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笑いを日常にと言われても ~免疫を下げないために⑳最終回~

笑えない現実が押し寄せていますが、どんな時でもどんな場所でも、笑う事ってできるものなんですよね。
笑うと腹筋も使うし、大きく息も吸うし、空気も変わる。
笑ってみたくなるでしょ?

口角を上げるだけで脳が勘違いして幸せホルモンのセロトニンが、ドーパミンが、とかそんなことはどうでも良くて、ただ単純に気持ちいいんですよ。笑うって。

笑点のすごさ

私は毎週楽しみにしています。そのために早くお店を閉めて帰るくらい。
50年以上続く番組で、物心ついたときからやっていて、変わらないのに毎回新しい感じがする。
お爺ちゃんたちが集まって、わちゃわちゃ楽しそうなんですよ。
いくつになってもふざけてていいんだな、って安心したり。
それでいて風刺もキリっと入れてくる。
やっぱり『芸』なんですよね。
いないいないアランドロン~、とか鉄板。


お笑い芸人のすごさ

吉本だったり人力車だったり、好みや笑いのツボとかあると思うので自分を笑わせてくれる人を探しておくのは大事です。
私は母が死んだあと、しばらく抜け殻みたいになっていたのですが、その私を笑わせてくれたのはバナナマンでした。

おーちゃんとヒーとんの赤えんぴつコントが特に好き。

本気でふざけてるんですよ、大人が。
ふざけていると分かりながらふざけるって、すごいと思う。
無神経にふざけていると嫌われるんだけどね。
人を笑わせるって、怒らせたり泣かせたりするより難しいですよ。
相手を怒らせたり泣かせたりするのって、簡単なの。
だから笑えない時は、プロの胸を借りて、笑わせてもらうといい。

落語のすごさ

横浜には『にぎわい座』という場所があって、気軽に寄席に行けるのですが、噺家の話を聴くとは、ひとり芝居を観るような物だと思っています。

ドラマを観ても映画を観てもストーリーを覚えていない夫が、落語はわかるんですよ。びっくりしましたよ、わたし。
聞き手の想像力を膨らませ、脳内に映像を作らせることができる人を噺家と言うんだな、と思ったくらい。目を瞑っていても、ラジオでも、笑う事ができる。唸っちゃうね。すごいよ。

情報の90%は視覚から、と言われていますが、データとして頭に入れるものではなくて、聞こえた事ってダイレクトに心に響くから、思わず吹き出したりする。これ、反射反応なんです。無意識への刺激になる。


整体師から見た笑いの作用とは

どう考えても『力が抜ける』ですよ。
筋肉の緊張が緩むんです。
揉まなくても、ですよ。整体師泣かせな事です。

ある日、お腹が痛いと言ってやってきたお客さんがいました。
下しているとか便秘とか、そう言う訳ではありません。
腹筋の力が抜けなくなっていたんですよね。
そこで私がしたことは。
脇腹をくすぐった、です。揉んだのでも押したのでもないんですよ。
お客さんは不意をつかれて、ぎゃはは、と笑いました。
何するんですか!と驚いていましたが、その結果力が抜けて、お腹が痛くなくなりました。

ね。
ツボとか力学とか、湿布とか痛み止めとか、そういう事ではないんですよ。

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ぎゃはは!

笑う事で免疫が上がるとはよく言われていることで、でもそれはあまりにどん底まで落ち込んじゃうと笑えなくなっちゃうから、切り替えの順番としては最後の方だろうな、と思っています。

私は最初に、泣いちゃえば?という事の方が多い。無理に笑おうとしている人が多いから。

喜怒哀楽あっていいんだもの。それがリズムだから。どれか1つだけなんて有り得ない。だけど過剰になると振れ幅が大きくなるから、どこが多すぎてどこが少なすぎるか気にして欲しい。

でも反射として笑う時もあるので、それはやっぱりプロの手を借りよう、という事です。バラエティ番組を観て笑えたら、まだ軽症だな、と思ってください。

私はよく夫で笑います。それも反射的に。
びっくりに近いんだけど。夫も笑わせようとは思っていないんだけど。
ビックリとは刺激で、雷に打たれたようになって、どうでもよくなって、自分を縛っていた物はなんだったんだと思ったりして、脱力して笑うのかもね。

「イギリスってイタリア?」

って聞かれたことがあるんですよ、真顔で。

私の中で走馬灯のように色々なことが駆け巡って、何か聞かれた気がするけど、え?え?ってなって、結果、「ち、違うと思うよ」としか答えられなかった。

そして夫は「ふーん」と言って、またテレビを観始めましたよ、何事もなかったかのように。

衝撃的で、怒るとか呆れるとかそんな事じゃなくて、もうなんかこの人凄い!って涙流して声も出ないくらい笑ったんですよね。
夫はなんで私が笑っているのかわからなかったようですが。
私だってわからないわよ!





すごく喜びます(≧▽≦)きゃっ