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従業員体験の要としてのマネージャー体験

社員が事業にコミットし、充実して働いていくためには入社前の選考段階から退職に至るまでの従業員体験全体が影響します。
その体験は様々なポイントで存在しますが、多くの体験においてマネージャーの存在が関係します。そのため、良好な従業員体験の要はマネージャーが担うことになります。

各ポイントとマネージャーのつながりを考える

  • 採用 - 通常、各採用枠の責任者となるのは新たなメンバーを受け入れることになるマネージャーです

  • 入社オンボーディング - 全社のオンボーディングのあと、受け入れ部門での入社オンボーディングを担当するのはマネージャーです

  • 日々の業務におけるエンゲージメントへの影響

    • 方針浸透 - 会社の方針や上位目標など組織とのつながりを適切に伝えられるかどうかはマネージャーの影響が大きいです

    • 人材開発 - キャリア支援を得られるか、成長につながる機会が得られるか、フィードバックを受けることができるか、学習支援があるかはマネージャーの影響が大きいです

    • 評価 - 納得のいく評価を得られたか、得られないかは普段からのマネージャーとのやりとりの影響が大きいです

    • 日常業務の障壁が取り除かれるかどうか - 日々の業務の妨げとなる問題が解消されるかどうかはマネージャーの影響があります

これらの要素を見返すと、特に重要と考えられる従業員体験である MTM ばかりであることがわかります。

※組織によっては、上記の部分もマネージャーから委譲された別のリーダーなどが担当することもあると思いますが、大枠マネージャーが担当することが多いでしょう

マネージャーの従業員体験の重要さ

マネージャーが良質の従業員体験をしていない中で、マネージャーがメンバーに良質の従業員体験を提供することは難しくなります。
言い換えるなら、会社の方針に関心がなく、顧客の成功に無関心で、業務への熱量がなく、組織に対して批判的なマネージャーのもとでメンバーがエンゲージメントを高めることは難しくなります。

例えば、ありがちなのがマネージャーが業務を持ちすぎてメンバーに十分な従業員体験を提供できない、という状況です。
これが組織の意思決定から来ている場合、マネージャー本人では改善が難しい場合があります。

「マネージャーのマネージャー」や組織づくりに関わる人達がマネージャーの体験を良質にしていく必要があります。

まとめ

従業員体験の要としてのマネージャー体験についてまとめました。

組織の上層に行くたびに持つ責務は重たくなり、専任ではなく兼任で業務を持ちやすく、時間が不足しがちです。
すると上層のマネージャーから中層のマネージャーへの育成支援が手薄になりやすくなります。このあたりを意識的に手厚くできるようにしていく必要がありそうです。

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