桜を見る会

一転、「桜を見る会」中止に…

菅官房長官は来年度の総理主催の公的行事である「桜を見る会」について中止すると発表しました。こうした決断に踏み切った背景には、安倍総理の後援会関係者らが多数参加していたとして、野党側が政府与党幹部による“私物化”である、との厳しい追及がありました。

野党の追及に側近の閣僚たちはー

野党側は安倍総理に近い閣僚らに対し、招待者の推薦を行ったのかどうかなどと質しました。

「桜を見る会」に後援会のメンバーと参加したことを自身のブログで発信した萩生田文部科学大臣はー

画像1

立憲民主党・村上史好衆院議員「(萩生田氏の後援会関係者について)萩生田大臣が内閣官房、内閣府に推薦し総理から招待を受けた方々ということになるのか」
萩生田文科相「ちがいます。あくまで個人が招待されておりましてその方たちと現場でお会いしたと言うことであります。推薦した仕組みはございません。」(13日午前9時 衆院・文教委員会)

萩生田氏はあくまでも内閣府などがとりまとめたとして自らの関与を否定しました。

加藤厚生労働大臣は次のように述べました。

立国社(会派)小川淳也衆院議員「石破先生はすでに党役員でおられたときに、役員には特別枠のようなものがあったと話しておられますが、(加藤氏は)総務会長をご経験ですのでその点についてお聞かせください。」

加藤厚労相「枠があったという認識はしていません。」

小川衆院議員「枠というのは、だいたい何人ぐらいなら加藤先生の関係者を受け入れるよという内々の指示であり、暗示であり、という意味でお聞きしている。実態としてそれがあったのかなかったのか明確にお答えを。」

加藤

加藤「50人とか100人とかいう枠を設定されてそういった話をいただいたことはございません。」(13日午前10時半 衆院・厚労委員会)

また、午前中の会見で菅官房長官は、招待者は政治家からの推薦なども含まれているとの認識を示しました。これまで政府は「各省庁からの意見など」を踏まえ、各界で功績のある人を招くと説明していましたがこれについて菅官房長官はー

官房長官

記者「“など”を踏まえと言っているが、“など”には政治家からの推薦や働きかけも含むのか」
菅長官「“など”については昭和27年から続いている行事であるのでそうしたものも含まれているだろうと」(13日午前11時半ごろ)

菅長官は、招待者に関しては政治家からの推薦も含まれているとの認識を示す一方、安倍総理など政府与党幹部らの“特別枠”については否定しました。

「中止」でも残る説明責任(政治部:遊佐部長解説)

午後4時過ぎの記者会見で官房長官は唐突に来年の「桜を見る会」中止を発表しました。野党側が求める安倍総理出席のもとでの国会「集中審議」を避けたいという狙いがあるのかもしれません。ただ「850人もの後援会関係者を招いていたのでは」という問題に対する説明責任が消えたわけではありません。国民の税金で開催された公的な行事であるからこそ国のトップとしての説明が待たれます。