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子どもの”悲しい”の居場所をつくる。

我が家では、夜、布団に入ってから、
5歳の長男と一緒にしていることがあります。

・今日、楽しかったことやうれしかったこと。
・今日、悲しかったことや嫌だったこと。

この二つを、お互いに話す&聞く時間を
持つことをしています。

きっかけは、次男が生まれて以来、
ますますバタバタな日常の中で、
彼とゆっくり話す時間がなかなか持てず、
短い時間でもいいから、日常の中で
彼の話を聞く時間を作れたらいいなと
私が思ったところからでした。

最近は、私から聞くこともあれば、彼から、

「ママはさー、今日、楽しかったこととか、
うれしかったことはある?」

と聞いてくることもあります。

先日、こんなことがありました。

いつもの流れで、彼が今日楽しかったことを話した後、
私が、じゃあ、今日悲しかったことや
嫌だったことはあった?と聞いたら、

しばらくの沈黙の後、ポツリと言いました。

「○○くんが、ぼくの作った手裏剣を壊したのが
悲しかった。。」

普段は、悲しかったことや嫌だったことについては、
ないよー!と答えることが多いのですが、
たまーに、こうしてポツリと話すことがあります。

「そうか。○○くんが、ゆーすけの作った手裏剣を
壊したのが悲しかったんだね。それは悲しいよねえ」

「ママがゆーすけだったら、自分ががんばって
作ったものをお友達が壊したら、嫌だなあ、って思うよ」

「うん。。」

そして、またしばしの沈黙の後、彼が言ったこと。

「ママ、ぼくはね、お友達がぼくの作ったものを壊しても、
お友達の作ったものは壊さないって決めてるの」

「そうかあ、ゆーすけは、そう決めてるんだね。
ママは、ゆーすけは強くて優しい子だなあ、って思うよ」

「うん!」

「お友達と遊んでると、いろんなことがあるよね。
ママは、ゆーすけが楽しかったことも聞きたいし、
嫌だな、悲しいな、って思ったことも、
いつでもママに話していいし、いつでも聞くよ」

「うん。ゆーすけも、ママのお話、聞きたいって思うよ」

「ありがとう。ママも、ゆーすけがママのお話聞いてくれるの、
とってもうれしいよ」

そしてこの日は、いつものように、
ぎゅうっとハグをしあって彼はすやすやと眠りにつきました。

こんなやりとりを日々彼としていて感じるのは、

悲しいことや、嫌なことについて、
そこに意識を向けること、
そして言葉にできることの大切さ。

彼がシェアしてくれる日々の出来事や感じたことから、

ああ、子どもは、子どもの世界の中で、
いろんなことを経験して、感じているんだなあ、
ということを垣間見る感覚があります。

繊細で透明な心で、いろんなことを感じ、受け取っている。

彼のその場所にふっと触れるとき、
親として、時にチクリ、と胸が痛むことがありますが、

自分はどんな感情を感じてもいいし、
それを受け取ってくれる場所がある。

そう感じられていることが、彼らが、
自分の何かを否定したり、なきものにするのではなく、
丸ごと受け取り感じて、それら全てを自分の一部として、
自分自身を育む力になってゆくのだろうと思うのです。

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