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VIX指数が語った米国市場の暴落。円安一服、地政学リスクの高まりで下落幅広がる(2023年2月22日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

市場総括

2023年2月22日の東京株式市場は続落しました。終値は前営業日比368円78銭(1.34%)安の2万7104円32銭。日本市場は米国市場が大きくさげたことを背景に売りが優勢でした。ナスダックの下落でハイテク・半導体関連の主要銘柄に売りが広がったことは下げ幅を広げ、400円以上下げる場面もありました。内需系も支えになれず、2業種以外の全業種が下落する全面安でした。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

米国市場は大幅に下落しました。

ダウ工業株30種平均は大幅に反落して、前営業日比697ドル10セント(2.1%)安の3万3129ドル59セント、ナスダック総合株価指数は小幅続落して、前営業日比294.971ポイント(2.5%)安の1万1492.301で取引を終えました。

Google Finance より引用
Google Finance より引用

ホーム・デポの決算が大きく響きました。21日に発表した2022年11月~23年1月期決算は売上高が市場予想に届かず、通期の見通しが減益になると発表しました。ホーム・デポは7%まで下げ幅を広げ、市場に悲観モードが広がりました。

長期金利が3.96%まで上昇して4%を目の前にするところまで進んだことが嫌気され、ハイテク関連銘柄に売りが広がりました。ナスダックの下げ幅がダウを上回り日本市場にも大きく影響しました

日本市場の動向

日本市場は米国市場が大きくさげ、特にナスダックの下げが大きかったことを背景に売りが優勢でした。ナスダックの下落でハイテク・半導体関連の主要銘柄に売りが広がったことは下げ幅を広げ、400円以上下げる場面もありました。

為替市場における円安の一服、ロシア・米国・中国の関係悪化が懸念される地政学リスクまで意識され、強い反発にはならず、1カ月ぶりの安値で引けました。

海運業、医薬品を除く31業種が下落する全面安の展開。比較的によく守ったのは鉄鋼、鉱業などの景気敏感の一部と、金融系の銀行、食料品、建設など内需の一角でした。

下げが目立ったのはナスダックの下落が招いたハイテク・半導体関連でした。電気機器、精密機器など。円安の流れが一服したことが自動車関連の下げを強めました

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は長い上下短い髭を持つ陰線を形成しました。 前日の終値から大きく下放れしてスタート、そのまま下げて下向けのキャップを開けました。安値では一目均衡表の基準線近くまで下げましたが、先行スパン2を上回るところまで回復して終りました。

Google Finance より引用

基準線、転換線に挟まれているので短期的には下押しの圧力が強いと考えるのがよいでしょう。 ただし終値では雲の上で止まっているので、支えられる余地もあります。

気になるところは支えになると期待されていた75日線と200日線を一気に割り込んでしまったと言うことです。

商いは一気に増加しました。東証プライムの売買代金は概算で2兆8131億円、売買高は12億199万株。東証プライムの値下がり銘柄数は1393、値上がりは375、変わらずは69銘柄でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

前日はVIX指数の急上昇とそれによる日米市場の下振れについて解説しました。2日ずれて下げスタートというのが前回のパターンでしたが、今回は早速1日目で下に大きく振ってきました。

VIXは前日の相場でさらに上昇して23.21まで進み、日経VI は17.50と+7.23%となりました。予言したとおり、プットオプションのプレミアムは大幅に上昇しました。

下げがここで止まらないとの危険信号なので、ショートポジションは早めの決断を下すとともに、新規の売建は控えるのがよいでしょう

この下げにより高値圏まで上昇していた業種は下押しの圧力が強くなるので、買いポジションは新たに建てない、またショートトレードで対応していきます。代表的なのは化学、繊維製品、パルプ、ゴム製品、ガラスなどの素材系。

地政学リスクの高まりで防衛関連銘柄には注目が集まりやすいので、一回下押しで押し目をつけると、注目していきます。

各市場の動き


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