自分の潜在力の活用の仕方

「降りてくる思考法」を読んだ。

テクニック自体は他でもよく言われていることだが、「無意識を大事にする」、「そのために意識する際は狭く・小さく考える」という全体の大きな考え方は有用だと思った。また、さすがクリエイティブの世界に長くいらっしゃるだけあり、例は面白い。

以下は実際のテクニックの主なもの。
1.変える =>通常ではあり得ない組み合わせの視点
・場所 => スキードバイ、南船橋のザウス、常識を超える
・用途/目的 => 3Mのサンドペーパーは質の悪い鉱石の活用法
・相手 => ヤマト運輸は個人向け配送に大胆に転換
・価格 => 高価格・中価格・低価格に最近は無料も大事
・物語 => 91年の台風で落ちなかったリンゴを「落ちないリンゴ」として受験生に売る
・そのほかにも、かたち / 名前 / 大きさ

2.なくす => 削って本質を見出す、本質を変える
・不要なものをなくす =>マネークリップ
・肝心なものもなくす => ダイソンの羽根のない扇風機、無理なものをなくそうとするとイノベーションが生まれる
・区別をなくす => 佐藤雅彦さんはピタゴラスイッチ、だんご三兄弟の対象は「みんな」、かんたんな言葉、ひらがなの言葉、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに 」(by 井上ひさし「the 座」)
・便利さをなくす =>京大の素数ものさし、デジタルが進むと一回性の体験を欲する
・そのほかにも、時間/場所の制約をなくす(コンビニ等、今でいえばコロナも)、とんがりをなくす

3.くっつける => 常識とはかけはなれたものをくっつけ、驚きを生む
・無理なものをくっつける =>アイスクリームの天ぷら、考え方としては、揚げられないものを探していったはず
・違う分野のものをくっつける => テクノうどん
・とことんくっつける => げんべい商店(ビーチサンダル専門店)
・オマージュとして盗む => スターウォーズと隠し砦の三悪人
・アレンジして盗む => 古今亭志ん朝、桂枝雀の寝床が全然違う
・パロディとして盗む => 倫敦巴里
・そのほか、とりあえずくっつける

見えるようにする、「元素が何か」「そもそもは何か」は、critical thinking、問題解決の本質。「元素が何か」、「はじまりにさかのぼる」、「かたちのないものをかたちにする」、「順番を見えるようにする」、「絵にする」は良い言葉。「来歴を調べる」=>優れた建築は場所の記憶を大事にする。

村上春樹の「小確幸」という言葉。著者オリジナルの「小さく失敗する、早く失敗する、数多く失敗する」は良い。チャレンジするということ。


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