ベテラン職員の退職!まず、自分がすることは?(支援力UPクイズ最終回)
今回、一応最終回とします。
お付き合いいただきありがとうございました。
さて、今回のお題は、どこの施設でもありうることです。
支援が大変な人を、ベテラン職員に任せ、どうやって支援をするのかをチームで情報を得ていないために、急きょそのベテラン職員が辞めたり異動したりするときに、何をしていたのかがわからない。
さて、どうするべきなのか?
では、一つ一つ解説をしていきましょう!
1.他の職員に任せる
退職する職員の次に支援が上手そうな人に任せるのか?
たしかに、一時はそうしたいかもしれません。
でも、そうしてしまうと、またその人だけに任せることになります。
なぜなら、そうやってきている施設だからです。
任されてしまう人も、なぜ私?となりがちで、
やめる職員さえ恨むことにもなりがちです。
そして、先が見えているので、疲弊しがち。
チームに対して、良からぬ感情も出てきそうです。
「変化すること」は、チームにとってもエネルギーが必要ですから、
極力穏便には済ませたいと思うでしょうけど、
その人だけが犠牲になったようなイメージは避けたいところです。
支援はチームでするものなので、
ひとりの職員に任せると今後どうなるのかを予測し、
同じことを繰り返さないようにしたいところです。
それから付け加えますと、
誰にでもできる支援を続けていくことで、
多数の職員がその人の支援をできるようになるのです。
もともとベテラン職員だけで支援をしていたところに、
まずチームの課題があったのです。
そこに気づいていきましょう。
2.他の施設に移してもらえないかと施設長に提案
0%だったところは、ほっとしました。
職員の退職や異動、また、配置転換などのために、
利用者の人の生活を変えようとしている乱暴な考え方は、
まさに人権侵害そのものです。
頭をよぎった方は、
支援とは何ぞや?を考えることをお勧めしますし、
その人生の主人公は誰なのかを考え、
職員の都合で、利用者の人を動かすことの
自分自身にある問題を
感じてほしいと思います。
そして、その人がその人の人生の主人公であるという意味を
改めて自分の中に落とし込みましょう。
この部分がわからないでいると、
毎日している支援そのものも
自分自身に課題が出てくることを
想像してください。
3.支援のセミナーに参加する
実は、研修に参加することや本を読むことは
やりたいと思いますが、
急場でやるのではなく
日常的にすることをお勧めします。
そして、支援者の一番の学びは、
自分がいる現場にあるのです。
研修は、一般論で行われます。
ピンポイントでその人の支援のことを学ぶ機会ではありません。
それに、あなた自身がその利用者に接していないと、支援側の課題が整理されていないところで講義を受けても、意味が分かりにくいと思われます。
そういう状況では、一般論であるものをその利用者に合わせて読み替えて仕入れることは難しいと思われます。
もし、学びたいのであれば、退職する職員を講師にして自主勉強会やその利用者の支援技術を学ぶ機会を設けたり、コンサルを呼んでみたり、地域によっては、更生相談所や相談支援事業所が、講師となって支援技術を現場で学ぶことが可能な場合もありますから利用しましょう。
4.その利用者と一緒にいる時間を増やす
これが正解です。
先ほども、学びの機会は現場にあることをお話ししました。
つまり、あなたの支援の先生は、ご本人です。
ベテランの人が退職するまでの間、まだ時間はあります。
ヒントも得られます。
あなたも、また同僚の人も、まずその人を知ることです。
そして、どんなニーズがあって、どんな支援をすれば、
その人の不安がとりのぞかれ、
安定した日常になるのかを知ることです。
つまりは、一緒にいる時間を増やすことなのです。
それは一般社会でもそうだと思うのです。
知りたければ会いに行きます。
会えばもっとすることができます。
それと同じなのです。
そして、ベテラン職員がやっていることと
同じことをすることに徹しなくても大丈夫です。
あなたのできることをしていくことです。
背伸びする必要はありません。
先ほども申し上げた通り、
あなたの成長を促してくれるのは、その利用者の人なのです。
そして、できれば複数名の人で関わるきっかけも作っていきましょう。
それをチームの中で話し合い支援をしていきましょう。
1番の「他の人に任せる」のと「あなたが自身からする」のとでは全く違うことになります。自分から関わりをすれば、他者にも協力を仰ぐこともできチームとしての支援も1番より簡単にできるようになりますから。
ただし、一つ気をつけなければならないことがあります。
その利用者の人は変化に弱い人かもしれません。
あなたが関わることで不審に思うこともあるでしょうし、
不安になることもあるでしょう。
何かがあるかを一生懸命情報を取りに行くと思います。
まず、あなたはその人の味方であると認識していただくことです。
そのためにも笑顔で接し、その人のしていることを否定的にとらえず、まずはどんな行動をしても「そういう人であること」を受け入れることをお勧めします。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
他の施設に移すというアイデアで施設長に依頼する人がいらっしゃらなくて、本当に良かったとほっとしておりますが、最初の方に書きましたように、こういうもともと課題を持つ支援現場はとても多くて、ベテラン職員に任されることがありますし、ベテラン職員も新人には無理だと決めつけます。
でも、新人だからできないということはありませんし、もともと支援はチームで行うものだという認識で、チームを作り、支援をしていきましょう。
例えば、パニックがあった時など、その支援の様子を見ることをお勧めしますし、また、日常的な良い支援があった場合に、それはどのようにやったのかをあとから聞くことなどもおすすめします。
そのような学びをしていない施設が多く、支援力がある人とない人の格差も生まれます。
特に中間管理職的な役割の人やサービス管理責任者の人は、支援技術を一般化することをお勧めします。そういうことを日常からしていくことで支援力の底上げになったり、年休で職員も休みやすくなりますし、急きょの退職や異動なども、不安なく引継ぎができることでしょう。
でも、これらは、利用者の人の日ごろの変化を最小限にすることが目的だからです。
ぜひ、誰でもができる支援で、チームで取り組むことをしていきましょう。
さて、支援力UPクイズは、今回で終了します。
アンケート機能を使った試みで、支援力UPにつながるなと感じたのでやってみましたが、また面白いネットツールがあれば活かしつつ、何かをするかもしれません。その時はよろしくお願いします。
ご参加ありがとうございました。
最後になりますが、知的障害がある人の支援の様々な方法を学びたい方は、こちらもご参照ください。
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タイトル写真:横浜みなとみらい。グイーンと成長!そんなイメージだったので採用しました(笑)
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