東京都心の爆弾テロ、43年後の真実②
1974年8月30日に東京丸の内で起きた三菱重工ビル爆破事件。謎の組織「東アジア反日武装戦線・狼」が犯行声明を出した。「狼」とは何者なのか。若き公安デカ・古川原一彦がテロリストを追う。本稿は古川原自身が死の直前に、筆者に明かした真実の記録である。公安警察官は目立たぬことこそが最も重要だ。だが、古川原一彦は警視庁に入庁する前から「有名人」だった。その名が世間に知れ渡ったのは、全国高校駅伝でのことだ。1964年1月4日の新聞には、こう書かれている。
<ひょろ長い体にくりくり坊主、