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車両装備品を手にする(2)~SLニセコ号にて~

札幌を出発して、小樽からSL機関車を先頭に函館本線・通称「山線」と呼ばれている区間を走り抜け、蘭越まで運行されていたSLニセコ号。地元から日帰りで乗車出来る区間であったことから、毎年タイミングが合うときに乗車していました。

このSLニセコ号でも当日の車両で使用された装備品の販売が行なわれていましたが、いつも札幌から蘭越行きに乗った後、折り返しでニセコで降りて、そこからは普通列車で帰るという行程であったため、復路乗車が条件となる抽選販売には手を出すことは無かったのでした。

2010年(平成22年)に乗車した際には初めて往復乗車したことから、装備品販売の抽選に申し込む権利はあったのですが、この時はまだ特段欲しいという感じも起きなかったことから、「そういう事が行なわれている」という認識があっただけでした。

2011年の乗車にあたり

2011年(平成23年)の秋も乗車するため指定席券を確保。この年も各停車駅ごとに入荷される沿線の名物お菓子を車内販売カウンターで買って、車内の座席で食べることを楽しみに。そして、気になったのは装備品抽選販売。この年の春、SL函館大沼号で実装品のサボ(行先板)とエンブレム(愛称板)を購入して以来、SLニセコ号でも是非とも入手したいという思いが強くなっていました。

しかし、運行直前の8月下旬に公表されたパンフレットに掲載されていた抽選販売の案内には「サボ」と「エンブレム」の文字が無く、代わりにカウンターで販売されるグッズの紹介として「サボ(レプリカ)」「エンブレム(レプリカ)」と書かれていたのです。

見た瞬間はどういうことかと思いましたが、この2種類についてはレプリカ品を販売し、当日の運転で使用された実装品の抽選は行われないということ。ただし、旧型客車に付けられている吊り下げ式のクラシックサボについてはレプリカ品ではなく、実際に当日使われたものが抽選販売されるとのことでした。

2011年(平成23年)運行時の車内掲示

しかしながら、これは予想外。この年の運行でも従前のように実装品が手に入ると思っていたため、乗車前にしてテンションが下がってしまいました。それでも告知をよく見てみると、車両に付けられている車票は抽選販売が行われ、金額も客車車票であれば2,000円であったことから、せっかくの乗車記念として申し込んでみようかと思うように。

少しながらではあったものの気持ちが出てきたため、乗車した時にはSL機関車に使用される車票と客車に付けられているものを申し込みました。

抽選販売に参加

SLニセコ号では牽引する機関車がSL C11機関車からディーゼル機関車へ付け変わる小樽駅の停車時間を使って、2号車のカフェカーで実装品の抽選販売が行なわれていました。

乗車した日は抽選販売にいた人は10名から15名ほど。抽選販売が行なわれたものにはナンバープレートやハンマー、携帯ダイヤもありました。順々に抽選が行われて、クラシックサボと車票は最後の方に。このサボとSL車票は各2枚しかないので自分も含め多くの人が抽選漏れになっており、結果が分かると溜め息も聞こえてくるほどでした。

そして、客車車票の抽選へ。こちらは8枚用意されていたことから比較的当たりやすかった模様であり、自分も中盤くらいに呼ばれて購入することが出来ました。当日使用された実装品のため、傷などのチェックをして、客室乗務員さんに品物と代金を支払って手にしました。

購入したエンブレム(レプリカ)

実装品として手にすることが出来たのは客車車票のみでしたが、やはり「車両装備品を買う」という気持ちが高まっていたことから、レプリカのサボとエンブレムも合わせて購入してしまいました。なお、サボについては「札幌→蘭越」の面だけで裏面の「蘭越→札幌」の標記が印刷されていない仕様でありましたが、実際に車両に付けられていたサボも同じだったかは確認していなかったため、今となっては分からないままです。

翌年(2012年)以降のSLニセコ号でも

翌年の2012年(平成24年)もサボとエンブレムはレプリカ品が販売されることとなり、SLニセコ号ではどうやらこの形式になった模様でした。

実際に着用されていたSL車票

そして、この年に限り従前とは異なってSLすずらん号で使用された客車で運用されていたため、吊り下げ式のクラシックサボがありませんでした。車票の抽選販売でもSL車票は2枚と変わりなかったものの、客車車票は2枚のみになっていました。なお、その他の実装品については点検ハンマーと携帯ダイヤ、ナンバープレートとなっていました。

カフェカーでの抽選販売の様子(2012年乗車時)

この年も往復乗車していたことから、車票の抽選販売には申し込んでいました。枚数が少なかったため購入するのは難しいと思っていましたが、なんと1枚だけではあったもののSL車票に当選。初めてSL機関車で着用されていた車票の現物を手にすることが出来ました。

2012年(平成24年)乗車時における購入品

SLニセコ号で入手した実装品

2011年(平成23年)以降においてSLニセコ号で入手することが出来た実装品は以下のようになりました。

・2011年、2013年、2014年:客車車票
・2012年:SL車票

2013年(平成25年)乗車時における抽選販売の様子

サボとエンブレムはレプリカ品の販売に変更されましたが、実装品と同仕様であったため、毎年乗車の記念として購入していました。また、SLニセコ号のクラシックサボについては、毎回応募していましたが当たることはありませんでした。ただ、号車までは合っていたことがあったので、その時だけはちょっとだけ気持ちが高まりました。そのため、抽選目的で何度も乗りに行こうかとも思った年もありましたが、結局は毎年1回の乗車で終わってしまいました。

2011年(平成23年)から2014年(平成26年)に購入したレプリカサボ

なお、SLニセコ号とSL函館大沼号は2014年(平成26年)の運行を以て休止となったため、以降は実装品を入手することは無くなりました。

この運転休止により、サボやエンブレム、車票と言った車両装備品をレプリカを含め実際に手にする機会も無くなったはずでした…。


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