詩でお金を動かす
詩を読んでお金をもらったことがある。
大阪で行われた大きなイベントで、詩の朗読はもちろん、群読劇のようなものなど言葉にまつわるパフォーマンスを、建物のあちこちで一日中やっているというもの。
すでに参加が決まっていた人に誘われて、一緒にやらせてもらった。それぞれの詩を朗読したり、二人で読んだり、聞いてくれている人たちを巻き込んでみんなで声を出したり。三十分程度の公演を三回行なった。
とても刺激的で、楽しかった。
多くの朗読イベントは出演者が主催者であることが多いのだが、これは製作者と出演者がきっちりと分かれているのも良かった。そして交通費程度だったか、ランチ代程度だったかの出演料というものをいただいた。
わずかであっても、お金をもらえたのは嬉しかった。
そのうちぼく自身もイベントを主催するようになった。
オープンマイクのイベントは参加費をもらっていたが、出演者を決めてのイベントはなるべくお金を払うようにしていた。
イベントとしては儲かることはなかったけど、とても楽しい時間だった。
もちろん、ぼく以外でも出演者にお金を出すイベントはあった。できる限り応援するつもりで、観客として参加するようにしていた。
朗読イベントをバーやカフェで行なったり、詩集や同人誌を販売するイベントをやったりというのを、しばらく続けていた時期があった。
思ったようにはなかなかいかないけれど、いい経験をしたなと思える。
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