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ナイスな家族であるより、リアルな家族であれ

お正月、久々にご家族や親戚で集い、
過ごされている方もいるかと思います。

我が家は、2年ぶりに夫の実家でお正月を過ごしています。

穏やかに過ごしています、と言いたいところなのですが、
まったくそんなことはなく(笑)
新年早々、夫の実家で私が長男にブチ切れる、
ということがありました。

その瞬間は、やれやれ、と思ったり、
あーあ、やっちゃった。。。と思ったりしましたが、
後で考えてみると、起きたことは、
私たち家族にとってとても意味があることだったと気づきました。

・・・

おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に遅めの夕飯を終えて、
おばあちゃんが切ってくれたりんごをみんなで頂いていたとき。

りんごが残り1個になり、
「じゃあ、じゃんけんで最初の3回勝った人がもらおう!」
という流れになりました。

長男(4歳)と夫と私とおじいちゃんの4人でのじゃんけん大会が始まり、
大人は手加減しながら、長男がいい感じで勝ち進めていたのですが、
ある瞬間、長男がグーを出し、他の3人みんながパーを出して、
ありゃ、しまった。。。と思った矢先、

「うわああーーーん!!!」

と泣き出す長男。

ここまで湧介が一番勝ってたでしょー、
ママたちもちょっとは勝ちたかったんだよーと伝えても、

「嫌だーーー!!全部勝ちたかったのーーー!!!」

まだチャンスあるよ、もう一回やろうよーと提案しても、

「嫌だーーー!!じゃあ、あと100回やるーーー!!!」

とますます激しく泣くばかり。

20分ほど経過して、イライラ度も増してきて、
「泣いててもしょうがないから、もう帰るよ!!」と言い放つ私。

空気を読み、そそくさと荷物を持ち、
おじいちゃんとおばあちゃんに笑顔で手を振る次男(1歳)。

結局、泣きじゃくる長男をずるずる、
とひきづりながら家を後にしたのでした。

車の中では、正月早々、マジで勘弁してよ。。
と思っていたのですが、
帰宅後、ケロリとして弟と遊び始める長男と、

「湧介は、ぜんぶ勝ちたかったんだよね。
 ママ、怒りすぎたよ、ごめんね」
「いいよ。。ママ、ごめんなさい」
「じゃあ、明日またみんなでじゃんけんしようよ」
「うん、明日やろう!」

そんなやりとりをしていて気づいたのは、

これ、いつもの、あたりまえの我が家の日常だなあ

ということです。そして同時に気づたのは、私の中で、

”久々のおじいちゃんとおばあちゃんと一緒の機会だから、
子どもたちにはお行儀よくいてほしい”

”家族の穏やかで仲良しの姿を見て、安心してほしい”

”私が「よき母親」である、とお義父さんお義母さんに思ってほしい”

そんな思いがあったのだなあ、ということです。

そんな私の思いに鮮やかに反して、
自分のこだわりと感情をそのまま表現した長男。

彼が、親の期待に答えることなく、空気を読むことなく
そのままでいて、それによって、


我が家のそのままが現れたことは、
「いい感じの家族」の姿が伝わるよりも、何倍もの意味があった


と思うのです。

「湧介は、自分のこだわりはとことん譲らないところがあって、
 それはすごく大事なんだけど、なかなか大変なんだよね。。」

言葉ではこれまで伝えていたことが、
お義父さんとお義母さんにより伝わったと思うし、

お義母さんが、

「最近、一日の生活を送ることもほんま大変で、
 ストレスたまってるから、すぐにカーってなってまうねん」

と言っていたことも、

以前の帰省の際には見なかった、ふとしたきっかけで感情的になって
声を荒げる姿を見て、お義母さんの今、はそうなんだなあ、
といこうとが、ありありと伝わってきました。

ただ言葉で聞くよりも、
それそのものをまざまざと見ることから
伝わるもの、感じられるもの、受け取るものがあります。


コロナ禍で、リアルに会うことがまだまだ難しい今だからこそ、

一緒にいて、家族のリアルをお互いに感じられる。

そのことが、とても大事だと思うのです。

みなさんがご家族と一緒に過ごすお正月が、
お互いにとって、大切で、リアルな時間でありますように。

追伸:
おじいちゃん、おばあちゃんのいる場でも、どこまでも
普段どおりの自分でいる長男にあっぱれ。
そして1歳にして場の空気を読み動く次男にも驚きです。

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