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My Favorite MOVIES and MUSIC

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好きな映画と音楽のレビューをまとめます。書下ろしのものもあれば、他のSNSに書いたものをReviseしたものだったり。まあ徒然なるままの雑多な感想とレビューです。
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2020年3月の記事一覧

cero ~進化と深化を続けるC.E.R.O.の定義~

ceroが2020年3月13日21時から電子チケット制ライブ配信“Contemporary http Cruise”を開催することに敬意を表し、以前「音楽文」というサイトに投稿した文章を大幅に改定し、note記事としてアップしたいと思います。 私の大好きなバンド、ceroについて紹介したいと思う。まずは、彼らの代表曲のひとつ『魚の骨 鳥の羽根』。 ceroは東京出身の3人組バンドで、これまで4枚のアルバムをリリースしている。『魚の骨 鳥の羽根』は最新作『POLY LI

2019年末に観た「This is アメリカ」を表現する2本の映画

アメリカの息子(2019年) 監督 ケニー・レオン あらすじ 18歳になった息子が行方不明になり、フロリダの警察で顔を合わせた別居中の白人夫と黒人妻。息子の身を案じる2人の前で、ただ緊迫した時間だけが過ぎていく。 レビュー クローズドなシチュエーションで終始展開する、いかにも舞台演劇を基にしている作品。その分、台詞が膨大で90分のほとんどを演者が喋っているので、かなり濃密だった。 そこで(あるいは舞台の外で)起きた事件はシンプルだが、登場人物が全てメタフォリックな意

2020年1~2月に観た映画で良かったもの

Filmarksにアップし続けている個人的な「映画レビュー」をいくつかピックアップしてnoteの方にもまとめます。 マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)(2017)監督 ノア・バームバック あらすじ ジョシュとコーネリアはミドルエイジの夫婦。ジョシュはドキュメンタリー映画の監督だが、もう8年間も新作を完成させていない。いつの間にか人生にも夫婦にも何かが欠けてしまったと感じていた。そんな時、20代のカップル、ジェイミーとダービーと知り合い、クリエイティブに生きる彼らから刺激を