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深いリファラル採用と浅いリファラル採用

リファラル採用には深いリファラル採用浅いリファラル採用があると考えています。
これらについてそれぞれ説明し、それを踏まえた上でリファラル採用の運用に関して気をつける点をまとめます。

深いリファラル採用

一定期間以上一緒に働いたことがある同僚や、趣味プロジェクトで長期間一緒に開発した友人などです。
スキルや性格が概ね把握できている相手に対するリファラル採用です。
自分から見た相手のスキル・性格に対する認識が概ね正確であった場合なら、自社が求めているポジションの人材像とマッチし、自身と友人との関係が良好な場合に一般の採用に比べて入社後の活躍・定着がしやすいと考えられます。

浅いリファラル採用

スキル・性格を細かく認識していないが、勉強会やオンラインでの交流で一定のつながりのある知人などです。
スキルや性格をあまり把握できていない相手に対するリファラル採用です。
深いリファラルに比べると相手に対する理解度が低いことや、自身と知人の関係性も深くないことから活躍・定着に関して「リファラルだからよくなる」とも限らない相手と考えられます。

リファラル採用の運用で気をつけること

1. 中立的な選考

深いリファラル採用だろうが、浅いリファラル採用だろうが選考は通常通りの選考基準を元に実施すること。推薦者は友人に対する好意から評価が甘くなる可能性がありますし、会社とのカルチャーマッチで問題がある可能性もあります。推薦時の評判がいいからといって選考を素通りさせたり、下駄を履かせないことです。紹介者の声を当てにして緩めの選考で通過し、入社後にアンマッチがあった場合に推薦者を責めるようなケースがあってはなりません。選考を通過したのなら、選考関係者全員の責任です。どのように選考の質をあげるのか、というのが本来の問題になるため責任を人になすりつけた時点で選考の問題を解決できなくなります。

2. 対象の枯渇抑止

深いリファラル採用の対象になるような理解度の高い元同僚の人数には通常限りがあります。そのため、熱心にリファラル採用をはじめたところで、深いリファラル採用中心に実施していたらあっという間に対象者がつきてしまいます。その問題を解消するのが、浅いリファラル採用です。一定社外交流の多い人がいれば、浅い交流をする相手は継続的に増えていきます。また、社外交流がしやすいような環境を作ることで結果的に浅いリファラル採用が増えやすくなる、ということがあるでしょう。勉強会参加を業務時間扱いにする、業務時間中の勉強会にも参加可能にする、残業時間が少なめで社外活動をする余力が大きい、など。

3. 紹介者への感謝

紹介してくれた方がマッチしていたとしても、マッチしていなかったとしても、まずは紹介してもらったことに感謝です。紹介に対して無反応であったり、感謝が薄ければ次から紹介しようとは思いにくいでしょう。ましては、紹介に対して文句がでるようなら答えは明白です。
仮に、あまりに紹介される候補者がマッチしていない人ばかりだった場合は、該当ポジションの求人要件が曖昧すぎる可能性があります。紹介する人にリファラル採用の協力依頼をしている人事か該当ポジションの採用責任者がフィルタの質を高める責務を持つ箇所になります。紹介判断の時点で紹介するか判断できるような基準を用意しましょう。


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