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マネジメントに重要な目標の要素とは?〜成長につながる問いかけコーチング#46

目標設定、目標共有、目標共感

前回は目標を立てることにどんな役割があるかについてお話ししました。今日は、目標をマネジメントの観点から見たときに、どんな要素に分解できるかについてお話ししたいと思います。

前回も話したように、個人における目標・組織における目標、どちらにおいても「目標」という言葉を聞くと、達成したかどうかに重点を置きがちになっていないでしょうか?実際、目標が達成できたかどうかは結果論であって、そこまでにも色々なチェックポイントがあるわけです。

マネジメントの観点で大切なのは目標達成したかどうかではなく、結果が出る前にすべきことの中にあります。まずは目標設定、そして目標共有、最後に目標共感。この三つが目標に紐づいたマネジメントの大事な要素です。

まず目標設定については、闇雲に目標を掲げて達成させるぞ!と目の前のことをがんばるだけではなく、きちんと今掲げている目標が適切かどうかという問いが必要です。具体的な目標か、高すぎる目標を掲げていないか、逆に簡単に達成できてしまう目標になっていないか。ここに目を向けてみましょう。

続いて目標共有ですが、組織の目標を掲げた時、その目標が組織のリーダーだけのものになっていないか。しっかりメンバーやステークホルダーにも共有できているかが大事です。
ただ、単に共有されていればいいというわけではありません。スポーツチームでよくあるのが、「今年の目標は優勝!」と掲げていて、実際にチームメンバーも「今年は優勝することが目標です」と口では言っているものの、実は心のどこかで「そうはいうものの今年は無理だよね」と思っていたり、目標と本音が乖離しているというパターンです。これは目標に共感できていない、目標共感を疎かにしてしまうケースです。

目標を設定し、共有し、共感させる。例えば、「ベスト8目指すぞ!」とか「売上5億円を達成しよう!」とかわかりやすい目標を立てるのも良いですが、それが共感されるかどうかというのはまた別の話です。妥協させるわけではないですが、チャレンジングすぎる目標を立ててしまうと、当然ついて来れない人も出てくるので、共有し共感させるには、このちょうどいい塩梅の目標を立てることが一つの壁かなと思います。

目標を共有するノウハウと、共感させるノウハウは全く違います。経営者やリーダーの多くも、ここに悩んでいることが多いかと思いますが、一旦この二つを分けて考えてみましょう。
私自身、色々な組織やチームを率いてきた経験でいうと、やはり共有するときと共感させるときは言葉を変え、場面を変え、さまざまなやり方を試してきました。同時に、目標を設定する際も、これが本当にこのチームにとって適切な目標なのか、色々な角度から何度もすり合わせていきました。

ついつい結果が全てだと思い込み、目標を立て、達成に向けて行動するのみだと思ってしまいますが、前回も言った通り、目標達成力というのは、これらの総合的な力であるので、まずはブレイクダウンして一つ一つ考えていくことが大事です。

今あなたが組織やチームで掲げている目標は適切ですか?周りの人に十分共有できていますか?そしてみんなはそれに共感していますか?今一度考え直してみるきっかけになると嬉しいです。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。

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