見出し画像

You should be dumpling(餃子を食え)

今日、俺は世界で一番美味い餃子を食うと決めてた。こないだ飲みに行こうと誘われてから。
仲のいい人たちとビールを飲んで餃子を食う日はきっと素晴らしい日になると分かっていた。

朝は早く起きて進んでない仕事を少しでも片付けておこうと思っていた。しかし全然身が入らなくて美味しいパンにバターを塗ったものを食べてコーヒーを飲んで画面を睨んだら午前は終わった。

スタジオに入って適当にズンドコでかい音を出した後、中華屋へ足早に向かう。
早く行かないと餃子が逃げてしまう。

餃子を頼んだ。回鍋肉も頼んだ。

鍋家の餃子は俺は世界で一番好きだ。誰もが心の中に一番大事な餃子を持っているものだ。もし無いとしてもきっと巡り会える日が来る。そういうものだ。
しかし、回鍋肉とライスは旨すぎた。俺は回鍋肉の載ったライスを食ってこれで終わってしまっても構わないとすら思った。

だが餃子だ。

フライパンごとやってくるお前が好きだ。
俺は口の中を火傷しながら餃子を頬張る。
パンの生地のような分厚くモチモチとした小麦粉の味がする。めちゃくちゃ油を吸っていることがわかる。すぐに豚肉の新鮮なミンチにしかない甘味と脂の芳醇な汁が溢れてくる。生ビールですぐに流し込む。
白米がこの世で一番好きだと言ってすぐ舌の根も乾かぬうちに餃子への愛を囁いてしまう。

でかい声で自分でも訳の分からない話をしていたら楽しくなってしまって坦々焼きそばと小さい餃子も食べた。小さい餃子は普通の店で言う普通の餃子であったが俺の伸縮自在の胃袋はいくらでも応えてくれた。

流石にキツいと思った頃、昼の部のラストオーダーになってしまったのでパンの田島へ行ってコーヒーを飲んだ。俺はパンの田島も好きだ。「マリトッツォ界最強との呼び声高いらしいですよ」と俺は先輩をそそのかし「たっぷリッチコッペ」を注文させ半分奪った。写真は忘れたが死ぬほど美味かった。

今日は美味いものを食って酒を飲んでワーワー言って気付いたら夜だったので書くことがない。帰ったら仕事の続きをするつもりだったけど餃子を食ってから仕事をするつもりだったのは餃子に不敬だったかもしれない。しかも今日ずっと半袖だったのだがめちゃくちゃ寒くって家に着いたら暖かかくなったので今すごいベッドの中で眠い。外気による交代浴効果かもしれないし、普通に凍死するのかもしれない。凍死する時は気持ちいいらしいし。でもどうせ死ぬなら俺は餃子の絵を観ながら死にたい。何も知らない借りてきたコーギーを脇に抱えて、俺が死んだらコーギーはどこかのお金持ちに返してあげる。明日のことは考えたくない。もう眠いので今日は水を飲んでおしまい。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?