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外で生きる過酷さ


ある日、車が一台通るような細い道で猫が倒れていた。
正直見た感じでは息がないと思った
動物病院に向かう途中だったので後で埋葬してあげようと思って通りすぎて、それでも気になって振り返ったその瞬間にしっぽを動かして生きてるよって合図を見せてくれた
すぐに駆け寄って状態を見て危害を加えられたばかりの鮮血で目にもまだ力が残っていた
口からは出血
そのまま病院へ搬送
耳を見ると地域猫の証のさくらカットがされていた

病院では何本か注射をしてもらい
先生と相談し
地域猫であることから命が繋がれば元の場所に戻しますと話した所、それならなるべく早く戻した方がお互いの為だと言うことでその日の夜に全麻をかけずにズレた顎を固定する処置をしていただいた

その子が倒れていた場所の前のお宅に何頭か猫がいて倒れているその子を見ていた
そしてそのお宅の方がTNRをされたそうで
状況を説明し元の場所に戻すことも了承していただいた

ただその日命が繋がるかもわからない
でもその子はその日を生きた

外傷の理由なんて追っても仕方ない
人間がやったことに変わりはない


息があったから何も考えずに病院へ運んだけどそれが正しかったのかすら考えた
自分のエゴなんじゃないか、この子に苦しい時間を与えてるだけなんじゃないか
だけど、やっぱり生きようとしている命の横を素通りは出来ない
ただ今後この子に何かあっても延命はしない
痛みを取ってあげて、あとはこの子自身の生きる力に任せる。

今はケージの中に入ってもらっている
排泄も自分で出来る
先生は傷だらけになってたから覚悟しつつも体を拭いてあげるとお腹を見せてゴロンとした
濡れた前脚を拭いてあげると握りしめてきてフミフミしてくれた
撫でられるのが好きで甘えるのも好きな子が本当のこの子の姿だった


生きて欲しい

そして仲間の元に戻って地域猫として持っている命の時間を生き抜いてほしい。


外は本当に過酷だ。

もし轢かれている子がいたら、せめて道の端に寄せてあげてください。
2度3度殺されることがないように。

外猫に危害を加えている怪しい人がいたら通報してください。
余裕があれば動画なりを撮って証拠を残してください。
接触は決してせずに、

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