【エッセイ】アラフォーで開眼した話など 〜音楽のチカラ〜

はじめに〜好きな曲がありすぎる〜

好きな曲を3曲、ですね。
無理ですね。←いきなり(笑)!?
絞れませんよね。好きな曲はその時の気分や時代でコロコロと変わるので…。

今朝は車で米津玄師の「LOSER」を聴きながら「声出してこーぜー!」とマスクの中で声を張り上げつつ通勤してましたし、UVERworldの熱い歌詞に上手くいかない子育てを重ねて涙する日もあります。
最近ハマったOKAMOTO'Sの雰囲気に酔いしれたり、女王蜂の「ワンダーキス」で乙女チックにノリノリの日もあります。
大学時代、一人暮らしの子守唄はスピッツだったし、フジファブリックの懐かしくも優しい歌にハマって聴き漁ったこともあります。
映画のエンディングに流れたTHE BACK HORNの「未来」に惚れてその足でTSUTAYAへ急いだこともありました。
高校3年生の深夜、受験勉強しながら聴いたU2の「Beautiful Day」(が含まれたアルバム)は初めて買った記念すべきCD。
家庭の事情で流行りのポップミュージックを聴けなかった私は、家に唯一あったユーミンのアルバムが心の拠り所だったりもして。
(敬称略、すみません)

このように私の人生の様々なシーンに様々ないろどりを添えてくれる音楽たち。
なかなか絞り切れないのですが、せっかくだから私もお気に入りの曲について語りたい!!…という訳で、今回は自分の中でエピソードのある3曲を紹介してみたいと思います。

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お待たせっ!
本題、始まるよ〜!!(Live風に)

…さあ、ここからがやっと本題!ステキなエピソードと合わせて3曲を紹介するよ!みんなノッてるかーい!?

(シーン)

聞こえないよー!?聞こえてんなら声出してこーぜー!? 

(シーン)

前書きが長過ぎてダレましたよね…すいません、さっさと始めさせて頂きます(泣)

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1. YEN TOWN BAND「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」

♫止まった手のひら ふるえてるの 躊躇ちゅうちょして
 この空の青の青さに心細くなる

中学生の時に聴いて以来、大好きな曲です。ゆったりとした美しいメロディーに一目惚れならぬ一聴き惚れしました。もうイントロから涙出てくる。歌詞の世界観もノスタルジックでドンピシャ好みでした。

もっとも、初めはボーカルCharaさんの声ではなく、中学校の友人の声で聴いたのですが。
なぜなら我が家は流行りの歌のCDを買えない雰囲気で、私はその為にとても流行に疎い子供だったのです。テレビで流れる曲を耳にして「あー、今こんなのが流行ってるんだ」と思う程度。歌だけじゃなくトレンディドラマとかも見られなかったなぁ(遠い目)。大昔なので、今と違ってパソコンやスマホでYouTubeを見る…なんてこともできませんでした。私自身、そこまで好きな歌に出会っておらず、興味がなかったのかもしれません。

だからとにかくこの「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」を聴いた時の衝撃は凄かった。無垢な魂に弾丸を撃ち込まれたような。「こんな綺麗な曲があるんだ…!」と感じ、何としてもモノにしたいと思いました。…と言ってもCDを買う訳ではなく(まだ親に「CD買いたい」と言う勇気は出なかった)、カラオケで友人が歌う曲を何度も何度も聴いて、一生懸命覚えたのです。

♫ここから何処へいっても
 世界は夜を乗り越えていく
 そしてあいのうたが 心に響きはじめる

ああ、新しい世界を知った青春の目覚め。「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」を聴くたび、そんなほろ苦く幼かった日々もセットで蘇ります。よく行った雑居ビルのカラオケ屋(チェーン店じゃない)の風景と共に…。

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2.amazarashi「空っぽの空に潰される」

3?才でこの曲に出会って、大袈裟ではなく本当に人生観が変わりました。いつも何かに怯える様に後ろめたさを抱え生きてきたのですが、この曲を知り、夜な夜な聴きながら涙を溢し、そんな夜を何日か繰り返していくうちにすごく心が楽になったのです。アラフォーにして開眼したのですよ。なんならそこら辺の宗教以上の救済効果!

そもそも何故私が後ろめたさを抱えていたのかというと、まず私の嫌なところを羅列しなければなりません。
人見知りで積極性もなくプライドだけは高くて壁を作る。気が利かず他人に無関心。頭の回転が遅い上すぐ緊張する。変化が苦手で柔軟な対応ができない。一人を好むくせに人の顔色を伺う。いまだに愛や友情は映画やドラマの中のもので私の身には起こりえないフィクションに感じている。世界に対して、いつもどこかしら他人事のように思いながら生きている。自分自身を「人間として何かが欠けている」と感じながら過ごす日々。

…だから後ろめたいの!なんか欠落してんの!こんな奴が人様に混じって生きてていいのか違和感抱えてたの!もうこれ以上言わせないでぇぇぇ!私のHPが0になりそう(泣)!
だけど「空っぽの空に潰される」はこう歌ってくれました。

♫どっかに忘れ物をしたよ 教室か母のお腹の中
 恒久的な欠落を愛してこその幸福だ

成長過程(=教室)か生まれつき(=母のお腹の中)か、とにかく欠落した部分があるが、ソレ込みで愛してこそ真の幸せだと。この歌詞を聴いた時、不思議にストンと腹落ちしました。今まで半泣きで読んだ自己啓発本にも似たような事が書いてあったかもしれないけれど。でも響き方が全然違いました。

♫嫌なものを嫌と言ってたら
 こんな今日に流れ着いた
 だから今日は記念日だ 戦った僕の記念日だ
 ただ一つだけ問題がある
 全くもって虚しい今日だ

中にこんな歌詞があって、「何これ、すごい分かる!」と心から思えたのです。それはまさに3?年生きてきた私の心境で。「この歌詞を書いた人の言葉は“こちら側”の人の言葉だ」と(勝手に)確信しました。
この歌詞を書いたご本人、ボーカル秋田ひろむさんの優しい声と、美しいメロディに乗せて言われた…という相乗効果による圧倒的説得力!

amazarashiは他の曲もすごく共感できるものが多いです。言葉で具現化できなかった心の暗いモヤモヤを、明確な言葉で歌いあげて気付かせてくれるような。聴いてみて!とにかく人生がしんどい人、聴いてみて!

ちなみに、元気になった今聴くと、泣き明かした暗い夜の思い出と重なって「ああ、聴けない…」という気分になったりもします。私の中ではそれだけ振り幅が大きい、ハイリスクハイリターンの強力なお薬という位置づけです。

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3.スガシカオ「Thank You」

ハイ。こちらは真面目なお話とは打って変わりまして、私の大学時代のしょーもない“初彼氏との別れの思い出”エピソードにリンクしてしまった曲です。

大学2年の終わりに、初めてできた彼氏と別れました。向こうから告白された事もあり調子に乗っていた私。大して可愛くもないのに、初めてモテたのではっちゃけてました。何か気に食わない事があると「もう別れよ…」「どうせ私の事なんてもう好きじゃないくせに!」とか言ってました。今振り返ると自分でも超絶ウザい…。最後、「もう別れよ…」って言ったらそのまま別れるハメになったという(笑)

その後、私も人並みに傷心の日々を送りながらスーパーで試食の単発バイトをしていた際、店内に流れたのがスガシカオさんの「サヨナラ」です。
…「Thank You」ちゃうんかい!!
そうです、違うんです。まずこの「サヨナラ」を聴いて、傷心の私は試食用ウインナーを焼きながら涙し、そしてスガさんの曲に興味を持ったのでした。
TSUTAYAであれこれアルバムレンタルして聴き込んでいくと、スガさんの紡ぎ出す美しいメロディと、何より情景が浮かぶ歌詞にどハマりしました。少し毒のある大人な歌詞もあったりして、これまた絶妙なスパイス感が良かった。

____で、いよいよここで満を侍して問題の(問題?) 「Thank You」登場です。

♫ねぇ 明日 しんでしまおうかしら…
 もどかしいこと全てのあてつけに
 君の心ゆれますか?
 ぼくのことで後悔してくれますか?
 ねぇ それ以外のやり方で
 どうすれば神にすぐなれる?

♫そばにいて そばにいて
 そしてぼくの味方になって
 許さない 許さないけど 君にいてほしいよ…
 ありがとう ありがとう
 いつも抱きしめてくれて
 ありがとう ありがとう
 ぼくにウソついてくれて

…えーっと!もうなんなら歌詞全部コピペしたいくらいフラれた私の心境に当てはまってました!もうめちゃくちゃ歌詞に入り込んで、主役になりきってる私。歌詞もメロディもかっこよくて、なんなら自分もかっこいい孤高の存在であるかのような高揚感(勘違い)!この時期はかなり頻繁に聴いていました。

そして、処分を迷っていたプレゼントのネックレスとお揃いの指輪、深夜のバイト帰りにこの曲をBGMにして一級河川の橋の上から放り投げてやりました(川に捨てちゃって本当にごめんなさい…もう時効でしょうか…)。

♫海にうつった月の道 たどれば神に近づける

いや、海じゃなくて川だけど。一級河川だけど!今振り返れば、フラれてもなお悲劇のヒロインごっこを楽しんでたフシがある。あのネックレスと指輪、今の私なら絶対売るよね…。なんで投げ捨てちゃったんだろう。貧乏学生のくせに(笑)
それもこれも「Thank You」のせいです(違う)。神に近づけると思ったんです。

私の中ではこんなアホみたいな思い出とリンクしてしまったけれど、とても美しい名曲なのでぜひ聴いてみて下さい。一緒に神に近づきましょう!

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終わりに

私は歌にも楽器にも詳しくありません。音楽の授業も女子のくせに(今こういう言い方したら怒られるヤツ)、全然出来ませんでした。なので各曲の技術的な事はさっぱり分かりません。それでも、こんな私にすら響いていつまでも記憶に刻まれる3曲は、間違いなく何らかのPowerを秘めている!まさに音楽のチカラ!(ジャ〜ン!決まった!)

長文になってしまいましたが、ここまで読んでくださった方(いるのか?)、いたらありがとうございます。“熱く”語るというテーマなので、このぐだぐだの長文から私の各曲への熱量を少しでも感じ取って頂けたなら幸いです。
本当にどの曲も大好きでおすすめです。ご興味あればぜひ♫

end

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