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"はたらく"に歓びを 誇りを持てる仕事をしていこう ! / 第6回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告

G2さんのカウントダウンのあとに、このミーティングの紹介動画で始まった、2020年9月9日水曜朝9時からの第6回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting。
75名ほどの方にご参加いただきました。

↓ 動画はこちらからも見れます。


リコーグループ働き方変革の取り組み

前半の「働き方の新しい波」のコーナーは、最近メディアでとりあげられて話題となった、リコーの「リモートワークを標準とする新しい働き方」について、リコージャパンの山口明弘さんからプレゼンがありました。

自分で決めて自分で行動するというのが山口さんのモットー。これまでの職場の異動も、山口さんご自身で希望を出すことで実現してきたそう。

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リコーのリモートワークは、サテライトオフィスや公共スペースの活用、自宅そばのカフェでの仕事も認められ、生産現場でもリモート業務を認めるものです。

この7月下旬に、新しい働き方を経験してどうだったかについて、リコーグループ内でアンケートがとられました。
社員の8割以上が仕事のパフォーマンスが維持できた・向上したと回答しています。社員がどう感じたかを大切にして、リコーが新しい働き方に踏み切ったのが一つのポイントだと思っていますと、山口さんはお話されました。

リモートワークを標準にするといっても、必要に応じての出社はもちろんあります。

今後の出社率の目安は、以下の通りです。

本社スタッフ、ソフト開発部門、システムエンジニア:30パーセント以下
ハードウエア開発や生産間接部門:50パーセント以下

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リコーグループの「働き方改革」は、会社主体の「働かせ方改革」ではなく、社員主体の「働きがい改革」です。

2016年4月に在宅勤務制度が正式導入されました。
この時は、月5日まで(週2回まで)。外出との組み合わせによる部分在宅、または育児・介護事由での在宅勤務が認められていました。
その後、2018年4月にリモートワーク制度が導入。
月10日まで(週3日まで)。終日または一部の在宅・社内外サテライトオフィス勤務が認められるようになりました。現在は、週5日までのリモートワークが可能になっています。

今年7月24日から8月9日の東京オリンピック開催期間に本社オフィスを完全にクローズして、約2000人の社員が一斉に在宅勤務・サテライトオフィスの勤務をすることを計画していました。コロナの影響で、3月から在宅勤務に移りましたが、もともとオリンピック期間の本社クローズに向けて準備していたので、スムーズに在宅勤務に入れたのだと思います。
3月2日に「新型コロナ在宅勤務」運用が開始となり、首都圏を中心に約1000人/日が利用していました。
4月7日の緊急事態宣言以降、利用者が増加し、4月4週目以降は約6000人/日が利用するようになりました。

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リコーグループの在宅勤務を支えているのは、Microsoft Teamsです。
3月の在宅勤務開始からTeamsの利用が増え始め、オンライン会議の会議も増えました。2月と比べると今は10倍の数のオンライン会議がリコーの中で開始されています。回線を4倍以上に増やしていたことも、オンライン会議の利用につながりました。

情報共有がどのくらい急ぎなのか、どこに共有するのかによって、使いやすいツールを利用しています。メールの利用は推奨されておらず、山口さんも社内向けにメールをすることはかなり減りました。TeamsやSharepointなどを多く使われています。

RPAも活用されています。
RPA とは、Robotic Process Automation。
コンピューター上で行われる業務プロセスや作業を、人に代わり自動化する技術をいいます。

リコーではオフィスワークの3Mとしてこの3つがいわれています。
「面倒」:時間ばかりかかる
「マンネリ」:単純作業でつまらない
「ミスできない」:間違えたら怒られる

この3つがオフィスワークのストレスとなっているため、それを取り除くべくRPAを活用しています。

もともとその仕事は必要なのか、プロセスを検証し、RPAクリエイターにより社内に展開していき、捻出された時間を活用していく。そうした時間を活用して、副業をすることも可能になります。

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先日リコーの山下社長のインタビューが日経ビジネスに掲載されました。

今年4月から6月の山下社長の出社は3日。
トップから変える
出社するか在宅かはどちらでもよくて、大切なのは「誇りを持てる仕事」のための環境整備であると述べています。

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リコーでテレワークがうまくいっているポイントは何か。

まずはトップである山下社長が
“はたらく”に歓びを
と言い続けていていることがあげられます。

私たち社員はもちろん、お客様のはたらく歓びを支援するのが私たちの仕事だと思っています。

Microsoft365やRPAなど徹底的なITの活用
RPAを業務の効率化というよりも、働き方・生活を変えるためにつかっていることも大きいと考えています。


山口さんのプレゼンが終わり、リコーさんはとてもクリエイティブな会社だと思いました。RPAを推進する人をクリエイターと呼んでいて、新たな形をつくり出すのは創造であるということが全社に浸透しているんだなと感じましたと、石川さんが感想を述べられました。
社外の人にそうやって見えるということは、すでに社内で変化しているということですね。外から見た印象というのは、内側から変わっているということなので、と島田さんが話されました。

リモートワークでのコミュニケーションのはかり方
従来は会議室をとって、30分から1時間のミーティングでやっていたことを、在宅勤務になってからTeamsをつかって10分ほどですませられることも増えて、コミュニケーションの仕方が変わりましたと山口さん。
オンライン会議の連続でトイレに行けないくらい忙しくなっている人が多いようですが、リコーさんではこういったことへの対策はとられていますかという質問には、ミーティングとミーティングの間を15分あけるなど、現状は各自で調整しているとのことです。

オンライン会議が連続することに関して、ユニリーバで島田さんが実際に取り組まれていることの紹介がありました。
1)会議は長くても45分。基本30分にして、会議と会議の間にスペースをとる。
2)マイタイムという時間をつくり、そこには会議を入れない。
3)11時から12時全員が会議を入れない時間を作る。その時にちょっと話したいことがある場合は、チャットする。

山口さんがおっしゃっていたように、オンラインになってそぎ落とされて、従来の会議の無駄がなくなり、会議がコンパクトになってきたということを私も感じていますと、箕浦さんが付け加えられました

製造現場のテレワークなどへの取り組み方を知りたい

後半のお悩みコーナー。
今回のご相談は、松丸智美さんからです。

【今回のお悩み】

製造拠点の働き方改革を、先進的な取り組みをしている会社のお話を伺いたいです。工場は交代勤務のみで、テレワークができない、本社はずるいという話が自社でもあります。
製造現場のテレワークや時差出勤などへの取り組みを教えてください。


リコーでは、RPAにみられるようなロボットの活用をしていますと山口さん。できるだけ生産をデジタル化し、管理部門の仕事の自由度を高めるということをしています。月から中国の工場が稼働していますが、日本から生産ラインを遠隔監視しています。

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製造業のSDGs改革にとりくんでいる大川印刷の大川さんからはこんな興味深いお話がありました。
製造部は大きな印刷機を抱えているので、リモートワークはできませんが、
テレワークと現場の製造部の人をリアルタイムでつなぐZoomによるミーティングを日に3回、朝礼・昼礼・夕礼をそれぞれ15分から20分行っています。
以前は営業やデザイナーが何をやっているのかわからなかったのが、オンラインの毎日3回のミーティングが入るようになって理解できるようになったと、製造部からも好評です。

島田さんからは、このようなお話がありました。
2016年7月にユニリーバでWAA(Work from Anywhere and Anytime) をスタートした時から「工場が本社と同じ働き方ができないのは不公平ではないか」というご意見があります。
みんなを全く同じ待遇にするのが果たして公平なのか。
企業やマネジメントは、ニーズが何なのかを考えることが大切だと思っています。工場のニーズは、カレンダー通りに休むこと、予定通りに進む方が自由な時間に何かができることよりも優先順位が高く、ユニリーバでは向上についてはカレンダー通りに進めることにフォーカスして進めてきています。

災害が起こったときに総理や官房長官が総理官邸にいないと批判されることがありますが、リモートで会議できるのだから、総理や官房長官はどこにいてもいいのではないかと思うのです、と箕浦さん。
ある地方自治体で、現場に駆け付けるためにバイクを導入したという話を聞いたことがあります。川の水位は、今はリモートで監視できます。テクノロジーのおかげで遠隔での監視・操作で防災にあたる職員の安全もはかられます。
災害で1か月くらい工場に行って働けないケースについては、デジタルを活用しながら業務が継続できるように製造ラインを考えていくのが大切だと箕浦さんはお話されました。

石川さんは、リコー山下社長の「誇れる仕事に従事できているか」という話、そして現場とデザイナー・営業がコミュニケーションがとれたことがうちの働き方改革という大川さんの話が印象的だったとまとめられました。

箕浦さんの編集後記

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山口さんのお話はとても示唆に富んでいて、ITの活用に力を入れてお話をされたとのことのことです。そういったお話のなかでも、リコーさんの働き方の本質に関するお話が心に響きました。
誇りを持てる仕事をもち、社員がはたらくことで歓びが感じられることを大切にされているリコーの山下社長。
はたらくことに歓びを感じることが、本当の意味での仕事にたどりつくということを改めて認識できました。
以前私が「働き方の新しい波」のトップバッターとしてお話した時にもふれましたが、ハケンの品格(日本テレビ系)の主人公、大前春子の言葉で締めくくりたいと思います。
「働くことは生きることです」

箕浦さんのおっしゃる通り、働くことは生きることである以上、仕事へのやりがいや働くことへの歓びの大切さを強く感じることのできるセッションとなりました。

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明日9月16(水)朝9時からの「働き方の新しい波」は、株式会社KANでCHO(Chief Happiness Officer)として働く、パラレルキャリア歴25年の椎野磨美さんに、「自分が好きな働き方を決めるコツ」をお話いただきます。

後半のコーナーは、参加者皆さんのお悩みの相談をうかがえればと思います。悩みはその人だけのものではなく、みんなのヒントにもなるからです。

お申込みまだの方はこちらから

最後はG2さんの掛け声による「うふふ*」でという合言葉で、ミーティングは終了しました。

次回もぜひご参加ください!


文:宮崎恵美子

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第0回(2020年7月29日レポート):WFH*については、こちらでご覧ください。
https://note.com/teamwaa/n/n22a021812f1d

WFH*の読み方は「うふふ」 / 第2回FRaU WFH* Meeting開催報告(2020年8月12日レポート)
https://note.com/teamwaa/n/n18a7a94ee6fc

政策につながる組織のミッションとして行えたからこそ、環境省の「選択と集中」プロジェクトは成功した / 第3回FRaU WFH* Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1b74d08d63dc

ロンドンで、日本の「働き方」がすべてではないと気づいた / 第4回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n72e227a57b21

ワーケーションで、人や自然に感謝し、幸せを感じられるようになろう! / 第5回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n0bf44fc20fda







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