして訪れてくれるお客さんは、会社員だった時に出会う人たちとは全く違いました。


会社員をしている内は定年した人に出会う機会は多くありません。友人を含まない仕事関係者以外に会うこともありません。

整体師1年生の私が出会ったのは、自分の知らない日常を生きている人たちでした。

農作業をする人・スナックのママ・子育て中の主婦・コンビニの店長・鉄工所の社長・大工さん・消防士・九十代の人・OLさん・サラリーマン。

でもこんな肩書で一括りにできる人々ではありませんでした。

肩こりの原因もそれぞれ、腰痛の原因もそれぞれ。

とても学校で習ってきたことだけでは、わからないことだらけ。

当時の院長に指導を仰ぎながら2年勤め、タイ式マッサージの学校に通いなおし、計6店舗で勤めた後、自分で開業しました。

それからも勉強は続きます。あれこれ本を読み、講習に出かけています。


ずいぶん困りませんでしたか?
私は毎日困っていましたよ。


整体とは何なんだろうか、と悩みました。


凝り固まった筋肉をほぐし、血行を良くする。
これだけだと思っていました。

でも凝り固まった筋肉はほぐしてもほぐしてもすぐ固まりました。

なぜだろう。この人になにがあったんだろう。


お客さんの話に注意深く耳を傾けました。


お客さんは先生です。私はお客さんに育ててもらった整体師です。
私が聞いてきたこと、やってきたことをお話しします。

《一部有料記事を載せます。本人が特定されない形で小説として書いています。実際にあった話なので、読んだ方が何か思いなおして、考えるきっかけになったらいいなと思っています。2020年4月追記》

三輪ミキ      (2019年8月現在)


すごく喜びます(≧▽≦)きゃっ