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ビーバーの大工事の実践例

4年前に2年生の国語でやった実践をまとめましたって話

 日本語の文章は基本的に抽象的な文章→具体的な文書の流れで書かれることが多いです。言い換えると、視点が遠いところから短いところに書かれています。
いきなり、
うちのフラットコーテッドレトリバーがね・・・・
みたいな話をされてもわからないですよね。(レトリバーというところから犬だということは推測できますが、文章は読者がわからないという立場に立って書かないと読まれません。)

私は、家で犬を飼っています。その犬種が、フラットコーテッドレトリバーなんだけど、・・・
みたいに、抽象→具体の方がわかりやすいというわけです。
子どもたちともこの抽象→具体を使ってゲームができます。

言い換えゲーム

みかん・バナナ・ブドウ つまり? _________
トマト・にんじん・キャベツ つまり?________

抽象化させるためには、つまりを使います。

果物 例えば? ________________
野菜 例えば? ________________

具体化させるためには、例えばを使います。

参考にしたのは、「本当の国語力」が驚くほど伸びる本です。

こんな言葉遊びをしながら、説明文を見ていきます。

文章構成

ビーバーの大工事を見てみると、
「ビーバーが、木の幹をかじっています。ガリガリ、ガリガリ。すごいはやさです。木の根元には、たちまち木のかわや〜 略」
その次の文は、
「近よってみますと、上のあごの歯を木のみきに〜」
と、視点が近づき、前の段落の文章をより詳しく説明していることがわかります。

次の段落も同じです。
「ドシーン、ドシーン。あちらでもこちらでも、〜中略。ビーバーは、切り倒した木を、さらにみじかくかみ切り〜中略 上手に泳いでいきます。」
その次の文は、
「ビーバーは、指と指の間に丈夫な水掻きが〜」
と続きます。

これを使って、こんな授業をしました。

授業の流れ

私「今日読むのは、この文章です。」
と、抽象的に書かれた文章だけを提示。
子「少ない!」「これだけ?」「なんかよくわかんない。」などなど、
私「何がよくわかんないの?」
子「どうやって、ビーバーが木を切ってるのかとか・・・」
 「ダムづくりの様子がよくわかんない。」
私「なるほど・・・詳しいことがわからないんだね。算数の授業で、詳しいことを説明してくれている人がいたよね。」
子「博士!」
私「そうそう。今日は、詳しくしているところをバラバラにしてしまったんです。どこにどれが入るかを君たちに考えてほしい。今日の目当ては、ダムづくりの博士パズルを完成させよう。です。

以下略

このように授業を進めて、なぜそれがそこに入るのかを交流しながら、考えました。板書にも残っていますが、キーワードを見つけながら読むこと。完成した時には、どの子もよく理解できていました。

この時は、初任で公開授業だったので緊張して、字も乱雑になっていますが、良い経験になりました。
「書く」ことにもこだわり、穴の役割でも文章構成を押さえ実際に自分達の身の回りの穴の役割を作文してもらいましたが、抽象→具体も押さえて書けていました。

そんな子が、もう6年生・・・
感慨深い・・・・

今日はここまで!

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