なぜ私は4月に全力を出すのか
私は基本ゆるく生きています。はっきり言って自分にも甘いです。定時退勤を毎日目指して仕事をし、しんどくなる前にはブレーキをかけて生きています。
だけど4月だけは、この月だけは違います。タイトルの通り全力です。全開です。
なぜか
あなたは友達と、ある定食屋さんに来ています。あなたが唐揚げ定食を頼んで待っているところに友人が偶然入って来て「何頼んだの?ここ、唐揚げはやめいた方が良いよ。あんまりだから」と言われたとしましょう。
そう言われたら唐揚げを食べることをせずに店をでますか?もう、注文しているのです。店員さんがそこまで運んできているのです。
おそらく一口は食べますよね?
一口は食べて自分で一応判断しますよね?
その一口目が美味しかったらどうですか?
あー、あの人の口に合わなかっただけか。私は好きだな
と思うでしょ。
この一口目が我々教員でいう4月なんですよ。
前年度うまくいってた人はとても有利な理由もこれ。だってここの唐揚げ美味しいよって、食べる価値あるよって良い噂が勝手に回ってくれていますからね。
問題は今年が勝負な人です。異動したてとか、昨年度失敗した人とかね。初任者もそうです。
ほとんどの保護者は今の時代、担任がわかった瞬間にスマホです。
「〇〇先生ってどう?」
実は何人かの保護者は担任とはじめて会うまでに担任に関する情報はかなり入ってるんですね。良い情報なら最高です。しかし、問題は良くない情報を手に入れてる時です。かなり不利なスタートになっている。
しかしですよ、先程も言った通り、多くの人には一口は食べてもらえます。
必ず試してくれます。
だから一口目に全力なんですよ。そこがまずかったら、あーやっぱりみんなが言ってた通りだわ。やっぱりこの先生だめだとなる。これが最悪。おそらく二口目はいくら頑張っても食べてもらえません。手遅れってやつです。だからこそ一口目で勝負をつけないといけない。
ここでいう一口目とは保護者との最初の出会いです。
ここを演出してください。絶対に子どものマイナス面の会話から入らないこと、家庭訪問か、個別懇談か参観か出会いの形はわかりませんが、とにかく私は子どものことを褒めます。認めます。子どものことを褒められて悪い気持ちになる保護者に私はまだ出会っていません。そして保護者のことも褒めます。例えば挨拶ができる子としたらそこを褒めてその後に「どうやったらAさんみたいに自分から挨拶できるようになるんですか?よければ秘訣教えてくれませんか?」と聞きます。
そして笑顔も大切です。嘘くさくニコニコする必要はありません。はじめてのおつかいを見ている時のような柔らかい表情をイメージしておくと良いです。笑顔は相手に安心感を与えますからね。
さて、保護者への一口目に成功したら、次は子どもたちです。次というか正確には子どもたちの方が先に出会うので子どもが先なのですが、子どもへの頑張り方は簡単です。私の場合、ここは実にシンプル。
4月は毎日遊ぶ。毎日全員と喋る
私はこれだけ。私はどれだけ忙しかろうが4月はこれだけは絶対にやります。仕事が放課後に回ろうと関係ない。残業も四月だけは気にしません。
なぜか
理由は大きく二つ
①子どもは遊んでくれる教員が好き
②保護者が新しい先生どう?と子どもに聞くのはほとんどが4月
これです。特に②。ほとんどの親が新しい担任についてどんな人?とかどんな感じかを聞きます。いやむしろ、4月のここでしか聞いてこない、きいてくれないと断言しても良い。(この時期以外に聞いている時はうまくいっていない時なので手遅れ)
子どもと遊ぶということ、シンプルイズベスト。わかりやすい。準備もいらない。しかし、ひとつ注意。偏らせず色んな子と遊ぶ。遊ぶというと外遊びのイメージがつよいかもですが、それだけではない。室内で話す、トランプするなども大事。
まあ遊ぶというか、一緒に過ごすと言った方がわかりやすいでしょうか。外で遊んでいない子とも一緒に過ごす。一緒に折り紙したり、近くで本を読んだりしてね。変な話、授業頑張るより断然コスパが良いですよ。特に若手、初任者。何を頑張ったらいいかわからないなら遊びましょう。ベテランに勝てるのはそこです。
こうして私は4月に全力でロケットスタートをきって、後は余力で走りきるのです。
まぁ全力なので確かにきついです。4月はいつもくたくた。寿命を削っている感覚にすらなる。
でもね、後から頑張る力とは比べものになりません。
学級経営は逃げ切り型を私は推奨します。
だから私は4月に全力なのです。
※しかしながら当たり前ですが、この働き方は人に強要するつもりもありません。あくまで私はというだけです。4月に頑張りすぎたらしんどくなる人もいますものね。自分にあった働き方を見つけてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
あと2秒だけあなたの人生を私にください。
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