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第42回 村長散歩日記【村内散歩編】 240129(週末配信)

 
島田啓介マインドフルネス・ビレッジ村長による村長日記です♪)

 1月28日に行われた能登の被災地へのチャリティイベント、たくさんの方のご参加ありがとうございました。また、参加されなかった方も思いを共有していただき、Beloved Community(慈しみの集まり)を感じることができました。
オンラインのマインドフルネス・ビレッジで何ができるか考えたら、「心を寄せる」という答えがやってきました。離れていても心を寄せることでつながれる、コロナの時期に実感したことがよみがえってきます。
 今一度、いや二度、三度と、コミュニティのあり方をとらえ直す機会を持てればと思っています。

※本イベントの売上は全て令和6年能登半島地震災害義援金(石川県、富山県、新潟県、福井県)に寄付します。
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【第42回:能登応援チャリティOPEN DAY報告】


 
*年頭から無力感を感じることが多く、体調も崩しがちだったが、この一日だけは被災地を思い、それを形にする「サンクチュアリ(聖域)」にしようと決めた。



 
 朝6時からまきちゃんのリードで坐る瞑想。ぶっ続きの45分は禅堂での一柱にあたる。あたりはまだ暗い。一人ひとりに任された坐禅の場では、統一された形式はなくてもつながりはしっかりと感じられる。坐る姿がそのまま祈りである。言葉以前の祈りがあることを感じながら、この朝はただ坐ることにした。
 お互いの存在に支えられるのが一緒に坐ることの良さである。この日はただうれしく、45分が20分くらいに感じた。多くの場合一緒に坐るときはガイド瞑想を行っているので、長時間の沈黙は稀である。
 
 朝7時からは続いてまきちゃんリードの『今このとき、すばらしいこのとき』の読書会。ティク・ナット・ハンの瞑想の言葉集(ガーター)を読んで実践する会だ。もう4年も続いている。ぼくもたまに参加するが、訳者ゆえについ発言が解説っぽくなり、反省することが多い。なんだか「わかったふうなこと」を言ってしまいがちだ。
 
 でもわかっていないことが多い。この日は「サンガ」について考えさせられた。「帰依」という言葉に抵抗感を感じる人が結構いるが、帰依とは嵐を避けて安心・安全な場所に駆け込むことだ。そこには相互の信頼がなければならない。そのとき気づきと微笑みは自然にはぐくまれるだろう。
 
 夕方5時からはクリパルヨガの福子さんのリード。久しぶりに「月の礼拝」をていねいにする。インストラクションの声がやさしくて、それだけで体がほぐれるので、リードの声が重要なことに改めて気づいた。
なぜか午前中より体が硬い。この日は腰がきつかったので、ひとりだったらやらなかったろう。「寄り添われる」安心は大きなものだ。講師が、そしてお互いが寄り添っている感じが伝わってきて、やはり体を大切に扱うことが、まず最初だと認識を新たにした。月を感じながら生活することは、心の一番深いところを整える。
 満月の直後で、月はとても明るかった。
 
 8時からはぼくの「Love in Action」の会。この言葉は、ティク・ナット・ハンの古い著書から取ったのだが、彼の生き方そのものだ。そして、翌日29日は三周忌の法要がベトナムで行われる。サンガのつながりと安心を感じながら、「自分は何に支えられてきたのか?支えられているのか?」という問いをシェアしてもらう。
 自分のいのちを大切に感じることが、他のいのちとのつながりになる。この会では、「疲れを感じている自分がいた。何をしていいのかわからないと思っていた。ショックを感じていいのだと思った」など、ぼく自身が感じていることをそのまま伝えてくださった参加者も多かった。
「今自分に何ができるのか?」という最後の問いでは、微笑むということも立派なアクションであることを伝えたかった。「無財の七施」の実践が改めて大切に思われる会だった。今ここから微笑んで出発すること、それはぼく自身の意志の確認にもなった。
 
 9時過ぎからは隆英さんの禅セラピー。法衣をまとって、被災地で亡くなった方への法要から始めていただいた。ともに悼み、冥福を祈ることはとても大切だ。こうして送り、送られていくことの繰り返しによって、人間の絆と信頼は育っていく。
 般若心経を久々に力を込めて唱えることができた。
 隆英さんのリードで、呼吸に合わせて両手を握り、体を抱き締める動作を同調させるワーク。そうして祈りを身体化すると、自と他の癒しの同調が起こる。自他を超えてひとつの幸いを祈ること、それを一緒に実践できたこと自体が幸いだった。
 隆英さんは、神戸の祈りをもう29年継続している。それは始まり終わってしまう祈りではない。持続する祈りとは、呼吸と体で生きることそのものであるのだと思えた。オンラインであれ、対面して行ったからこそ訪れた実感である。
 


 こうして一日5コマを皆さんとご一緒し、ビレッジがサンガであることが実感された。サンガとは、一人ひとりが自律しながら支え合うコミュニティだ。講師のボランティアから提案されたことではあったが、すべてのひとりが、場に必要なかけがえのない存在だ。それを確認することが、いのちが失われるという俗世の運命の中で確かな光である。
 ときには講師が共同のテーマを持って集まれるといいねと、一日の終わりに話したのだった。
 

 
 
*毎月のスケジュールはこちら(ときおり変更もあるので、必ず以下から確認してください)
https://mindfulness-village.mystrikingly.com/schedule
     


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