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新型コロナワクチン接種券が届いたら~接種を受けるまでにすること

新型コロナワクチンの接種について、「自分の順番はまだ当分まわってこないだろうな・・」と思っている方多いですよね。私もその一人ですが、実際に高齢者の方に届いた「接種券(クーポン券)」などを見せてもらったところ、なかなかこれがややこしい!ということで、ワクチンを受けるまでの流れをまとめてみます。

図1

「新型コロナウイルスワクチン接種のご案内」
「接種券 在中」と書かれた封筒で届きます

■「接種券(クーポン券)」って何?

新型コロナワクチンは、①医療従事者 ②65歳以上の高齢者 ③基礎疾患のある人等 ④一般の人 と順次接種が始まり、順番が来たらお住まいの市区町村から「接種券」と「新型コロナワクチン接種のお知らせ」等が封書で届きます。この接種券を自治体によっては「クーポン券」とも呼んでいます。当日、この接種券(クーポン券)を会場に持参します。
(※当日の持ち物は、後半に記します)

■実際に届いた封筒の中身は

封筒中身

川崎市の高齢者に実際届いた「接種券」とお知らせ等

上の写真は、神奈川県川崎市にお住まいの75歳以上の方に届いた「接種券 在中」と書かれた封筒の中身です。けっこういろいろ入っているな、というのが第一印象でした。左上から時計回りに:

①接種券(クーポン)
新型コロナワクチン接種のお知らせ
新型コロナワクチン接種の予約方法
新型コロナワクチン接種の予診票✕2枚(2回分)
予防接種についての説明書(ファイザー社製)

接種券(クーポン)

上の写真の下半分部分に、2回分の「接種券」「予防接種済証」があります。シールになっていますが、『シールは剥がさずに、台紙ごと接種場所にお持ちください』と書かれています。

画像8

↑これは、東京都台東区のホームページにある「接種券(イメージ)」です。だいたい、川崎市の接種券の書面と同じ並びですね。

■ワクチン接種までの流れ

図5

①医療機関・集団接種会場を探す

「お知らせ」には、まず、市や厚生労働省のホームページ、または接種券に同封されている「集団接種会場一覧」から、「ワクチンを受けることができる医療機関や集団接種会場を探しましょう」とあります。”予約”ではなく、受ける場所を探すのが先なのです。
川崎市の新型コロナウイルスワクチン予約コールセンターに電話をして聞いてみたところ、「"かかりつけ医"にまず電話をして接種を受けられるかどうか確認を」とすすめられました。普段服用している薬やアレルギーなどを把握している"かかりつけ医"のほうがベターということですが、病院によっては接種を受けられないところもあるので、その場合は、最寄りの医療機関や集団接種会場の中から探すことになります。
それで、ここがややこしい!と思ったところなのですが、"かかりつけ医"に電話をした際、そこで接種を受けられると確認できても、そのまま予約はできず、「予約はコールセンターへ電話をして取るパターンがある」とのことでした。厚労省は『接種までの流れは、市区町村によって変わりますので、不明点がある場合は、お住まいの市区町村のコロナワクチン問い合わせ窓口にお問い合わせ下さい』としています。
厚生労働省 コロナワクチンナビ「ワクチンを受けるには」

図14

②予約する

受けられる場所の確認ができたら、次に予約です。医療機関でも集団接種会場でも、予約をする際には、接種券の台紙に記載されている「接種券番号」=「ログインID」とパスワードが必要になります。
(※パスワードは生年月日を8桁の数字にすることがほとんどのようです 例:1950年1月1日生まれ ⇒ 19500101)

1.予約コールセンターでの予約(電話)
接種券に同封されているお知らせに「予約コールセンター」の電話番号が記されています。受付時間内(8:30~18:00など)に電話で予約します。

2.予約サイト(WEB)での予約
こちらも、接種券に同封されたお知らせに、予約サイトのURLが書いてあります。※サイトでの予約にはメールアドレスの登録が必要になります。
川崎市の場合を見ていきます。

図9

ログイン画面

ログイン画面:川崎市の「予約受付システム」ページより

ログイン画面で、接種券番号(ID)とパスワードを入れてログインします。それから、
メールアドレスの登録 送信
●送られてくる確認メールに記載されているURLをクリック
⇒ワクチン接種予約受付システムのトップページ
再度ログイン ⇒ 個人情報登録
●マイページで接種会場や日時の予約登録

これはけっこう時間がかかりそうですね・・。身近に高齢者がいる方は、予約のお手伝いをしてあげるのもいいかもしれませんね。

図12

■「パンク状態!」ワクチン予約で混乱も

高齢者向けのワクチン接種の予約をめぐっては、各地で混乱が起きています。インターネット予約に申し込みが殺到して、受付開始後すぐにアクセスできなくなったり、予約コールセンターに電話をしても、何度かけてもつながらなかったりといったケースが相次いでいます。
青森県十和田市では、予約コールセンターの電話回線がパンクしたことから、市の保健センターで直接予約を受け付けたところ、先着順だったため、保健センターに高齢者400人以上の長蛇の列ができました。「3日間電話をかけ続けても通じなかったから来た」という人も。
そして、この日予約が取れなかった人は「次は、6月1日に並んでくださいと言われた」「納得がいかない」と話していました。

ワクチン行列200000000

十和田市保健センターにできた長蛇の列(4月21日)

■当日の持ち物

現時点では、”そう簡単には予約はできない”、と覚悟したほうが良さそうですが、なんとか予約が完了したとして、接種当日に必要なものを準備しましょう。当日の持ち物を確認します。

当日持参するもの

当日の持ち物:
■接種券(クーポン券)
■本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
■予診票(事前に記入して持参)

※予診票には
Q.現在、何らかの病気にかかって治療(投薬など)を受けているか
Q.その病気を診てもらっている医師に予防接種を受けてよいと言われたか
Q.薬や食品などで、重いアレルギー症状を起こしたことがあるか
など、重要な質問事項があります。事前によく読んで、かかりつけ医がいる場合はその先生に確認して記入しておくようにしましょう。

■新型コロナワクチンに便乗した詐欺に注意!

図13

ワクチン接種の費用は無料です。「ワクチン接種のために必要」と語り、金銭や個人情報をだましとろうとする電話に関する相談が、消費生活センターに寄せられているそうです。厚生労働省は、『市町村等が、ワクチン接種のために金銭や個人情報を、電話・メールで求めることはありません』と注意を呼びかけています。困ったときは、消費者ホットラインにご相談を!
★★消費者ホットライン ☎188(局番なし)★★

■「1日1万人」大規模接種センター

ワクチン接種を加速するため、政府は、東京と大阪に大規模な接種会場を開設し、1日当たり1万人の接種が行えるよう、5月中にも運営を始める方針を示しました。これまで自治体に委ねてきた接種に国が乗り出した形です。
東京では、大手町の合同庁舎が接種会場となる予定で、5月24日からの運営開始を目指しています。東京、埼玉、千葉、神奈川の高齢者を対象に想定しているとのことなので、川崎市の予約コールセンターにこの会場での接種についても聞いてみたところ、「まだ何も案内できない」との回答でした。

図15

川崎市の集団接種会場の運営訓練の様子(1月27日)

■大規模接種センターに課題も

図16

大手町合同庁舎(写真左)と米モデルナ社製ワクチン(提供:武田薬品)

1都3県の高齢者が国の大規模会場でワクチン接種を受けられたとしても、
●都心への人の流れをつくってしまう
●大規模接種で使用方針の米モデルナ社製ワクチンは、まだ未承認
●1日1万人規模の接種を行う医療スタッフの確保は?
などなど、まだ課題があります。
田村厚生労働大臣は、30日の会見で、審査中のモデルナ社製ワクチンについて「なるべく早く審査して判断し、承認されればすぐに接種の体制に入っていくことになる。来月中(5月中)に承認することもありえる」と述べています。いずれにしても、希望する対象者が、安心して安全に、早く接種できる体制の整備が急がれます。


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