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姫路城マラソンに向けてのピーキング

ピーキング

レース当日のパフォーマンスを最適にするための行程をピーキングと呼ぶこととして、そのために、練習、食事、睡眠、その他、でやってきたことを記録として残しておく。今回は2週間をピーキングのための期間とした。


テーパリング

練習量をレース当日に向けて徐々に減らし、体への刺激を維持しながら、疲労を抜いていく。テーパリングに入った2週間は、練習の質(強度)と頻度(2週間で練習する日数)は変えず、練習時間を減らすことで、「練習量を減らす」ことにした。
そこで、姫路城マラソン前の6週間を、追込み期の1月1日~1月28日(4週間)、2週間前の1月29日~2月4日、そしてレース週の2月5日~2月10日、に分けて、練習量を見てみる。

姫路城マラソン前6週間のトレーニング
IF:Intensity Factor 強度係数
各練習のIFを練習時間で加重平均

上図の黄色部分を見てみると、追込み期の週平均練習量は合計で13時間38分。トレーニングピークスで言うところのIF(Intensity Factor:練習強度)は0.65。これがレース2週間前には3種目合計での週間練習時間が9時間45分(IF:0.64)で30%弱の練習量減、更に、レース週は5時間6分(IF:0.71)の60%近くの練習量減となっている。一方、頻度は週9→8→9なので維持できている。
しかし、合計はスイムやバイクも入っているので、ラン単体の水色部分に目を移すと、練習時間は、4時間32分/IF0.71 → 59分(80%弱減)/IF0.64 → 1時間46分(60%減)/IF0.84と推移、練習回数は2.8→1→3と動き、いびつなテーパリングになっている。これは追込み期の最終日である1月28日に新宿シティハーフマラソンを本気で走っため、レース2週間前の週を「ランの休養重視」週としたことによる。

* IFについては英文になるがTraining Peaksのこちら。もしくは、日本語であればスーパートライアスリートのTKさんのパパトラ!で分かりやすく説明されている。

更に、トライアスロン脚力という観点で、バイクとランの練習時間(上図の一番下の行)に注目すると、12時間21分/IF0.57 →8時間20分(30%減)/IF0.54 → 4時間25分(60%減)/IF0.61、練習回数は7.3→6→7と推移しており、強度にデコボコがあるもののテーパリングとしては悪くなさそうだ。下の図にある指数関数的テーパリングをイメージしてやった結果、バイク+ランで見るとうまくいったように思える。

矢田夕子コーチのウルトラマラソントレーニング
第11回 テーパリングという方法を用いたピーキング 
より

食事

3食の食事自体は「食べ過ぎないように」と注意したのみ。3食についてはそこまで気を遣わなかったが、1.アルコール、2.スイーツ、3.カフェイン、を摂取しないように、というのはかなり頑張った。スイーツ好きでよく間食していたので、止めると口が寂しい。しょうがないので素焼きアーモンドを食べていた。

また、アルコールとスイーツを止めた効果は体重に出て、1週間で2K減った。1日2杯は飲んでいたコーヒーを止めるのも結構辛かったが、3日も経てば慣れた。カフェインを摂取しないようにしたので、飲み物は紅茶やお茶も止め、麦茶かルイボスティーを飲んで過ごした。

睡眠

ピーキングの期間で重視したのは、いかに体を休めるか。なので、時間が出来れば、寝る、体を横にする、ようにし、家でも会社でも昼寝をするように心掛けた。アルコールやコーヒーを止めた影響か、就寝中にトイレに行くこともなくなり、夜の睡眠の質も上がった。実際、安静時心拍数は追込み期の最終週は50前後であるのに対し、レース週は40前後だ。

左図:2月4日〜2月10日の心拍数
右図:1月22日〜1月28日の心拍数

その他

マッサージに行く頻度を上げたり、自宅でOMRONの低周波治療器を使ったりして、体の回復に努めた。

また、ストレッチ(特に股関節周り)の回数を増やしランニングに関係のある部位の疲労回復、可動域拡張にも時間を使った。家電量販店に行った際にはマッサージガンに目が移り、購買欲求が刺激され商品を手に取ってみたものの、ひとまず我慢。代わりにソフトボールを使って筋膜リリースに励んだ。


まとめ

本やネットを見ても、ピーキング方法に「これ!」というものはないように思え、アプローチは人それぞれのようだ。他人の意見を参考に、自分で試行錯誤し、自分の最適解を見つけるのが良いということだろう。
私も今回の2月に行われる姫路城マラソンに関してのピーキングは、4月にある宮古島トライアスロンを見据えながらやっているので、純粋なマラソンに対するピーキングとは言えず、かなり個別性の高い方法になっている。
トライアスロンの大会を念頭に置いたこのマラソンへのピーキングに「良い結果がでるのか?」「明日のレースはどうなるのか?」と一抹の不安がよぎるが、HRVもピーキング中にどんどん改善し、レースを目前に控えた今に示す高い数字が「体が回復している!」「調子が良くなっている!」という思いを強くさせ、レースに向けての大きな自信に繋げてくれる。さて、どうなるだろうか?

直近のHRV

* HRVはGarminのページ参照。スマブロさんが分かりやすく書いてあるのでそちらも参照。

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