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中学の入学式

桜の景色とリンクしている思い出はいくつもある。ふと思い出したのは、中学の入学式。

近所ながら隣の学区に引っ越して、知り合いがほぼいないスタートだった。体育館は出身中学校ごとにひとかたまりになっていて、私ともう1人か2人かは同じく引っ越しだったのか「該当なし枠」ということで、賑やかな同級生たちと少し離れた端っこにポツンポツンと座らされた。

入学式の後、校庭の一角でクラス毎に撮影した集合写真。
私のように緊張で怖いぐらいの表情もあれば、知っている友達がいて笑いあうまま笑顔の表情も。さまざな心境であっただろう13歳の子どもたちの背景には、4月の頭まで散らずにいたまばらな桜が映り込んでいた。

まだ仕事がなにかもよくわかっていないのに、「これしかない!」と呼ばれて(今なら、まさにcallingだったんだとよくわかる)、今の仕事に就きたいと目指し始めたのも13歳のとき。

まだまだ子ども。
でも、小さい身体ながらに必死に将来を考え悩んでいた、立派な1人のひと。

今でも子どもたちと接しながら「まだ子どもなんだから」「子どものくせに」とならないようにしたいのは、当時の自分が大人たちから受けてきた言葉や視線に傷ついていたからだと思う。

普通におさまろうとしなくてよかった。
一般的になりすます必要はなかった。
もしも「はみ出し者」だと見られても、自分の好奇心に従ってのびのびやるのが私には合っているなぁと、つくづく思う。結果オーライ。