芽々子さんのVroidモデル制作裏話
この度、縁あってVニコsingerとしてニコニコで活動している芽々子さんにVRoidのモデリングをしました
過去には、こうどうさんのVRoidモデルを作った経験はありましたが、こうどうさんのモデルは髮がなかったり、服も無地でシンプルだったので簡単に出来てしまったのですが
今回は、より複雑で、より本格的なモデリングとなりました。
ちょっとだけ制作裏話を書いておこうと思います
意外と苦労した帽子
今回、わりと苦労したところの1つは帽子でした。
VRoidには、帽子を作る機能はないのですが
髪の毛を作る機能の自由度が高いので
それを利用して髪飾りや被り物を作ることができます。
今回制作したモデルの三つ編みに付いているリボンも、上の動画を参考にして髪の毛で作っています。
実際この髪の毛の機能を使って、ハットを作っている方もいらっしゃり、まずはそれを参考にして帽子を作ることにしました。
ただこの動画のように、綺麗な丸を作るのが私には難しく、このやり方を断念。
しかも、他に似たような帽子を作ってる方を見つけられなかったので、これはかなり困りました。
いろいろ調べているうちに、板ポリに透過画像のテクスチャを使って、複雑な髪飾りを作っていらっしゃる方を見つけ、板ポリ1枚で円も作れるのでは?と思いつきました。
つまり、正方形の板ポリに角を透過したテクスチャを当てはめることで、円に見せるということです。
そして側面の円筒は、ガイドを円筒形にして、板ポリを一周させることで、これも1枚の板ポリで作ることにしました。
これにより、各パーツが1枚の板ポリになったので、テクスチャを使った装飾がより自由になりました。
つば側面の反射色や帽子側面の黒い飾りも、そのおかげで綺麗に作ることが出来ました。
これらの側面やツバ、天板のパーツはバラバラなので、
はみ出ないように位置調整するのがけっこう難しかったですが、どうにか自然に見えるくらいにはできたと思います。
板ポリもある程度厚みを調整できたらいいんですけどね。
本来は髪を作る機能なので、これはしょうがないかもしれませんが…
そんなこんなで、帽子本体はできました。
次は、それについているリボン類です。
蝶型リボンは、三つ編みのリボンと同じやり方で作り、リボン真ん中のピンク色の四つ葉も小さな板ポリに背景透過した四つ葉型のテクスチャを当てはめて再現しました。
ただ、そこから伸びている三種のリボンは、なかなか手強かったです。
イラストでは帽子の後ろからリボンが垂れており
リボンにシワができて、フワフワとしているのですが
これを髪で再現するのは、かなり難しい・・・
というか方法が全く思いつきませんでした。
そもそもイラストだけでは、どう伸びているのかも
よくわからないし・・・完全にお手上げです。
結局、リボンの付け根から板ポリを3枚垂らすだけにして、妥協点としました。
スカートをコートで作って失敗。
芽々子さんの衣装は下から
・ワイシャツのような襟付きのワンピース
・赤いベスト
・ピンク色の丈が短いジャケット
の三つを重ね着しており
そして、大きなリボンが腰の後ろについていて、足元までリボンが垂れています。
この一番下のワンピースを作るにあたり、
VRoidのプリセットにあるワンピースには襟がないので
襟があるロングコートの裾をスカート状に広げる形で
再現を試みました。
また重ね着させる時は、同じプリセットのものを
パラメーターで一回り大きくしたものを使うのが簡単なので、背中のリボンもこのコートを使うことにしました。
しかし、このコートが結果的には失敗でした。
このやり方でも
パッと見は、それらしいものを作れるのですが
試しにVRoidのアニメーション機能で動かしてみると
挙動がおかしい。
モデルを歩かせると、スカートの裾とリボンが膝関節と同期して曲がってしまうのです。
コートのプリセットは、
膝がコートを貫通しないために、
コートも膝と一緒に曲がるように設定されているようで、
そのせいで、おかしな挙動になってしまいました。
そこで、下のスカートはワンピースのプリセットで、上半身はコートのプリセットで、別々に作ることにしました。
背中のリボンも、同じくワンピースのプリセットから作りました。
これによりモデルを歩かせても、違和感のない挙動になりました。
今後Vroidを作る時は、テクスチャを編集するまえに
1度動かしてみて、モデルの動きを確認する工程を挟むべきでしょうね。
蝶ネクタイのリボンが再現できなかった話
芽々子さんは、
首元に赤い蝶ネクタイのようなリボンをつけていますが
イラストと今回作ったモデルでは形が異なっています。
元のイラストでは、
蝶の羽のような部分(ハネ)が左右に2枚ずつあり
そこからさらにリボンが長く垂れています。
VRoidには、首元の飾りに蝶ネクタイを作れるのですが
その形はハネが左右に1枚ずつしかありませんし
垂れているリボンもそれほど長くありません。
VRoidの首飾りには、他にもネクタイや??などがあり
これらのパラメータやテクスチャを編集して
再現することも試みましたが、
なかなかうまくいきませんでした。
髪の毛の位置をここまで下げてきて、
帽子のリボンと同じように再現することもできるのでしょうが、そうすると頭に同期してリボンが動いてしまうので、これも良くありません。
結局、VRoidに元々ある蝶ネクタイをそのまま使う今の形に落ち着きました。
それなりには、様になってはいますが
形も本来のイラストと違いますし
位置も本当は襟の部分についているはずなので
少し位置が低くなっています。
悔しいところですが、今回はこれで妥協しました。
このリボンは、顔の近くでかなり目立つ位置にあるので、ちゃんとしたものを付けた方が良いでしょう。
別でモデル購入をして、unity などで装着する方が綺麗に作れるかもしれませんね。
もし、いい知恵を持ってらっしゃる方がいれば、そっと教えていただけますとありがたく思います。
かなり自信のある顔
そんな感じで、今回のモデルはうまくいかなかった部分もありましたが、逆に自分でもビックリするくらいにうまくできたところもあります。
それが顔の造形です。
一番最初に顔を作りましたが、
これがかなりうまく作れたので、
今回最後まで作り切れたように思います。
どんな創作もそうですが、
まずは作りやすいところや
簡単なところをザックリでも完成させてしまうと
終わりが見えてくるので
最後まで作り切れると思います。
総じての感想
そんな感じで、初めての本格的なVRoidモデリングは
苦労もしましたが、久しぶりに夢中になった創作だったように思います。
私の最近の活動は、Vtuberのランキング動画やハピ⭐︎ニコなどの番組作りをしていますが、その前はMMD動画などを作っておりまして
特に、2Dで作られたアニメOPをMMDで再現する動画にハマっていました。
今回のVRoidモデルも、イラストを元にして3Dモデル化するという作業なので、MMDでやっていた時と近い感覚があるのかもしれません。
今後も、機会があればVRoidモデルをもっと作ってみたくなりました。
また、これとMMDを組み合わせれば、オリジナルのモデルで3Dアニメーションを作ることも可能でしょう。
今までずっと二次創作や人の創作の紹介ばかりだったので、ここで初めて一次創作をしてみるのも面白いかもしれませんね。
最後に、モデルを作らせてもらった芽々子さんと、イラストを担当されたぎむたろさんに感謝してブログを締めたいと思います。
ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?