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子ども自身がその子の人生の主役になる為の子育て

『誰でもそれぞれがそれぞれの人生の主役である』そんなの当たり前じゃんと思う人も多いと思いますが、子どもの人生において主演俳優賞を獲得してしまっている親も少なくありません。

例えば学校の三者面談で先生から子どもに質問しているのに先に答えてしまう親とか、オンラインレッスンで授業をしていて先生が出した問題に子どもが答えられないと子どもが考える間を与えずにヒントを出してしまう親とか、子どもの進路を勝手に決めてしまって子どもにやらせている親とかがそうです。

社会的な成功を子どもに与える事が親の務めだと思っている親もいますが、親が全て決めてきた結果、社会的に成功したとして本人はどんな気持ちになるでしょうか?「自分は今まで自分で何も決めて来なかった。一体今まで何をしてきたんだろう。周りからは全てを持っていると言われたりするけど、何も持っている実感が無い」と自分の存在を見失ってしまった人を僕は知っています。

『自分の人生を生きている』と実感・納得する為にはどうしたらいいのか、それは自分で決める事です。

僕が我が子が「自分自身の人生の主役は自分である」と自覚して生きられるようになる為にしてきた事が3つあります。これらを意識して子育てをする事で子どもは自立して自分の人生を歩んでいくと思います。


沢山選ばせる

赤ちゃんだって選べます。うちは子ども達が赤ちゃんの頃からできるだけ選ばせてきました。おしゃぶりを2種類持って見せてどちらか選んだ方を渡す。離乳食のビンを2つ見せて触った方を食べさせる。洋服を3つ並べて、ハイハイしてきて触った服を着せるとか、子どもも最初はシステムがわからないと思いますが、ずっとやってると触った方を渡されたり、着たりしている事に気が付いて、自分が欲しい方を選ぶようになります。

親が決めるのではなく、子どもが選べるものはできるだけ選ばせる事を意識すると、おそらく普通に暮らすより毎日5回は余計に選べます。それを1年続けたら1年で1825回余計に選んでいる事になります。10年で18250回の差が付きます。人生は選択の連続です。この経験の差は小さくないと思います。


意見を聞く

意識して意見を聞くことをしてきました。選ばせる事もある意味「意見を聞く」という事ですよね。

例えば、絵本を絵本を読んだあとで、そのお話について「どう思った?」と聞いたり、習い事のあとで「今日はどうだった?」と聞いたりします。最初は意見の言い方がわからない子もいるので、親も「ママはこの場面はこう思ったんだけど、あなたはどう思った?」と親も自分の考えを言うと良いでしょう。

子どもがインタビュー攻めにあって嫌がらないように、親も自分の意見を言いながら上手に子どもの意見を引き出します。あくまで会話を楽しんでいる中で自分の考えを表現する事を習慣づけていきます。

そしてどんな意見であっても必ず受け止めましょう。頭ごなしに否定しては絶対にいけません。もし反対意見があるのなら「そうかあ、そういう考え方もあるんだね。私はこうこうこうだからこう思ったんだよ。どう思う?」という感じで、あくまで子どもに考えさせるようにしましょう。

これをする事で、親がいなくても子ども自身が人と関わって交流できるように育っていきます。


親はできるだけ前に出ない

子どもが小さければ小さいほど親が子どもの代わりに前に出る機会が多いです。例えばまだ発語の無い赤ちゃんを抱いていて、知らないおばさんが「あー可愛いね。いくつ?」と聞いてきたら親が「今11ヵ月なんですよー」と答えるしかありませんが、子どもが3歳であれば子どもに「何歳か聞かれてるよ。自分で答えなさい」と言って子どもに答えさせるべきです。

子どもの成長に合わせて、子どもが自分でできる事は自分でさせるべきです。僕は我が子のランドセルの中を見た事がありません。遠足とかの持ち物で必要な物が無いと直前に子どもに言われても「こんな夜に言われても知らんよ。次からは早めにこれが必要だから買ってくださいと頼めよ。学校に行くのはお前で俺じゃないのに何で俺が気にしないといけないんだよ」と言ってきました。

娘が小5の時に僕と二人で僕が高校時代に留学していたオーストラリアに6週間遊びに行ったのですが、そこで現地の小学校に通わせようと思ったら正式に引っ越していないと難しいのがわかりました。僕にはオーストラリアに親戚がいて、親戚の友達のおばさんの誕生会に誘ってもらって、その話をしていると、そのおばさんがお茶の先生をしているので、もし暇ならおいでと娘をお茶のレッスンに誘ってくれました。娘が行きたいというので、レッスンの日に娘を先生のお宅に連れて行って僕も誘われたのですが断って娘だけがレッスンを受けました。

ここで僕も一緒に行くと、どうしても娘は『高橋正彦の娘』になってしまうんです。僕がいなければ娘は自分自身を看板にコミュニケーションを取るしかありません。

話はお茶のレッスンに戻ります。そのお茶のレッスンの生徒さんが、偶然オーストラリアの小学校でダンスを教えている講師の方で、娘がこっちの小学校に通えなかったという話をしたら「私のゲストとして私のクラスに来る分には来れるから良かったらおいで」と誘ってくれて、娘は週2回現地の小学校に行って色々な学年のダンスのクラスで転校生として過ごす事ができました。10クラスくらいで転校生をやったので物凄い経験値を得る事ができました。

娘の2つ上の兄が小さい頃から有名だったので、娘はずっと「高橋新太郎の妹」という立場で見られる事が多かったのですが、オーストラリアでは娘は娘として見られ、自分の力でオーストラリアの小学校に通えるようになり、沢山の友達を作った事で劇的に自己肯定感が上がり、それによってアートの才能も開花しました。これまでに土を耕して種を撒き、水や肥料を与えてきた事がついに花開いたのです。

娘のインスタを見てもらうと、オーストラリア以降劇的にレベルが上がったのがわかると思います。


息子は息子で、小3の時に佐賀県でサッカーのイベントがあると知人に誘っていただいたので、初めて一人で行かせました。それ以来僕が行く必要が無い所にはできるだけ息子一人で行かせて、自力で人と接して息子の人脈を広げるというスタンスでやっています。

息子が本気でサッカー選手を目指しているのは友達は皆知っているので、プロサッカー選手とボールが蹴れるとか、プロの監督にサッカーが教われる機会があると沢山の人が息子に声をかけてくれます。そしてその度に僕は息子を一人で行かせます。僕が一緒に行くとどうしても僕も話す事になり、話し出すと話がそこそこ上手いので盛り上がってしまいます(笑) でも僕がいなければ息子に注目が集まります。「この子は誰?親は?一人で他県から来てるんだ!」と興味を持ってもらえる訳です。これまで沢山選んできた事、自分の意見を持つように育てられてきた事がここで活きてくるのです。

そのようにして息子は息子自身の力で色々な人脈を構築して、沢山の方に夢を応援してもらっています。息子のインスタを見てもらうと、息子が色々な方と仲良くさせてもらっているのがよくわかると思います。


『沢山選ばせる』『意見を聞く』『親はできるだけ前に出ない』この3つを気を付けるだけで、子どもが自分の人生を歩んでいけるようになっていくと思います。是非試してみてください。


Thank you for reading^^ 気に入ってもらえたらSNS等でシェアしていただけると嬉しいです♬ これからも英語教育に限らず日本の子供達が楽しく日々過ごして世界に羽ばたける環境づくりに全力で取り組んでいきますので、応援よろしくお願いしますm(__)m