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『あなたの会社を永続させる方法』(インドネシア・中村文香)


今回、この課題図書を読むうえで、TCGの経営コンサルと関連づけて読むよう注意しました。
この本の題名「あなたの会社を永続させる方法」とあるように、永続企業に変えるためにはいくつか大事な考え方があります。

今回はその中でも、特に、顧客満足かもしくは従業員満足かという問いかけのある章について考えていきます。
供給過多でモノもサービスもあふれているこの時代においては、顧客満足を掲げる企業も沢山あります。しかし、もし企業が顧客満足を強く打ち出しフォーカスすると、一定の社員は、我々社員は満足していないと言い出す傾向にあります。

では企業は従業員満足にさらにフォーカスすべきなのでしょうか?経営者は、顧客の声なき声に耳を傾けるよりも、今、自分の目の前にいる社員の不平不満に耳を傾けてしまいがちになります。

ここで、従業員満足、顧客満足にとらわれない考え方をもてるようになる仕組みとは何なのか考えると、下記のような三つの輪の仕組みであると思います。この仕組みを従業員に浸透させ、確実に実践して回していくことが必要です。

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TCGの理念に「与えたものは得たもの」とあるように、私たちは働くうえで、まずは与えることにフォーカスする必要があります。というのも、自らが与えたことによってはじめて、何かしらの利益・売上をお客様から得ることができるからであり、与えたものの大きさに応じて得るものも変わるからです。

顧客満足をある企業が強く打ち出したときに、その企業で働いている従業員から、私たち(従業員)は満足していないとの声があがるのは、企業としてお客様にどのような価値を与えるのかという、経営理念が浸透していないことが大きな要因です。

まずは、経営理念を従業員に浸透させること、それから顧客満足を高められるよう行動を起こしていきます。そうすると、経営理念を理解している従業員からは、従業員は満足していないという不満の声はあがらなくなります、なぜかというと、上記のような三つの輪の仕組みを理解しているので、自らが理念の方向性に向かって行動を起こせば、その行動と等価交換で、自らも得ることができると理解しているからです。

つまり、経営理念を浸透させ上記のような仕組みを、経営者だけでなく全員が理解・実践(評価制度によって)できれば、顧客満足もとより従業員満足の両方が満たされることになるのです。

インドネシアにて営業をするお相手の方々は、日本人のインドネシア拠点代表の方々となりますが、皆さんが口をそろえて言う言葉があります。それは、「やはりゆくゆくは、最終的には、日本人がいなくても、ナショナルスタッフの人たちだけでも、回していくことのできる拠点にすることなんだけどね…」という言葉です。

その仕組みを作るのに、どうすればよいのかわからない代表の方々は多くいると感じます。インドネシア拠点が撤退することなく、永続するように、さらにインドネシア拠点だけでなく親会社含め、その企業のグループ会社すべてが永続できるためには、上記の仕組みを導入していくことから始まってくるかと思います。まずはインドネシアでそのきっかけ作りに奮闘していきます。


東京コンサルティングファーム
【インドネシア拠点】
中村文香

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インド、フィリピン、マレーシア、トルコ、インドネシア、ベトナム、バミャンマーで働く11名の喜怒哀楽の物語。 【新卒海外研修】(連載中) http://www.kuno-cpa.co.jp/recruit/shinsotsu-kaigai/