青い牢獄/エゴイズムと飼い慣らし方
もう筆を折ったつもりでいたのだが、素晴らしい出会いがあったので筆をとります。
サブスクの素晴らしさと出会いの減少
昨今のサブスクによって同じ番組を何度も見られる環境にいると、安定した面白さを持つものを何度も見られるという良さと共に、そこから抜け出して新しいものへの出会いが減ります。
僕も子の親として、息子がポケモンばっかり見てる環境に危惧しました。
というか、少ししかいない家の時間そればかり見せられると僕が参ってしまいます。
なのでワールドカップシーズンでもあるので、なんかサッカーっぽいものを見せることにしました。
それがこちら
「ブルーロック」
2021年に講談社漫画賞を取っているとのことで、その頃から知っているのですが、なかなか手を取る機会がなかったのです。
「史上最もイカれたサッカー漫画」らしいです。
学ぶべき個人主義の取り扱い方
大きなネタバレは避けますが、本作は主人公である潔世一(いさぎよいち)が、世界一のストライカーを目指しブルーロック(青い監獄)と呼ばれる施設でのサバイバルに参加するお話。
特筆するべきは、「メンタルへの描写の多さ」です。
主人公のイサギは、地区大会準優勝校のFWですからそれなりに上手いはずなのですが、それでも個性的なメンツの中では取り柄の少ないキャラクター。なろう系無双のできる感じではない。
彼の武器は視野の広さサッカーIQなんですね。
だから精神面への描写がものすごく多い。
エゴの捉え方、個性を生かすとは、正しく絶望する才能、などなど、1人の親として漫然とルールに従う子供に教えておきたいことが山程詰まっていました。
個性が叫ばれる個人主義の世の中、
正しくその自由を飼い慣らせなければ、自由は人生を怠惰で台無しにします。
そのリスクとあまりに無自覚に付き合ってはいないか?それを考えさせられる作品でした。
ご機会あればぜひご視聴、ご一読ください。
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